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>「ワーグナーの世迷い言に付き合う酔狂は、21世紀には、もはや、人々を捉えることは無いだろう。」
1
とんでもないな。
バイロイト音楽祭(※)が華々しく開催されるのを見ても、ワグナーには依然、大きな需要があるだろう。
ネオナチを見るまでもなく、ヒトラーにも根強い人気があると思うがなあ。
(※ 理由はともかく、年々人気は昂騰しているようだ、新規入手には通常は抽選で数年かかるらしい。
‥‥むろんこれは国家公認の、とかではなくて「ファン層」内部での、分野的な徴候といえるのだろうが‥‥)
2
そんなことよりも重大と思しきは‥‥ナチによる「全国的な熱波」と「全欧的な寒波」というのは‥‥もともと
ワグナーには無い種の心力ではないかということだ。
(この状況認識の目線自体が‥‥ワグナーもいうところの“民衆中心”なのであろうな。)
ワグナーは、メンデルスゾーンよりは深い感動を呼び起こさせるかもしれないが、その分、蒸し暑さも伴わせるだろう。
それぐらい瑕疵なく緊密に組まれた分厚い各部は、全てが燃焼され、
統一のエネルギーとして昇華させるものがあるのだろうな‥‥。
3
しかしワグナーの「造形」は、論文をも含め、神話的で、虚構的なんじゃないか。
それは生活に倦んだ貴族を昂奮させる、御用達の隙間産業というわけ‥‥だったろうか。
そして‥‥とにかく感情の支持体の力学構造は、「さらに上という連鎖概念を想起させる」ていの彼岸であったはずなのだ。
(宮殿のドーム部に描かれた天井画は騙し絵になっているだろう?)
むろん、この連鎖概念は、頭の回路をそれぞれの速度と緩急で循環させ、
オーバーヒートを誘発させるな‥‥。
しかし‥‥ながら、それでも一夜の情熱(もし、それが第4夜まであったとしても‥‥)に、過ぎないのだとも思うわけだ。
(区切り)