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究極の選択!警察とマスコミ、どっちを信じる? [PJニュース]
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投稿者 white 日時 2005 年 12 月 27 日 10:40:28: QYBiAyr6jr5Ac
 

□究極の選択!警察とマスコミ、どっちを信じる? [PJニュース]

 http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1583656/detail?rd

究極の選択!警察とマスコミ、どっちを信じる?

【PJニュース 12月27日】− 内閣府の犯罪被害者等施策推進会議(会長・安倍官房長官)による犯罪被害者等基本計画案が26日、正式に成立する見通しとなった。きょう27日の閣議で正式決定されると新聞報道されている。この案に盛り込まれた、犯罪の被害者を実名もしくは匿名の発表の判断について、警察に事実上委ねる項目が盛り込まれたことに対し、新聞各社や日本新聞協会、テレビキャスターらが、その事項を削除・修正するよう求めていた。
 犯罪被害者基本計画案に実名・匿名発表の判断をマスコミ自身ではなく、警察に委ねる結果となってしまったのは、マスコミがこれまで、犯罪被害者および被害者遺族に対して、心ない報道被害が相次いだことによる。政府は犯罪被害者の権利を明確化し、保護することが必要であるとの見解からこの基本計画を進めてきた。
 読者の皆さんは「警察を信じるか、マスコミを信じるか」と問われれば、どうお答えするのであろう。記者は、以下の事実から、マスコミを信じることができなくなった。マスコミのいい加減さを、記者の父の事件における報道被害の実例を示しながらお伝えしたい。

マスコミを信じられなくなった経緯
 記者が起こした国家賠償訴訟では、記者の父渡辺省三(阪神タイガーススカウトだった)が、1998年8月31日に、転落死を遂げた際に、新聞報道などが「自殺」と断じて報じられた点は、警察広報とマスコミ広報、どちらに問題点があるのかも追及した。その結果、記者が証拠資料として提出した警察の広報発表資料は、間違いなく警察官作成のものであり、その広報発表は真実であることを立証することができた。
 だが、広報発表における真実とは、「自殺の可能性が高い」というものであり、「自殺と断定した」とは発表していないというものであった。ところが、その広報発表資料を入手した加盟記者クラブの記者が、翌9月1日付の各朝刊の新聞紙面に、「他殺」かもしれない段階で、「自殺」と断じて報じたことにより、その読者の多くは、父が自殺したのだと思い込んだに違いない。特に新聞の見出しは読者の記事全体の印象を方向付ける。見出しを含め、新聞で自殺と断定されなかったら、警察捜査の方向も違ったかもしれない。不用意な新聞報道が無かったら、父の死因の究明ができたのかもしれない。記者は今でも、そんな思いを抱いている。
 マスコミの真実の報道が、いかに重要であるか。1998年8月31日の警察の広報発表に頼った、各社の新聞報道を振り返ってみたい。どこの新聞記者が、警察の広報発表をうのみにして報じたのだろうか・・・。父が落下した死亡現場を直接取材したうえで、記事を書いた記者は存在したのであろうか・・・。各社の記事を読めば読むほど、疑問が生じてくる。あえて申し添えておきたいことは、事件当日と翌日、記者および記者の家族に対して、マスコミ関係者からの取材は一切なかった。

 警察が加盟記者クラブに渡した資料内容は以下のとおりである。

広報1:身元不明の変死体発見について
1、発見日時 8月31日(月)午後1時15分ごろ
  ※一般通行人(歩行者)が発見し、110番通報
2、発見場所
  神戸市中央区京町76−2 入江ビル前路上
3、変死者(身元不明)
  年齢50−60歳くらいの男性(頭蓋骨折、即死)
 頭部を東に向け、仰向け状態。身長160センチくらい、小太り、白地に紺の縦じまの半袖シャツ、紺色ズボン、黒短靴(飛び散っている)。遺書等はないが、手帳等を持っており、身元調査中。
4、状況
遺書等はないが、現場状況からして、入江ビルの上から落下したものと見られ、聞き込みをしても、争った形跡等がないことから、同ビル屋上から飛び降り自殺した可能性が高い。(同ビルは雑居ビルで、誰でも自由に屋上に上がることが可能)。同ビル屋上西側の高さ約70センチの鉄柵を乗り越えて、飛び降りたものと判断される。

