★阿修羅♪ > 雑談専用15 > 850.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 高機能自閉症 (HA) とは? 投稿者 デラシネ 日時 2005 年 11 月 23 日 07:34:06)
小生の長女はアスペルガー型の自閉症児だった。現在は某市立大学講師の妻として何とか社会適応している状態である。4歳の時点で自閉症児の診断を受ける。この時は何型の自閉症かは告げられなかった。後の養育の状態から判断して小生はアスペルガー型、つまりここでいう高機能自閉症 (HA)だったと思っている。
診断以前も以後も養育には手が焼けたが、小学校高学年辺りから、適応力も高まり友人もたくさんできるようになった。少し奇妙な行動も残っていたが、日常的なことで困ることはほとんどなくなった。中学校時代は、成績も上位を占め、自信もできたのかほとんど問題なく過ごした。公立中学校ではあるが、2年、3年では校内成績順位が1位ということもあった。
高校卒業時点で問題が起こった。長女は第2ベビーブーム世代で大学受験は競争がかなりハード、ために実力はかなり高いと思われたが、受験でつまずきパニックを起こした。そこから立ち直るのにかなりの苦労がともなった。4歳の診断時点で主治医から、「学業成績はかなり高い結果を出すでしょうが、大学受験のようなストレスには極端に弱いですから、気をつけて」と言われていたが、そのとおりだった。
何とか受験の関門も最終的にはくぐり抜け、かなり評価の高い大学にも2つほど合格し、学生結婚(在学中はいわゆる事実婚)をして現在に至っている。
それでは今はもう問題がないかというと、やはり問題はある。長女の夫君からあるとき突然、電話があった。「A子(長女のこと)さんはおかしい。アスペルガーと違うか。気に入らないことがあると相手の意図を解する能力が全くなくなる。最近特にひどい」という。この大学講師君がまだ別の私立大学に勤務していたときのことだ。この君には長女の受診歴について何も話していなかったが、専門が医学に隣接する分野なのでどうやら気付いたらしい。
親としては長女の不始末を謝るしかなかったが、それでもアスペルガーについては何も語らなかった。否定はしなかったが、肯定もしなかった。その後長女の夫君が某市立大学に転勤し、環境が変わったせいか、こうした問題も収まったようだ。
高機能自閉症 (HA)、つまりアスペルガー型の子どもを持てば、ここに書かれていることはすぐに理解できる。小生の長女もほとんどここに書かれているとおりの状態だった。幼児期は特にそうだった。養育には言葉には尽くせぬ苦労がともなった。もう思い出すのもイヤというのが、実感だ。それでもここまで成長した。本当にうれしい。