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ミス日本:グランプリは社会福祉命!小久保利恵さん
真の日本女性にふさわしい心と体の健康と美を競う「第38回2006年度ミス日本グランプリ決定コンテスト」(スポーツニッポン新聞社後援)が30日、東京・新宿の京王プラザホテルで行われ、グランプリに早稲田大2年生の小久保利恵さん(21)が選ばれた。また、玉川大2年生の井之上礼奈さん(22)が「スポニチ特別賞」「海の日」の2冠に輝いた。
2461人の頂点に立った瞬間、目から涙が止まらなかった。白い色白の素肌が、無数のカメラのフラッシュに照らされ、神々しくうつった。女王誕生にふさわしい瞬間だ。
潤んだ声で「産んでくれてありがとう」。15歳の時に父が他界した。これ以降、1人で育ててくれた母親に対する感謝の言葉が、最初に口をついた。会場に来ていた母・裕子さん(52)も「小さいころから自分の道は自分で切り開いてきた子だった」と輝く娘を“いつものように”見守っていた。
「挑戦」がモットー。在学する早大の授業の一環で、ボランティア活動に目覚めた。05年8月、中国・広州にあるハンセン病の元患者が住む村落を訪れた。歩行に難のある患者のために、荒れた山道にセメントで道路を作った。わずか190メートルの道だが、「家からトイレに行くのに楽になった」と村人は大喜びしたという。その道には「ミス日本になるぞ!!」と書き残してきた。「賞金の100万円で、“第二の故郷”に報告に行きます」と興奮気味に語った。
審査委員長でメディアプロデューサーの酒井政利氏も「ボランティア活動を誇張することなく、生活に溶け込んでいる感じがよかった。磨かれた美しさが内面から染み出ていた」と絶賛。「今後も“艶”のある女性になってもらいたい」と結んだ。
夢はジャーナリストになること。「長野智子さんのように、自ら現場に行って取材がしたい」。将来の自分の姿をはっきりととらえている21歳は「ミス日本の活動を通して、人間の幅を広げていきたい」。はっきり語った時、目にふっと、何か力がやどったように見えた。