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「ある文明の終わり」の始まりとしての「石油ピーク」
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投稿者 縞 日時 2005 年 12 月 31 日 05:14:24: 0VsXfrsMPtJ9g
 


「ある文明の終わり」の始まりとしての「石油ピーク」


12/30: 藤原正彦「国家の品格」からの1節を引用する。

 とりわけ産業革命は、世界史上最大の事件と言えます。これによって、欧米が世界を支配するようになったのです。産業の力で作り出した強力な武器さえあれば、鉛筆より重いものを持ったことのないような非力な白人でも、槍一本でライオンを倒せるマサイの勇士を簡単に倒せます。正宗の名刀を光らせて日本の武士がおどりかかったところで同じ運命です。


       「産業革命」が「世界史上最大の事件」であるならば、
       その「産業革命後の(産業革命による)世界」の終焉を告げる
       「石油ピーク」もまた、当然に
       「世界史上最大の事件」であるだろう。


       Crossing the Rubicon: An Interview with Michael Ruppert
       Written by Rob Williams
       (http://towardfreedom.com/home/content/view/586/1/
       からの1節を引用する。

MR: Peak Oil is here, and will turn out to be the single most important event in human civilization. The subsequent energy shortfall will take us back to a carrying capacity of two billion people. It won’t be pretty. There will be survivors, who will figure out how to manage through place-based local cooperative efforts. I’m beginning to see this all over the country. The question is: Can people organize themselves in time?

(試訳)
MR: 石油ピークは絵空事ではなく、人類文明における最も重大なできごとはといえばそれを措いて他にはないということが間もなくわかるでしょう。それに続いて起こるエネルギー不足は私たちを20億人しか養い得ない世界に連れ戻すことになるでしょう。その深刻さはちょっと想像がつかないのではないでしょうか。どのような人が生き延びるのか、といえばそれは、地域に根ざして、そこでの[局地的な]協同[働]関係を打ちたてようと努力することを通じてなんとかやっていける人たち、ということになるでしょう。そのような人たちを、私はこの国中いたるところでみかけるようになってきました。問題は:そのような方向での組織化が間に合うかどうかです。


      要するに、「産業革命後の(産業革命による)世界」の拡大は、
      化石燃料消費の拡大に他ならず、
      しかも、
      「産業革命後の(産業革命による)世界」とは、とりもなおさず「資本主義」の世界、
      ということであり、
      「資本主義の世界」が「拡大再生産」の継続によってしか成り立たない、とすれば、
      その継続が、「石油ピーク」によって断ち切られることによって、
      「世界」の様相が一変することは、人為(人意)を超えた必然であり、
      私たちは次の数十年に、その過程を目撃することになるのだろう。

      下で太田龍氏の紹介する、
      マイケル・ルパートの「Crossing the Rubicon: The Decline of the
      American Empire at the End of the Age of Oil」
      (ルビコンを渡る―石油時代の終末期に於けるアメリカ帝国の衰退)
      なる書を、私たちはまだ読むことができない。
      せめて、その優れた要約になっていると思われる、
      「マイケル・ルパート インタヴュー」の記事ぐらいは、
      熟読玩味しておいたほうがいいだろう、と思う。

      というわけで、その全訳を試みた記事を、
      「阿修羅―空耳」にUPしてありますので、
      ぜひ一読されんことを。
      (http://asyura2.com/0505/bd41/msg/622.html

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
      以下は、「太田龍の時事寸評」の転載です。

「9・11」大量殺人事件の主犯はチェイニー米副大統領、
と告発するM・ルパートの大著「ルビコン」(二〇〇四年九月刊)が、十万部の静かなるベストセラーと。


更新 平成17年12月28日23時06分

平成十七年(二〇〇五年)十二月二十八日(水)
(第一千五百三十七回)

○日本の極悪国賊売国奴マスコミは、一切、報道しないが、

○米国では、ブッシュ米大統領、チェイニー米副大統領が、米議会に
 よって告発される可能性が、論じられるように成って来て居る。

○正副大統領が同時に解任された場合、

○後任はどう成るのか。

○二〇〇八年十一月の次期米大統領選挙まで、まだ、だいぶ時間がある。

○マイケル・ルパートの「Crossing the Rubicon: The Decline of the
 American Empire at the End of the Age of Oil」
 (ルビコンを渡る―石油時代の終末期に於けるアメリカ帝国の衰退)

○この大著は、二〇〇四年十一月初頭の米大統領選挙直前、
 二〇〇四年九月に出版された。

○米国のマスコミ、米国の政界その他は、このM・ルパートの著作を
 完全に黙殺した。

○にも拘わらず、
 二〇〇五年十二月二十七日付けのFTW誌ニューズレターによると、

○今現在、ルパートの「ルビコンを渡る」は、十万部以上を売り上げた、
 と言う。

○ルパートの前出著作の要点は、

 (1)二〇〇一年九月十一日の例の事件の主犯は、当時、ブッシュから
    米大統領の権限を移攘されて居たチェイニー米副大統領であり、

 (2)チェイニーの指揮下で、米国の国家中枢が一致協力して、いわゆる
    「9・11」を自作自演した。

 (3)チェイニーを主犯とするこの「9・11大量殺人事件」の動機は、
    石油ピーク、石油危機であり、

 (4)世界石油取り引きの基軸通貨としての米ドルの地位を死守せんとして、

 (5)その地位を現実に脅かしつつあった、フセインイラク大統領の政権
    転覆のために、

 (6)「9・11」が仕掛けられた。

○と成るであろう。

○当時事寸評と週刊日本新聞は、二〇〇四年九月〜十二月にかけて、

○必死になって、このルパートの「ルビコン」を紹介論評し、

○その重要性を訴え、

○その全容を日本民族有志に知らせるために努力したが、

○石の如く冷たく黙殺された。

○しかし、米国では、全マスコミ、全陣営の黙認にも拘わらず、

○六百頁のこの大著は、深く米国市民に浸透し、

○一年余で売り上げ十万部、と言う。

○その後一年。

○表には現はれないが、しかし、「ルビコン」の突きつけた
 ブッシュ=チェイニー政権に対する鋭い告発は、

○今、徐々にブッシュ=チェイニーにとって、脅威となりつつあるのではないか。

 (了)

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