広報2:身元不明変死体の発見について
身元の判明(8月30日午後6時40分発表)
1、変死者
変死者の住所 西宮市甲子園・・・
阪神タイガーススカウト(元同球団投手)
渡辺省三
※本日午後6時00分、妻タツエさん(67才)が、遺体収容先の神戸大学病院にて、本人に間違いない旨を確認
2、死因等
脳挫滅、内臓破裂、全身打撲
3、その他、本人は奥さんと2人暮らしであるが、奥さんの話では、「自殺するような原因は見当たらない」と言っているが、引き続き調査中である。(生田署では、現場状況等からして、飛び降り自殺したものと見ている)

 この警察広報をもとにして新聞各紙は翌9月1日に、どのように報じたのであろうか。

朝日新聞朝刊:渡辺省三さん自殺 元阪神投手
 31日午後1時15分ごろ、神戸市中央区京町76のビル前の路上に、男性が倒れて死亡しているのを通行人が発見し、110番通報した。兵庫県警生田署の調べでは、この男性は、元阪神タイガース投手で現在同球団スカウトの渡辺省三さん(65)と判明。11階建てのビルの屋上から飛び降り自殺したとみられ、同署が動機などを調べている。渡辺さんは妻(67)と二人暮らしで、妻は「自殺するような心当たりはない」と話しているという。

毎日新聞朝刊:元阪神投手の渡辺さん自殺
 31日午後1時15分ごろ、神戸市中央区京町の雑居ビル(11階建て)前の路上で、阪神タイガースのスカウトで元同球団投手、渡辺省三さん(65)が死亡しているのを通行人が見つけた。兵庫県警生田署の調べでは、死因は、全身打撲などで、即死状態だった。遺書は見つかっていないが、同署は雑居ビル屋上の高さ70センチの鉄柵を乗り越えて飛び降り自殺したと見ている。渡辺さんは、妻(67)と二人暮らし。妻や球団関係者は、「自殺するような動機は見当たらない」と話しているという。

日本経済新聞:元阪神エース 飛び降り自殺? 神戸で渡辺省三さん
 31日午後1時15分ごろ、神戸市京町の路上で、元阪神タイガースの投手で同球団スカウト渡辺省三さん(65)が倒れているのを通行人が見つけ110番通報した。渡辺さんは、頭などを強く打って死亡していた。遺体の状況などから、近くの11階建てビル雑居ビルから転落したらしい。生田署は、屋上に争った形跡がないことから、飛び降り自殺をした可能性が高いと見て調べている。遺書などは見つかっていない。

