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□【SUNDAYウォッチ】衆院千葉7区補選|JANJAN
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【SUNDAYウォッチ】衆院千葉7区補選 2006/04/17
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先週のテレビ報道の目玉は「衆院千葉7区補選」と「アイフル業務停止」だった。ゴールデンタイムにCMを提供する消費者金融の不祥事に民放は及び腰だ。だが「日曜ニュース特集」の中には、あっぱれ辛口の批判をかます番組もあった。
■報道2001(フジテレビ)
ゲスト/菅直人・民主党代表代行
コーナーの冒頭、代表選で勝利した小沢氏と敗れた菅氏が固い握手をする、7日のVTRが映し出された。タイミングとしては明らかに先週流す映像だ。(握手しながら)小沢氏は何やら語りかけていたが、菅氏によれば「本当に一緒にやりましょうね」と小沢さんは言ったのだそうだ。
大方が懸念する「しこり」については否定した。役割分担してやっていくのだそうだ。「小沢さんがやる所以外で重要な所を自分がやる」という。
菅さんは「王ジャパンじゃないが、チームプレーが大事。小沢民主党ジャパンも王ジャパンのようになれる」となけなしのユーモアを交えながらニュー民主党をアピールした。そのうえで「若い人はもういちど雑巾がけからやり直す心がけで頑張ってほしい」と党内若手に苦言を呈した。自党内に向けてメッセージを発信するのに、テレビマスコミを使わなければならないところに民主党の窮状が見えた。
【電視解剖】
女性司会者が「民主党に政権担当能力はない」と答えた人は64.8%にも上るという世論調査の数字(ボードで)を持ち出した。この数字は前原末期にこの番組が電話調査した時の数字だ。ボードも同一の物を再び持ち出している。「ボードぐらい・・・」と考えたのかもしれないが、演出としてはズサンだ。民主党に冷たい番組とはいえ、いささか悪質と言える。
●武部自民党幹事長に後半国会の課題を聞いた。
●横田めぐみさんの夫拉致事件
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番組評価
ゲスト:★
MC回し:★★
映像と演出:★
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■関口宏のサンデーモーニング(TBS)
●トップはアイフル業務停止
いつものように映像から入った。映像の構成は以下―
・取立ての録音、被害者インタビュー
・83年にできたサラ金法
・同社の福田吉孝社長は『フォーブス』にも登場する金持ち
スタジオに降りると、関口宏が「グレーゾーン金利」とは何かをボードを使って説明した。平日忙しいお父さんの中には「グレーゾーン金利」を知らない人もいる。初めてそのニュースに接する人にでもわかるように解説する。「サンデーモーニング」のポリシーといってよい。
【電視解剖】
主婦向けのきれいなコマーシャルが溢れるように流れると、「ここはそんな無理なことはやらないだろう」と錯覚してしまう。ローンと言っても借金は借金。消費者金融と言っても高利貸しは高利貸し―消費者金融のCMをゴールデンタイムに流すテレビ局を批判するレギュラー評論家陣のコメントが相次いだ。テレビ局にとっては上客中の上客であるアイフルの問題を扱っただけでも英断であるのに、ちゃんと批判したことは評価に値する。
●横田めぐみさんの夫拉致事件
竹島の領有問題、太陽政策などがあって韓国は本気で(拉致問題解決に)動いてくれない―ナレーション。
それでもスタジオに降りると、『コリア・リポート』編集長の辺真一(ピョン・ジンイル)氏が望みをつなぐコメントをした―「(めぐみさんの夫とみられている)金英男氏を早く韓国に帰国させて、めぐみさんの安否を聞きだす。めぐみさんに関する全貌が明らかになるはずだ」。
●衆院千葉7区補欠選挙
自民楽勝と見られていた同補欠選挙は、小沢新代表の登場で一転、民主に追い風が吹き始めた。今後の自民、民主の趨勢を占う同選挙をコンパクトに映像でまとめた。映像構成は―
・選挙戦で激突する小泉、小沢両氏。
・小泉首相「自民の手のうちを知っているからね。手ごわいよ」
