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□破綻している日経のライブドア報道 [PJニュース]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1754559/detail
破綻している日経のライブドア報道
【PJニュース 03月06日】− 3月4日付日経新聞・朝刊39面に、「ライブドア、買収先に提案―粉飾発覚、回避狙う−」との記事があった。「どんな容疑事実なのかな?」と記事を読んだが、「どの法律の条文や判例に違反しているのか?」良くわからない。過去の判例、外国の事例などがあるのかないのかもからない。この記事を書いた記者はわかっているのだろうか疑問が残る。
日経のデスク・クラスは、そんなことはわからなくても良いと承知して掲載に踏み切っているのかもしれないが、もし検察におもねって記事の掲載を決めているとすれば、読者はどの情報が正しいのかの判断に迷うことになる。
2月20日付ライブドア・ニュースによれば、堀江被告と広島6区の議席を争った亀井議員は、外国人特派員クラブの講演で、「(ライブドア問題は)司法の危機」と評したが、現状は司法問題に関するマスコミ報道の危機でもあるといえよう。
この日経記事によれば、「東京地検特捜部は、ライブドア側が、資本取引である自社株の売上高計上が違法であると認識しながら、投資組合を介して発覚を防ごうとしたことを裏付けるとみて注目しているようだ」と書いている。しかし、記事の情報源となった情報が検察関係者らしき人物であることを示唆しているが、情報源の人物の所属や役職、名前は書いていない。政府関係者から得た情報は、往々にしてこの種の報道が行われるが、ライブドア問題に関しては、数が多すぎ、真剣に読むとバカらしくなってくる。
こうした情報は、出所不明の「ガセネタ」情報、ネット風にいえば「2ちゃんねる情報」として通常没にされるのだが、一流経済紙と看做されている日経新聞が堂々と本紙に載せている。「ちゃんと裏は取った?」のだろうか?
投資事業組合を介した企業買収はほとんどの場合、違法性はない。ライブドアに限らず、多くの企業が行っている取引である。現金で買収資金が欲しいという被買収側顧客の要望があれば、現金の都合をつけるため投資組合に一旦買収のための株式を預ける。そこで株式を売却し投資資金を得る方法は、脱税目的とかでない限り、競争の激しいM&A取引を行う上で、有効な手段である。それゆえ、M&Aを行う企業にとって、投資事業組合の具体的活動の内容は、「企業秘密」として司法から一定の保護が行われてしかるべきものではないのか。
日経の記事は、そうした投資事業組合を通じた買収を、「ファンドをでっち上げましょう」という容疑者の供述らしき言葉を使って悪いことをやっているかのごとく書いている。これは、悪質なデマゴーグではないのか。日経は、2月5日付社説でライブドア・堀江社長のやり方を「事件の全容が解明されるまで、事実関係の扱いは慎重でなければならない」と書いていたが、今回の記事を見ている限り、ここまで三流経済新聞になったのかと驚かざるを得ない。
朝日新聞がその記事内容の問題で販売部数を大幅に落としているといわれるが、日経の経営者も、堀江前社長のたわごと「日経新聞に負けないような日刊経済新聞を作る」に惑わされず、記事内容を充分吟味の上、掲載して欲しいものである。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJニュースはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 片岡孝二郎【東京都】
この記事に関するお問い合わせ先:public-journalism@livedoor.net
2006年03月06日07時36分