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1 名前:マドオンナ栽培 投稿日: 2006/06/13(火) 03:21:02
◆資質の壁■ 〜 ケム画の2次画像 〜
映画“ロード オブ ウォー”の後半を観ました‥‥。
(ツタヤのモニターで)アフガンらしき山脈に、こちらでは見られないような縦横型の
ケム雲が映っているように思ったので、店頭で堂々と‥‥こそこそと「2次画像」を撮ったの
ですが、そのまま、話に引き込まれてしまいました。この映画のことは少し知っていて、
その程度の予備知識でパロディー映画評まで書いたことがあります(笑)ミミミ ‥‥しかし
想像とはかなり異なっていましたね。あたしとしては黒い背景…世界の悲惨である“戦争”を尻目に、
痛快なサクセス ストーリーを色鮮やかに描き出すのかと思いきや‥‥ところがです‥‥これだと、もう
「充分に本格的な反戦映画」たりえていたと思うのです‥‥むろん陰謀組織の隠された意図にまでは触れて
いませんが(?)戦争の或る「本質的側面」に触れる、かなりの大傑作ではないでしょうか、感激でした。
‥‥まあ怪しい市民ムーア氏ほどではないにしても、常任理事国批判も出てきますね。それとか9割りの
戦死は“銃殺”だとか‥‥つまり銃こそ(チップに似て配布型の)大量破壊兵器だ
とかね(だったら自動車だってそうかも)。尤も、いかに鋭くも(しかもその
ことで)俗受けする反戦映画であったとて「反戦の啓蒙や、単発的
告発ごときの甘い多数化運動」で世の中が変わったら苦労は
無いですけど(笑)ミミミ しかし、そうした「世間は変わらない」という‥‥そして、
世間にこそ人は動かされるというような‥‥(真の化け物)「世俗の壁」のほかの要因として、
この映画は独自に大問題を提起していたと思います。それは戦争の「先天的要因」ということではないでしょうか。
要するに、この映画は逆説的に(ネガに開花する)タレント(商才)というものを描いていたのですね。
※‥‥むろん、そういう資質を育てる(意図された)ムード、濃淡の
サタニズム的雰囲気が先ず有ってのことなのでしょうけど。
これをこそ「資質の壁」とでも申せましょうか。現場(兵站)指揮階級にとっての“戦争”というのは、
“戦争”に相応しい、その者達(才人、祭神)が自ら組み込まれて体を成す、そして
「世界」システムを「完結」させる、究極の(魅惑的な)ビジネスの相であると
いうことでしょう。その微妙な分別の先にパワーバランスだけではない、人間のサイコバランス
(?)というべきか、挫折と暴走を吸収する、インナースペースの仕組みを描いていて深いですね。
そしてフィジカルな“戦争”というものは(統括制御された個々としては)実は、メンタルなメカニズムであるということなのでしょう。
※‥‥未だ“テレビ放言”の強い影響下に在る人は、(未見の映画の)この主人公として、
モトさんのお顔を思い浮かべればいいのではないでしょうか(テレビ人は世俗の客引き?)。
まあ‥‥いずれにせよ体(バランス)のいい反戦映画とて“戦争を具(コミ内容)にした商業”であるとすれば
結局ハリウッドからも、そういう資本に納金されるでしょうし、まさに当の“戦争”の原資になるのでしょうし(泣き笑えますね)、
つまりは兵器の買い付けどころか、国策予算獲得キャンペーン費用とかの‥‥しかも、
旧来の“戦争パターン”を露骨に描くことで“戦争”を矮小化・過去化して異明示させられるほど、20世紀型
“戦争パターン”は未来への脱皮を果たせているという証左なのでしょうね。現在の《戦争》は、
映画の背景の空にさりげなく象徴されていたのではないですか(空がマット絵でないなら、つまり
ケム雲ムードに馴化した「日常の記憶」の投影としての、その青空が書き割りでないなら‥‥
否、そうであってこそ(笑)ミミミ