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http://news.goo.ne.jp/news/sankei/kokusai/20060413/m20060413010.html
2006年 4月13日 (木) 03:00
【北京=福島香織】中国の石炭火力発電所などが排出する汚染物質が米国にまで到達している。十二日付の英フィナンシャル・タイムズ紙によると、中国を訪問中のジョンソン米環境保護局(EPA)長官は「米国内の高濃度の水銀堆積(たいせき)物は中国とインドから大気中を運ばれてきた」と指摘。国内で年間四十万人の死者を出すとされる中国の大気汚染の広がりは周辺国にとどまらなくなっている。
ジョンソン長官は同紙のインタビューに対し「米国東西の海岸で、中国から大気を通じて運ばれてきた化学物質と微粒子が検出された」ことを明らかにし、「汚染、とくに水銀汚染に国境はない」などとして、米国が中国の大気汚染の直接的影響を受けていると強調した。
水銀は人の神経系統や胎児、児童の発育にも影響を与える毒性の強い重金属。石炭を使う火力発電の排ガスなどが原因とされる。国連の報告によれば、年間に世界で排出される水銀は四千四百トンから七千五百トンと推計され、うちアジアが53%を占めるという。
中国発の水銀汚染問題はこれまでも米中両国で対策が協議されており、十一月にはEPAが中国の水銀汚染源リストづくりなどを支援することで合意。今回の訪中でも、周生賢・中国国家環境保護総局長らと会談し、同問題を協議したようだ。
中国の大気汚染は、火力発電のほか、自動車の急増などで深刻化しており、当局の非公式推計によれば〇三年には四十万人が室内の空気汚染も含む大気汚染が原因とされる肺、心臓疾患で死亡。都市人口の三分の一が「健康に影響する」汚染度二級以上の環境下にあり、うち一億千六百万人が「非常に危険」な汚染度三級の大気の中で暮らしているとされる。
日本など周辺国への影響もかねてから指摘されており、最近では酸性化が進む蔵王の樹氷の硫黄分が中国山西省の製鉄所から排出されるものと同じタイプであるとする山形大学の研究が発表されている。
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