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だいぶ時間がたちましたが皆さんお元気そうで何よりです。 ある掲示板に楢篠賢司で投稿した文章を掲載させていただきます。
以下のアドレスは楢篠賢司が掲示板に投稿したやり取りです。http://bewaad.com/20050513.html#c21
通貨発行益のこと、解り過ぎるぐらい解りました。ただ、中央銀行発行通貨と政府発行通貨を一国の中で発行したとしても効果はほとんどないものと考えます、ただ国民を混乱させるだけにしか過ぎないのではないでしょうか。
通貨発行益を考えるとしたならば、現在の通貨をチャラにして新たな国の通貨として発行すれば100パーセントの益にはなるでしょう。
でもそんなことが出来るはずがありません。出来るとしたならば革命だけです。
現在資本論に替わるべき貨幣論を書くために勉強しています。
楢篠賢司 (2006-01-19 10:32)
読ませて頂きましたが、面白い内容で多分に興味が沸きます。
ただ一点だけ抜けているような気がいたしますが。
それは例えばの話ですが江戸幕府が崩壊し、それまでの通貨から明治政府発行の現在の(円)という紙幣(最初期は硬貨)に替わってきたとき、明治政府は通貨発行益を得ていたのではないでしょうか。それがいつの間にか発行益どころか借金体質としての国債残高の膨らみとなり、利息支払いでどうしょうもない状態になったのが現時点だと考えます。
そのように考えると新たな通貨を別の形で発行したとしても、行き着く先は同じような繰り返しになると考えます。いやそれどころかもっと悪くなるのではないでしょうか。
それよりもなぜそうなるのか(通貨発行益どころか借金体質への変化)を考えなくてはならないと思います。
いかがでしょうか。
◆ bewaad (2006-01-20 04:14)
>楢篠賢司さん
同じく政府の負債だという面に着目した場合に国債と紙幣の何が違うかといえば、国債は増税等で返済を手当てする必要がありますが、紙幣(この場合、通貨発行益による財政ファイナンス)は刷り直せばよいという点になります。では後者ならよろずめでたしかといえば、インフレという副作用を引き受けなければなりません。
とりあえず当初は通貨発行益を吸い上げていたということを前提とした場合、紙幣による財政ファイナンスを国債(ないし租税)によるファイナンスに切り替えなければ高レベルのインフレは不可避となりますので、「同じような繰り返し」でなければ異なるバッドエンドとなります(以上は財政支出の内容等を問わず単にファイナンス形態のみに着目しての議論です)。
◆ 楢篠賢司 (2006-01-20 04:59)
私の言いたかった事は、簡単に言えばなぜデフレになるのかということと、なぜインフレになるのかということになります。単なるインフレは通貨発行の増大ということではなく、もっと根底にあるもの、当然デフレはやはり同じく根底にあるもののことです。
貨幣経済であるからインフレとデフレは当たり前の事というものではなく、貨幣経済においても両者を発生させない方策は何かと言うことです。
それ等、インフレとデフレの基になるものをなくせば、本来の通貨発行益が全ての人が享受できるのではないでしょうか。
そのような社会が本来の人間の社会ではないかと考えますが。
ただもう一つ、現在進められている、電マネーは新しい通貨発行益を企業(金融関係者)が国に替わって受け取る事になるという事で、国の権力が企業(金融関係者)に取って変わられると考えますが。
私の根底にある考え方は、「人間とは何か」ということを歴史を通して考えた時、その時点(歴史の中で)の経済を握ったものが人間を支配してきたというのが私の持論になりますが。
ただ、その例外は狩猟。採集経済に於いては(経済は全ての人間の手にあった)その限りでは無かったということです。
電子マネーにつきましては、電子マネーには二通りの方法があります。一つは手形的(厳密に言えば手形の逆になり商品を売ると言う約束で現金を客から預かる)なものであり、他の一つは現行通貨を駆逐し、通貨発行益で得られる莫大な富を利用して世界を統一し、完璧なまでの人間支配を推し進めるものになるという事です。
まだまだ、勉強が足りませんが、年内には何か形に残したいと考えています。
本当に散発的な文章で申し訳ありません。一つ一つを詳しく説明すればよいのですが、それはこれからのことと考えています。