スポーツニッポン:阪神スカウト渡辺氏、自殺か、ビルから飛び降りた可能性
 31日午後1時15分ごろ、神戸市中央区京町のビル前の路上に男の人が倒れているのを通りかかった人が見つけた。男性は全身を強く打って即死した。兵庫県警生田署の調べでは、男性は元阪神タイガースの投手で現スカウト渡辺省三さん(65)と分かった。遺書はなかったが、争った形跡などのないことなどから同署は、11階建てのビル屋上西側の鉄柵(高さ70センチ)を乗り越えて飛び降りたとみて、動機などを調べている。同ビルは雑居ビルで、自由に屋上に上がることができる状態だった。渡辺さんは、妻と2人暮らし。妻の話では、自殺するような心当たりはないという。生田署の調べでは、この日朝は、いつも通り球団事務所に出勤したが、午前11時ごろ、ふらっと出て行ったという。
 まさか、あの省さんが・・・。渡辺省三スカウト「自殺」の知らせに球団事務所に衝撃が走った。午後4時40分、オーナー報告を終えた三好球団社長が、戻った球団事務所で一報を聞いた。その後、一度帰宅した横溝取締役編成部長や球団職員らが、続々と球団事務所に駆けつけた。遺書もない。スカウト活動上の問題もない。誰もが自殺の原因を「わからない」と首をひねるばかりだ。この日、渡辺スカウトは、休日にあたっていたにもかかわらず、球団事務所に出勤。午前11時ごろ、「ちょっと、行ってくるわ」と言い残して外出したという。すれ違った職員があいさつしたとき、声を返さず、コックリうなずいただけだったのが唯一、いつもと違う点だった。「個人のこと、プライベートのことで、よほどのことがあったんでは・・・。業務上の理由は全く考えられません」。三好球団社長も、8月13日のスカウト会議で見た最後の姿が目に焼きついて離れない様子。8月29日に滋賀、皇子山球場で大学野球を視察。9月16日から社会人野球のスカウト活動のため、航空券を準備する予定だった。横溝編成部長は、「胃の調子が少し悪いとは、聞いていたが、検査してもどこも悪くなかったと言っていたのに」と声を落としていた。村山実さんが亡くなり、その悲しみがまだ癒えないうちの訃報に、球団事務所は深夜まで、慌ただしさを見せていた。

報知新聞:神戸市内ビル屋上から飛び降り自殺
 タイガースに衝撃!元阪神投手で、現同球団スカウトの渡辺省三さん(65)が、8月31日、神戸市内のビル屋上から飛び降り自殺した。渡辺さんは、現役時代には精密なコントロールを武器にして活躍した名投手で、スカウトとしても亀山、新庄、野田らの逸材発掘にらつ腕を振るった。遺書ななく自殺の原因は不明だが、球界でも例がない現役スカウトの自殺に関係者は大きなショックを受けている。渡辺さんの遺体は、この日、神戸大付属病院に安置された。通夜、告別式は未定。
 一体、何があったというのか―。“省さん”の愛称で親しまれた阪神のベテラン名物スカウトの自殺というショッキングな知らせに、球団はもちろん、球界全体に衝撃が走った。8月31日午後1時15分ごろ、神戸市中央区京町のビル前路上に、男性が倒れているのを通行人が発見したが、全身を強く打って即死していた。兵庫県生田署の調べでは、この男性は、元阪神投手で現スカウトの渡辺省三さんと判明した。遺書はなかったが、争った形跡もないことなどから、同署は、渡辺さんが11階建てのビル屋上西側の高さ約70センチの鉄柵を乗り越えて飛び降りたとみて、動機などを調べている。同ビルは雑居ビルで屋上への出入りは自由にできる状況だった。ビルの守衛(65)は、「午後1時過ぎ、どさっと上から何かが落ちてきた。外に出たら人が倒れていて、もう意識はなかった。夕方に元阪神投手の渡辺さんと聞いてびっくりした。阪神ファンなのでよく知っている」と話した。渡辺さんは、甲子園球場近くのマンションにタツエ夫人(67)と2人暮らし。この日朝は、いつも通り、同球場内の球団事務所へ出勤したが、午前11時ごろにふらっと出ていったという。「何かに、悩んだり苦しんでいる様子は見受けられなかった」と夫人や同僚スカウトら周囲の関係者には、誰も、自殺の原因としての心当たりがなく、一様に驚きを隠せずにいる。スカウトとしては、九州を中心に、20年も活動を続けている大ベテラン。亀山(現タレント)や野田(現オリックス)ら、中央には無名でも力量のある選手の発掘で球団に大きく貢献。自らが獲得した選手は、引退後も再就職の面倒を見るなど、誠実で温厚な人柄には定評があった。阪神では、日本一になった85年に、当時の中埜球団社長を日航機墜落事故で失い、88年には、当時の古谷球団代表が、都内のホテルから飛び降り自殺するというショッキングな出来事があった。また、8月22日には、元エースで、監督、ミスタータイガースと慕われた村山実さん(享年61歳)が亡くなったばかり。相次ぐ悲報に、球団関係者も打ちひしがれていた。

