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(回答先: 「まともな財務官僚」と「世界金融資本」とはどちらが強い? 利害は一致している? 投稿者 たけ(tk) 日時 2005 年 10 月 14 日 12:21:50)
>「まともな財務官僚」と「世界金融資本」とはどちらが強い? 利害は一致している?
「まともな財務官僚」というのを、自己利益や自己保身を判断の基準にするのではなく、国民多数派が安寧に生活できる国策運営をできるだけ行う「まともな統治者」と置き換えます。
まず、利害が一致するかという問いですが、ごく限られたファミリーの利益を基準に考える国際金融家と「まともな統治者」の利害が一致することは稀ですし、利害が一致しているときも“同床異夢”でしかないと言えます。
近代世界で経済的支配の頂点に立っている国際金融家ネットワークに優る勢力は「近代世界」にはいません。
“彼ら”が、近代世界の枠組みをつくり、拠点国家の政治力(軍事力を含む)を活用しながら変動する世界に対応できる制度変更を重ねてきました。
近代世界で経済的発展をめざす国家であれば、“彼ら”が設定した土俵で戦うしかありません。
近代的発展にそっぽを向く国家や共同体であっても、そこが大きな経済的利益を内包していれば、政治力を行使されるかたちで土俵に立たされることになります。
先の大戦で敗北し占領支配を受け容れた日本は、独立後も“彼ら”の政治的代理人である米国政権に差配されながら経済的発展を遂げてきました。
“彼ら”が日本に対し支配するだけで経済的利益をもたらさなかったら、日本は米国と対立する政治状況に進んでいっただろうと思っています。
軍事力が見え隠れしているとは言え、米国政権の意向を受け容れていれば経済的利益が得られるという現実が続いたことが、現在の日本と米国の関係性の基礎です。
このような動きは、日本に限らずあの中国でさえ見ることができます。
ここ10数年の中国の急速な近代的発展は、偏に、世界の消費大国である米国への輸出に依存しています。
そうである限り、政治的にはギクシャクしても、近代世界の枠組みから離脱することはできません。
(近代的発展を否定するのなら可能性はありますが、中国支配層多数派の価値観からそれは当分ありえないことです。中国支配層中枢にも“彼ら”のお仲間がいます)
国際金融家ネットワークの支配力は究極的には軍事力に負うものですが、恒常的にその行使に頼っていれば安定的な支配は実現できません。
“彼ら”のほとんどの支配力は、近代的価値観の普遍化とそれを実現できると思わせる能力に依存しています。
近代的経済成長を善と考える人が多数派になり、投資や輸入でそれが少しずつでも実現していくなら、近代世界の枠組みから抜け出そうとする動きはなくなっていくからです。
「まともな統治者」は、そのような現実を理解し、“彼ら”と敵対して究極の支配力を行使される愚は避け、政治力(論理)で“彼ら”を少しでも出し抜いて(説得して)自国の利益を拡大する道を模索しなければならないと考えています。
(現実に責任を負う「まともな統治者」ではなく、夢を見ることが許される近代世界否定者は、“彼ら”の圧倒的な力を理解し、その上で“彼ら”を無力化する方策を考えることができます(笑))