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「著作権者の法的権利を保護する」のが目的として中国政府は体制を批判する内容のブログを閉鎖している
http://www.asyura2.com/0510/hihyo2/msg/774.html
投稿者 TORA 日時 2006 年 2 月 26 日 16:22:46: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu114.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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「著作権者の法的権利を保護する」のが目的として
中国政府は体制を批判する内容のブログを閉鎖している

2006年2月26日 日曜日

◆中国、違法サイト大量閉鎖・ネット統制強化の一環か 2月7日 共同通信
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?i=2006020707103ba

中国共産党中央宣伝部や公安省、国家版権局などは版権侵害など違法行為を行っていたウェブサイトの集中取り締まりを実施、76のサイトを閉鎖した。新華社電が7日までに伝えた。中国政府は体制を批判する内容のブログを閉鎖するなどしており、ネット統制強化の一環の可能性もある。

 版権局は摘発した個別サイトの内容は公表していない。

 新華社電によると、摘発は中央宣伝部など党・政府の8部門が共同で、約3カ月かけて実施。許可なく映画や音楽などをサイト上に流すなど版権を侵害する行為のほか、中国政府に登録していないサイトも対象にした。

 サーバー39台を押収し、137のサイトに内容の削除を命じたほか、29サイトに罰金計約79万元(約1000万円)の支払いを命じたとしている。

 版権局は今回の取り締まりについて「政府の知的財産権保護の姿勢を示し、著作権者の法的権利を保護する」のが目的と説明している。

〔北京7日共同〕


◆進む言論弾圧 中国内も疑問視 「冰点」停刊、編集長は徹底抗戦 1月30日 産経新聞
http://www.sankei.co.jp/news/060130/kok044.htm

中国の有力紙「中国青年報」の付属週刊紙「冰点周刊」(水曜日発行)が停刊になり、波紋を呼んでいる。今月11日付同紙に掲載された中国の歴史教科書批判論文に対し、共産党中央宣伝部が「報道宣伝の規律違反」などとして、同紙に「死罪」を言い渡したが、同紙編集長の李大同氏は、処分は憲法違反と抗議、徹底抗戦の構えだ。党の報道規制が相次ぐ中、報道界や知識人の間で胡錦濤政権への疑問の声が高まっている。(北京 伊藤正)

 問題の論文は「現代化と歴史教科書」と題し、中国近代史研究の第一人者として知られる中山大学(広州市)の袁偉時教授が執筆した。教授は、(毛沢東時代の)反右派闘争、大躍進運動、文化大革命の3大災難を経た後、人びとは1970年代末になって「狼(おおかみ)の乳で育った」ことを知ったが、中学の歴史教科書を読み「今も青少年が狼の乳を飲み続けている」のに驚いたと書き出す。

 教授によると、「狼の乳」とは「誤った思想や文化、観点」を指し、●(●=都の者を登)力群元宣伝部長が79年の学術シンポジウムで使ったという。「狼の乳」の実例として、教授は1860年の英仏軍による円明園(北京郊外の清朝離宮)焼き討ち事件と、1900年の義和団事件に関する教科書の記述を指摘した。

 円明園事件について、教科書は「(59年、清朝と天津条約調印のため英仏公使が上陸しようとした際)天津・大沽砲台の将兵が侵略軍の艦船4隻を撃沈し、上陸を強行した900余人を撃退、数百人を死傷させた。一帯の人民も銃砲弾の雨をくぐって戦士を支援、高度の愛国の熱情を表した」(一部略)と記述。

 袁教授は、この翌年、英仏軍が再侵略、北京を占拠し莫大(ばくだい)な賠償金に加え、円明園焼き討ちを招いたのは、愚昧(ぐまい)な清朝皇帝らの大罪であり「愛国英雄の壮挙ではない」と断じた。

 同様に教科書が、8カ国連合軍の侵略に抵抗した愛国行動としている義和団事件についても、北京を中心に殺人、放火、略奪の限りを尽くした義和団を「非人道的、非文明的集団」とし、その結果、6年分の財政収入に相当する賠償金や列強による領土分割を招いたと述べた。

 袁教授は、日本の歴史教科書を批判しながら、中国の教科書も「西洋人は侵略者であり、中国人には何をやっても理があり、たたえねばならない」との「愛国主義(教育)の要求」に沿い、盲目的民族感情をあおっていると批判した。

 この批判は歴史の解釈権を握る共産党には許容できないものだった。李大同編集長によると、中国青年報編集長は論文を一部削除して掲載に同意したが、今月24日、宣伝部が「冰点」の停刊を命じた。宣伝部は「帝国主義列強の中国侵略を肯定、歴史の事実に反し、新聞宣伝の規律に違反、中国人民の感情を傷つけ社会に悪影響を与えた」と断じたという。

 李大同氏は公開状を発表して処分に反発。その中で、昨年も(1)5月25日付の台湾人記者による台湾の実情報道(2)6月1日付の平型関の戦いに関する記事(3)胡啓立元政治局常務委員による胡耀邦氏の回顧記−などを宣伝部が批判したと明らかにし、宣伝部の報道規制は「国民の権利の侵ニ」と非難した。

 中国では近年、報道規制が強まり、最近も北京の新聞「新京報」で、編集長への圧力に抗議するストもあった。共産主義青年団の機関紙の中国青年報でも一昨年、デスクと記者の処分問題で同紙名物記者が公開状で、報道干渉に抗議した。

