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(回答先: 「毎日の名人戦」守ります 編集局長・観堂義憲|毎日新聞 投稿者 white 日時 2006 年 4 月 13 日 18:59:16)
□名人戦|毎日新聞
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/yoroku/
名人戦
毎日新聞の企画「教育の森」で菊池寛賞を受賞し、後に教育評論家としても活躍した村松喬は、小欄の筆者でもあった大先輩だ。その人があろうことか同じ言論機関である朝日新聞を「盗人」呼ばわりしているから穏やかでない▲実は村松は1949年に将棋名人戦が毎日から朝日に移った際の将棋担当だった。よほど頭に来たのだろう、後に「将棋戦国史」という本を出し、当時の将棋連盟幹部や朝日の背信をなじり、その経緯を「名人戦窃盗事件」という章にまとめたのだ▲戦前の35年、毎日の前身である東京日日新聞が永世名人位の名跡を買って棋界に寄贈するかたちで生まれた実力名人制だ。その契約更改の交渉中に、毎日に一言の断りもなく、こそこそと別契約が結ばれるとは何事かと村松は憤ったのである▲そうしたいきさつがあったため、今度は77年に名人戦が毎日に復帰した際、毎日は公明正大に振る舞ったと村松は胸を張っている。実際に毎日は、朝日と連盟との交渉が決裂して契約が終了するのを待ち、朝日側に通告した上で連盟との交渉を始めている▲その名人戦をまたまた契約金上乗せを提示した朝日に移管しようという動きが水面下で進んでいたというから、どうなっているのだろう。おりしもファン注目の七番勝負の時期である。棋士やファン、主催者が力を合わせて育ててきた伝統ある棋戦が、何かモノを密売買するかのような手つきで扱われるのが悲しい▲「礼に始まり礼に終わる」は将棋を始める人がまず学ぶ言葉だ。お金で買えないものはないというすれっからしの世間知を教えてくれるのが将棋であってほしくない。大先輩の怒りも何より将棋を輝かせてきたさまざまな美しいものが汚されたように感じたからだろう。
毎日新聞 2006年4月14日 0時04分