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辛口時評060430
TBS世界ふしぎ発見!モンゴロイド渡米の不勉強に愕然!
4月29日(土曜日)午後9時からの「世界・ふしぎ発見!」の新聞テレビ番組欄記事を見て、唖然、愕然とし、番組欄に書いてある番号に電話したが、休日で担当者がいないと言う。
月曜日まで待つ気分になれないから、ここで発言して置く。
新聞の記事では、以下のようになっていた。
「氷河期にベーリング海峡を渡って、アジアから南米の端まで歩いたモンゴロイドがたどったグレートジャーニーにスポットを当てる」
ともかく番組を見た。黒柳徹子とか、物知り顔の出演者も、何らの疑問も挟まない。
今や、それほどの専門家ではなくても、「ベーリング海峡説の崩壊は、常識である。
1980年に、ブラジルの研究者が、糞の化石、「糞石」の中の寄生虫の化石の分析によって、ベーリング海峡を通って移住したのではない、との結論を出していたのである。
この寄生虫は、遺伝的に体内に伝わるのではなくて、いったん、糞と一緒に体外に出てから、子供の体内に入るのである。体外の温度が低ければ、絶滅する。
そこで、「日本列島→南米西岸部(エクアドル)」の黒潮(日本海流)ルートが、確実視されるようになったのである。
このルートの中間には、ハワイ諸島もある。古代人は、筏で太平洋を渡ってたのである。
この方が、「ふしぎ発見!」のテーマとしては、もっと面白い。
インターネット情報もある。
「アメリカ、モンゴロイド、糞石」のキーワード検索で、以下のサイト、「海の古代史」が、すぐ出てきた。説明の画像も入っている。
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http://www.furutasigaku.jp/jfuruta/tokouj.html
海の古代史
これは、古田氏が最近発刊された本「海の古代史」ー黒潮と魏志倭人伝の真実ーの冒頭に記載された 第一章「海の実験場(序にかえて)」です。古田氏の現時点での日本の古代に対する見解の到達点と、これからの問題を述べたものです。但し図版の関係により、西藤氏の見解とこれに対する古田氏の反論は、カットしております。
又残念ですが英語版は、一九九二年古田氏が昭和薬科大学在籍時、紀要の中で、エバンズ説に対して別の見方、言葉を変えれば史料批判から論じた英文です。その英語の論文に横田が、図版を付け加えたものです。(横田 記)
海の古代史 原書房刊 1996年 9月
[中略]
一九九五年は、エヴァンズ説にとって黄金の年となった。なぜなら、その前年、「四柱の論証」が成立していたからである。新しい論証から、さかのばってみよう。
第一は、「HTLV1(ローマ字)型の論証」である。一九九四年、名古屋で行われた日本ガン学界において田島和雄氏(愛知ガンセンター疫学部長)によって報告された。それによると、日本列島の太平洋岸(沖縄・鹿児島・高知県足摺岬・和歌山・北海道)の住民(現在)に分布する、HTLV1(ローマ字)型のウイルスと同一のウイルスが、南米北・中部山地のインディオの中にも濃密に発見された。その結果、両者が「共通の祖先」をもつことが推定されるに至ったのである。
その田島氏が今回(一九九五年十一月三日)の「縄文ミーティング」(全日空ホテル)で、メガーズ博士とともに親しく、意見交換を行われたのであった。本書中のハイライトのひとつとなった。
第二は、「寄生虫の論証」である。一九八○年、ブラジルの奇生虫研究の専門家グループ、アウラージョ博士等による共同報告である。それによると、南米の北・中部に分布する、モンゴロイドのミイラには、その体内もしくは野外に「糞石」が化石化して存在する。その中の(同じく化石化した)寄生虫に対して調査研究を行った。その結果、それらの寄生虫はアジア産、ことに日本列島に多い種類のものであることが判明したのである。この寄生虫は寒さに弱く、摂氏二十二度以下では死滅する。従って通常考えられやすい「ベーリング海峡〈ベーリンジヤー)経由ルート」では不可能である。事実、シベリアやアラスカ等には、これらの寄生虫を「糞石」の中に見いだすことはできない。従って残された可能性は、エヴァンズ夫妻等によって提唱された「日本列島→南米西岸部(エクアドル)」の黒潮(日本海流)ルートによると考えざるをえない。これが、共同報告の結論であった。
[後略]
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