 報道規制は活字・放送メディアだけでなくネット情報にも及んでいる。当局は、報道は党と人民の「喉舌」、つまり宣伝道具と主張、党や指導部のイメージを損なったり、社会不安を招いたりの記事はご法度だ。

 その論理からすれば、従来の共産党の史観と宣伝に反した袁偉時教授の論文は“党への挑戦”ということになる。ただし教授によると、この論文を3年余り前に発表したときには、問題にされなかったという。客観性が基本の科学的発展観を唱える胡錦濤政権下で言論弾圧が進む現状に、保守派台頭の政治的背景を指摘する声も少なくない。

【2006/01/30 東京朝刊から】

(私のコメント)
中国の胡錦濤政権は最近になって言論弾圧を強化してきているようだ。特にネットに対する統制を強めてきており、特に反政府的な言論サイトを次々と閉鎖している。中国は共産党一党独裁国家だから言論弾圧は昔からなのですが、政権によって言論弾圧が強まったり弱まったりしているようだ。

中国政府の言論弾圧に対して中国のブロガーたちはコピーや転載などして広める事で、サイトの閉鎖に抵抗している。だから言論の自由を守るためにはコピーや転載は不可欠なのですが、中国政府は知的財産権を保護するという理由で反政府的な言論サイトを虱潰しに閉鎖している。

しかしこのような事は日本でも行なわれており、先日も我が「株式日記」はプロバイダーの「ぷらら」によって突然サイトを閉鎖されてしまった。理由を尋ねたところテレビのニュースのキャプチャー画像を張っているからと言うことだったが、私は必要と認められる範囲内なら「引用」は認められると反論した。

このように日本でも著作権を厳密に解釈したり拡大解釈したりすれば、中国のような言論弾圧は可能なのだ。ニュース記事を元に時事問題を評論する時にもニュースサイトなどから記事をコピーしなければ読者は内容を把握できなくなるからだ。サイト上のニュース記事は数週間で消えてしまうからだ。

また一般のサイトやブログにしてもリンクを張っておいても、数年も経つと多くがリンク切れになってしまっている。だから「株式日記」では「必要な範囲内」で引用したりコピーしてコメントをつけていますが、必要だからコピーしているのだ。

「株式日記」にしても何時サイトを閉鎖されるか分からないから、引用は自由と表示して、阿修羅などのサイトに自ら転載して日本政府や業界による言論弾圧に対抗しているのですが、いつ日本も中国並みの言論弾圧国家になるか分からない。その理由となるのが著作権法の拡大解釈でやろうと思えば、ニュースなどをコピーしたサイトやブログは「保護」の名の下に閉鎖されるだろう。

著作権法に対する私の見解としては以前にも書きましたが詳しくは以下のリンク先を見てください。


◆インターネットにおける引用権と著作権について ネットに公開されたサイトは公共財として自由に引用できる 2004年7月23日 株式日記
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/840.html

◆リンクはるなら黙ってやれ!メールはよこすなバカ野朗 丸ごとコピーも黙ってやってくれ!(山形浩生) 2004年7月24日 株式日記
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/842.html

◆新聞記事と著作権について 著作権法第32条 「公表された著作物は、引用して利用することができる」 2004年7月24日 株式日記
http://www.asyura2.com/0403/dispute18/msg/844.html

このように私は著作権法には素人ではなく、判例まで掲げて説明しているのですが、著作権法32条には具体的な数字が無いから、正当な範囲内がどこまでなのかはそれぞれの主観によるものであり、読者に理解してもらうにはこれぐらい必要だと私が思ったから「引用」しているのだ。

ところが先日も「日々是チナヲチ」のブログで御家人氏が引用の範囲を超えているだのと言われて、「これから気をつけます」とレスしたのですが、挨拶がないとか仁義に欠けるとか言われるならば、「引用の際にはご連絡ください」とかの表示をしておくべきだ。

ウェブサイトは新聞や書籍と違って、サイトが閉鎖されるとまったく何も残らないから、コピーしたり転載したりしないと保存できない。だから政府や業界の権力者たちが言論弾圧に乗りだしてきたら、著作権法を使ってくるだろう。しかしこれは著作権法の乱用であり、中国で行なわれているのはこれなのだ。しかし読者からは次のようなレスがついていた。


◆区別して原文を明記してればそれでいいわけじゃなくて、
引用というからには原文は従属した内容でないといけないんですよね。
toraさんの日記は原文のコピーがメインになってて、
本気で訴訟起こされたら多分負けますよ。
引用というからには、本文メインで、
従属資料として引用を使わないといけないはずです。


(私のコメント)
現行の著作権法はネットがない時代に出来たものであり、ネットが対象になった判例もまだ少ない。私の見解は「ネットに公開されたサイトは公共財として引用できる」と言う見解であり、必要の範囲も新聞や書籍などよりも事情が異なる。「本気で訴訟起こされたら多分負けますよ。」と匿名の読者は私を脅迫してきますが、この読者はネットの本質が分かっていないのだ。

近い将来に日本政府や新聞業界などの既成勢力は、著作権法を拡大解釈して、ネットを弾圧してくるかもしれない。政府にとっては国民がバカであってくれたほうがいいし、政治や経済に詳しくなっては統治がやりにくくなるからだ。中国で起こっていることが日本でも起こりうることをネットの利用者は認識していた方がいいだろう。言論の自由を主張する「株式日記」も、いずれサイトを抹消されるだろう。

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