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映画評の2次創作
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投稿者 トム・やむ君 日時 2006 年 1 月 26 日 10:14:39: kjKjlqLIymqec
 

 
 
 
 
 
 
“以下転載”

【映画評のお題 ‥‥ リクエスト内容】
 
 
○最期の手榴弾
○ワイルド バンチ
○マーフィーの戦い

 
 

今回は…例外的にオテロ氏ではありません!
ただし原文を素材として多数用いております。
原文は“掲載済み”ですから御参照ください!
(※以下、オムニバス形式で、全て虚構です)

 
 
 
 

「最期の手榴弾」です。

主人公は人殺しの道具を売っているという自覚が希薄で、武器売買を
あくまでも金を得るためのビジネスとして割り切る。
家族の前ではいい夫・いい父親であろうとする一面と、カネという
媒介があれば平気で血なまぐさい商売に手を染めることができる
という側面を、ニコラス・ケイジは人間くさく演じている。
 前半、飛ぶ鳥を落とす勢いのダニエルの、まさにアンチヒーロー的な
英雄ぶりが余すところなく描かれていく。ダニエルは世界の紛争地を
又に掛け、中型自家用機で精力的に移動するが、どの関係勢力にも
顔が利くため、身の危険を感じることが無いのである。
ただ心配事といえば、ダニエルにはネフローゼという持病が有った。(※)
世界的な成功を収めたダニエルは、体調不良のため生まれ故郷の
スウェーデンの寒村で療養する。

意気揚々と凱旋し、歓待を受けるダニエル。今ひとつすぐれなかった
顔色も、本来の血気盛んな男としての色艶を取り戻す。
田舎暮らしを満喫するダニエルには、民兵が追ってきていることを知る
由も無い。実はこの新たな危機は、急速な武器供給による形成逆転で
失脚させられた将軍の執念の策謀だったのだ。
銃声が鳴り響き、村は混乱に陥る。ようやく事態の急を察したダニエルは、
物置きに隠しておいた売り物の小火器類をチェックし始める。小型対戦車
地雷、貫通弾、高性能探知機、使えそうなものは何も無い。とはいえ、
全ての兵器を札束に変えると謳われた天才武器商ダニエルに残された、
これが在庫の全てなのだ。
そんなダニエルが物置の隅で最後に見つけたのが、僅か1ダースの
手榴弾のケースだった。「まさか、これで戦えと?」 戦争の不条理を
悟ったダニエルは呻くのだった。(※)

暴走する民兵たちを相手に、武器を持たない一民間人がどこまで抵
抗できるか。ポールは有力者に電話を掛けまくり、国連軍に粘り強
く保護を求め、軍人には賄賂を渡して安全を確保し、ヤミ屋から食
料を調達する。ほとんどの人間が足がすくんで何もできない中、ポ
ールだけはひたすら行動する。

村人を救った市民ポールとは何者なのか。民間を出自とする英雄なのか。
この一件はアメリカで尾鰭をつけて報道され、映画にもなり、国民が沸き立つ。
ところがポールが元CIA指揮官であることがCNNにすっぱ抜かれ、事態は
意外な結末へと向かう。実は、極秘情報を扱う日本のbbsを監視していた
北京当局の自動解析情報が、米メディアにリークされていたのである(※)

日本は物量作戦ではアメリカに勝てない。それが太平洋戦争に完敗
したときの教訓のひとつになっているはずなのに、この映画もまた
ハリウッド映画のスケールに迫るものを作ろうとして敗れている。

     お勧め度=★★★★★ (★★★★★が最高)

 
 

「ワイルド バンチ」です。

ブリュノは盗品をさばいて日銭を稼ぐチンピラ。恋人のソニアが出
産して赤ちゃんとともに退院するが、迎える家もない。そしてブリ
ュノはソニアに無断で赤ちゃんを売ってしまう。ソニアの怒りを買
ったブリュノは赤ちゃんを取り戻すが、逆に借金を抱えてしまう。

貧しい生活で体調を崩したソニアが病死すると、ブリュノは酒浸りの
日々を送る。やがてブリュノは川に転落した遺体として引き揚げられる。
これは果たして事故か自殺か、あるいは他殺なのか。
ここで舞台は、いっそう貧しい山あいの寒村に移る。(※)