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番組評価
ゲスト:★★★★
MC回し:★★★
映像と演出:★★★★
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■徳光のザ・サンデー(日本テレビ)
●千葉県市原市の製油所爆発事故、上空から現場中継
●栃木リンチ殺人事件
●愛子さま、幼稚園入園
【電視解剖】
誕生から現在に至るまでをVTRで振り返った。天皇家に嫁いだばかりの美智子妃殿下(当時)のモノクロフィルムまで持ち出す念の入れようだった。皇室は一定の視聴率が取れる、というセオリーがある。女性週刊誌同様、皇室ファンを狙ってのものだ。
●続いて得意のプロ野球へ
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番組評価
ゲスト:★★
MC回し:★★
映像と演出:★★
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■日曜討論(NHK)
●後半国会
各党幹事長、書記局長に聞く
ゲスト:武部勤(自民)、冬柴鉄三(公明)、鳩山由紀夫(民主)、市田忠義(共産)、又市征治(社民)
「日曜討論」でも、小沢新代表登場で民主党が最大野党の役割を発揮するかが話題になった。国会戦術、対立軸について、鳩山幹事長は「(与党との)違いをはっきり示す・・・」と名言した。
手強いかとの司会者の質問に、武部幹事長は「ひと時代前の自民党路線と同じ。大企業中心、アメリカの言いなり。自民党の古い体質そのまま」。小泉改革をアピールし、返す刀で小沢氏の路線を批判した。
それでも社民党の又市幹事長は「巨大与党に結束して当たる」として小沢民主党と共闘する姿勢を示した。
●続いて後半国会の焦点となる以下4テーマについて討論した
・行革推進法案
・医療制度改革法案
・教育基本法改正
・靖国問題
NHK番組ということもあって各党幹事長、書記局長は、自党のHPに書いてあるようなことをツラツラと話した。司会者もまったくといってよいほど突っ込まなかった。
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番組評価
ゲスト:★★
MC回し:★
映像と演出:★
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■サンデープロジェクト(テレビ朝日)
●景気
ゲスト:与謝野馨・経済金融財政担当相
景気好調はいつまで続くのか、消費税上げ率、いつ日銀は金利を上げるのかを田原が聞いた。
●衆院千葉7区補選、後半国会
ゲスト:各党幹事長、書記局長。NHK「日曜討論」と全く同じメンバー。車を連ねて渋谷(NHK)から六本木(テレ朝)まで移動してきたのだろう。
・先ず補欠選挙
メール問題で当初は自民圧勝だったが、一部マスコミの世論調査では「民主先行」が伝えられている。なぜか。田原がこう切り出した。
武部幹事長は「(小沢新代表就任への)ご祝儀、斉藤候補の出遅れ」と“解説”した。強がりに聞こえた。風向きが変わったことを武部さんも認識しているのだろう。社民党もすでに民主党・太田候補への独自応援を決めている。
野党が小泉政権を批判する際、専ら用いるのが「格差社会」だ。補選の太田候補(民主)も強調している。
【電視解剖】
「千葉7区の争点は格差社会」のカラースーパーが画面右下にデカデカと座る。
野党幹事長、書記局長は「小泉政権になって格差が広がった」と口を揃えた。武部幹事長は、グラフやチャートを手に示しながら反論した。自民党のナンバー2、政権党の幹事長がここまでしなければならないほど、選挙は苦戦しているのだろうか。たしかにテレビは言葉よりも視覚に訴えるものではあるが。
・続いて教育基本法改正にテーマが移った。
「今国会に上程できなかったら武部さんは責任とるか」と田原が挑発した。「(上程)するつもりですよ。します」と武部幹事長。田原の誘導尋問や挑発にこれだけヤスヤスと乗る政治家も珍しい。政権党の幹事長がこのありさまだ。日本の政治は当分お寒い状況が続くだろう。政権交代を期待する人の気持ちがわかろうというものだ。
●地方への権限移譲、映像リポート
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番組評価
ゲスト:★★★
MC回し:★★★★
映像と演出:★★★★
(竹谷昇)