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田んぼの多面的機能(宮城県 もの知り館 他)
農業・農村の多面的機能とは、農産物の供給以外に農業・農村の持つ機能のことを言います。
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http://www.pref.miyagi.jp/hksgsin/nn/mono_tamen.html(宮城県 もの知り館 より)
●国土の保全機能
水田は、あぜにより雨水を一時的に貯えることができます。このため、雨水の急激な流出が防止され、下流での洪水や周辺での浸水が防止・軽減されるという機能があります。また、畑にも、雨水を一時的に貯えることで、洪水を防止する機能があります。その他にも、地すべり、土砂崩れなどの発生を抑える機能もあります。 このように、農業は国土の保全に大きく貢献しています。
●自然環境の保全機能
生ゴミや家畜の排せつ物などの有機性廃棄物は、たい肥化されて田畑に還元され、資源として有効に利用されます。
水田や畑には、バクテリアなどの微生物がたくさん住んでいて、農地の耕作を通じて、有機物を分解して植物が吸収できるようにしているのです。
また、水田や畑に育つ植物は、炭酸ガスを吸収して酸素を放出し、人や動物たちが生きていける空気を保つ働きをしています。
この他、田畑やため池が多様な生物の生息の場所になるなど、自然環境の保全に大きく貢献しています。
●すい源かんよう機能
水田に貯えられた水は徐々に浸透して地下水となるほか、直接河川を流れるよりも長い時間をかけて下流の河川に戻され、川の流れの安定に役立ちます。
このように、水田には、私たちが生活するのに必要な水源である地下水を豊かにする機能や川の流れを安定させる機能もあります。
また、収穫後の水田や畑も雨水の地下への浸透によって、地下水のかん養に役立っています。
●食料安全保障機能
お腹がへってフラフラなのに何も食べるものがない。そんなことありえない、と思われるかもしれません。しかし、農産物は冷害や干ばつなどの気象条件に左右されやすくとても不安定なもの。そして今でも世界では10人に1人が明日食べるものにも困っているのです。
このような中、この限りある地球の資源を有効に活用しながら世界の人たちと共に生きていくためには、「大地の恵みを大切にし、自分の国で作れる食べ物はできる限り自分で作る」という考えを共有することが必要です。
そしてこのような考えは私達の世代だけでなく、これからの子供達へ向けた最高の贈り物ではないでしょうか。
●地域社会の維持活性化
農家の皆さんが一生懸命育てたおいしいお米や野菜などの農作物を中心に、市場への運搬、漬物や缶詰への加工、お店での販売などたくさんの仕事が営まれ、活き活きした地域社会が育まれています。このような農業の役割がなければ、仕事もなくなり、活気がなくなる地方の町や村がたくさん出てしまうでしょう。
農業で流した汗が私達の町や村を活き活きとしてくれるのです。
●良好な景観の形成機能
真っ直ぐなあぜ道や、曲がったあぜ道、大きい田んぼ、小さい田んぼ、四季による色彩の変化もとてもきれいなものです。こうした景色・景観は長い時間をかけて人が農業を通じて自然と対話するなかで作られてきたものです。
農村で農業が営まれることで、これらの景観が維持・保全されていますが、これらの景観は、その地域の住民や訪れる訪問者の美的感覚や心に訴えかけ、人の心をなごませる働きをしています。
このように、農業の生産活動によって良好な景観が形成されています。
●保健休養機能
きれいな水、澄んだ空気、美しい緑、都市では見られない景観や自然、環境、そして潤いや安らぎを求めて、農村に多くの人々が訪れています。
都市に住む人が農家民宿に泊まって農業を体験したり、農村の文化・自然にふれたりと、農村での人と人とのふれあい、人と人との交流が今人気になっています。
●文化の伝承機能
農村では、長い歴史を通じて農業が営まれることによって伝えられてきた、自然の恵みに感謝し、あるいは災害を避ける願いを込めて行われる芸能・祭り、様々な農業上の技術、地域独自の様々な知恵などの文化が守り伝えられています。
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わかりやすいイラストあります→
http://www.pref.aichi.jp/nourin-ama/tamen/tamen.htm
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