貧しい寒村から花街の置屋に売られた少女が女中暮らしのつらさに
涙ぐんでいると、会長と呼ばれる男が慰めてくれる。その日から少
女は芸者になる決心をして、習い事に励む。数年後、少女はさゆり
という名で花街にデビューする。

花街で名を馳せたさゆりが時折見せる憂いを帯びた眼差し。これを
不審に思った通信社駐在員のカレンが、さゆりの過去の深みに
嵌まってしまう。
ここで監督は何を思ったか一つミスを犯した(※)

カレンがひとつひとつ事実を調べ、真実に迫っていくという過程を
経ているのなら説得力が出ただろう。しかし、ヴィンスにはカネを
払ってインタビューを申し込んでいるだけだし、なぜかラリーから
当時の2人の様子を書き記した原稿が送られてくる。

ともあれ、その原稿にはソニアの死、ブリュノの死の真相が克明に
書かれていたのである。迷うことなくさゆりは、暗黒街0番地に
棲むというボスのところへと乗り込んでいく。花街で稼いだ財産を
全額支払う契約で、当代一と噂される殺し屋を随えて。しかし遂に、
この2人の哀しい出会いが成就することは無かったのである。(※)

ありがちな話とはいえ、台詞回しがよく練られており見応えはある。(※)

     お勧め度=★★★★★ (★★★★★が最高)

 
 

「マーフィーの戦い」です。

前半は夫婦の心理的な駆け引き、後半は派手なカーチェイスと銃撃戦。
しかし、このまったくリアリティのない設定が映画をどうしようもなく
軽薄なものにしている。

後半、猛スピードで坂道を下っていく車椅子同士のカーチェイスが見物だ。
これなどは前代未聞とすら言え、監督ならではの卓越した演出に裏打ちされた
下半期きっての見せ場なのだが、いかんせんそこに至る経緯に必然性が無い(※)

殺しのスペシャリストとしての特別なワザを見せるとかミステリー的な発想が
あれば救いがあるのだが、あまりにも物語が単調で結末が読めてしまう。

話は、際限なく陰鬱なほうへと進んでいく、まるで希望を抱けば
裏目に出るという見えない法則でも働いているようだ。観ていても、
またかとだんだん気分が萎えてくるのだ。
にもかかわらず、この監督一流の、意表を突くカメラワークで飽き
させることなく、執拗に失敗談のエピソードを重ねていくのである。(※)

また、老夫婦の介護話に若いカップルを絡めることで、辛気臭さを
払拭することも忘れていない。
 老夫婦と若いカップルが階上階下で求め合うシーンを、セットにクレーンと
いう手法で、ワンカットで描き出すシークエンスには圧倒されてしまう。(※)

映画の冒頭、夜明け前に家を抜け出してサーフィンに向かうシーン
で期待させただけに、その後は尻つぼみなのは残念。なぜもっと感
情に訴えかけるような演出をしなかったのだろう。

終盤になると、ストーリーを破綻させるような展開が目立ち始める。例えば
若いカップルの男が、大きく傾いた会社再建のため、ひょんなことから取締役
ポストに就けられてしまう。忘年会に来ていた別の座敷の男が擦れ違いざま
会長の目に留まったからだが、この男がまた、時間稼ぎとも知らずに、
会社を切り盛りしようとするのだ。“大ハッスル”の結果として系列の経営状態
まで知られるところとなり、結果として断末魔を早めてしまう。社内が大混乱と
なって株は暴落する。無能者が要職につくという法則なのだろうが、こうした
シーンは余分だった。男は厚顔にも生き残るが、それを見て女のほうが首を括る。(※)

後半、スピードを失った映像にはもはや見るものをひきつける魅力は
残っていなかった。
 ただ1箇所、手から落ちたトーストを拾い上げると、床にジャムが
貼り付いているシーンは笑わせる。ここは何故か印象に残った。(※)

     お勧め度=★ (★★★★★が最高)

 
 

“出題者 泪乃リクエストさん 通称M(マ○オ○ナ)さん 公称療養中”

“オリジナル批評家オテロ氏の掲示板”
http://otello.ramall.info/neo/neo.asp
“2次創作ソース”
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5109/1133806477/20
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5109/1133806477/21
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5109/1133806477/22
 
 
 
 
 
 

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