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燃える生みの黄昏
>「黄昏を謳うワーグナー」
黄昏を謳ったのかなあ。そういや昔「廃墟」について論じてくれたよな?
でも、どちらかというと、それはネガティヴな感傷だろ?(あのときも言えなかったんだけどな‥‥)
ヴァーグナーの場合は、黄昏に歌うさなかでも、濁りのない
燃え上がるような生命感に溢れているんじゃないかな。
「ヴァーグナーにかかると、ものの見事に壮麗な云々」という形容では済まないだろう。
じっさいには‥‥たとえば朝から真昼が訪れるかの、
冬に雲が湧き上がるかの、一種異様な緊迫感があるかもしれない。
もともと暗いものを描こうとしていないな。夜の森に埋もれた大聖堂の背後に開く漆黒の淵にでさえ、
燦然とした光輝、光彩を見ようとしていたんじゃないだろうか。
物事を立ち上げる当初から、窪みに既に巨大な塔が天頂を覗かせているような
徴候で張りつめているというのか‥‥
そこは天空なのであり、人間界離れしてエネルギッシュに体感され、
その全体を動かしている者は意識の隙なく構築志向なんだ‥‥と思うよ。