デイリースポーツ:阪神スカウト渡辺省三さん 飛び降り自殺
 渡辺スカウトが自殺を図ったのは、神戸市中央区京町にあるビル。午後1時15分過ぎ、11階の屋上西側の鉄柵(高さ30センチ)を乗り越え、飛び降りた。全身を強く打ち据えたことから即死状態で、発見した通行人が管轄の生田署に通報、救急車で神戸大学病院に運ばれたが、「脳挫滅、内臓破裂及び全身打撲」で死亡した。生田署では、遺書はないが、飛び降りた現場に争った跡もないことから自殺と判断。所持していた手帳で身元を調べた結果、阪神・渡辺スカウトと断定し、球団事務所およびタツエ夫人に連絡。その後、球団から、箱崎顧問、末永チーフスカウトが生田署に出向き、事情聴取が行われた。同スカウトは、この日、午前10時過ぎに甲子園内の球団事務所に出社。11時過ぎに事務所を出て、神戸方面に出かけた。それから、約2時間後の自殺だった。ビルの守衛で、事故を目撃したOさん(65)は、「ビル内にある会社の人が自転車に乗ろうとしたところ、そこに上から落ちてきたんです。後頭部からの出血が激しくて、もう大変でしたよ。あの方が、阪神の渡辺さんだったとは・・・」と痛ましい当時の模様を語った。自殺のあったのは、交通量の多いオフィス街。午後1時を回った時間帯ということもあり、多くの野次馬が集まって、交通渋滞にも発展し、一時はパニック状態になったという。渡辺スカウトは、タツエ夫人と甲子園球場近くで2人暮らし。生田署からの連絡で、遺体が収容された神戸大学病院に駆けつけた夫人は、「心当たりがありません」と話すだけで号泣。変わり果てた夫の姿を見て、悲しみに暮れた。調査に当たった生田署も、「動機がわからない」(西園茂紘・交通課長)とした突然の自殺。8月29日には、滋賀県へ京滋リーグの視察に出掛けたばかりで、夏の高校野球開催中には、他球団の同じ九州担当スカウトに、「近いうちに吉本(九州学院)を見に行こう」と話すなど、仕事に意欲を見せていた。そんな矢先の自殺だけに、不可解といわざるを得ない。ただ、嘱託で、65歳という年齢から、体調面に不安があったという話もある。温厚で優しい性格であるが、「口数が少ない人だった」(三好球団社長)ことから、発作的に自殺へ走ったという見方もできる。現役時代は、吉田監督や小山投手コーチらと共に活躍。引退後は、コーチとして後進の指導に携わり、スカウトとしても、野田(現オリックス)や遠山、亀山、新庄らを発掘。地道なスカウト活動にも定評があった。そんな阪神を支えた功労者が突然、自ら命を絶った。何が原因だったのか。低迷阪神を襲った、これ以上ない悲しいニュースだった。

日刊スポーツ:阪神に激震が走った。現スカウトの渡辺省三さん(65)が自殺した
 8月31日午後1時15分ごろ、神戸市中央区京町のビル前の路上に男の人が倒れて死んでいるのを通行人が見つけた。兵庫県警生田署の調べでは、男性は元阪神タイガース投手で現スカウトの渡辺省三さんとわかった。通夜、告別式の日時は未定。
 渡辺スカウトが飛び降り自殺をはかったのは、神戸市内の繁華街にある雑居ビルだった。黒の靴は飛び散り、紺の縦じまのシャツ、紺のズボンで、歩道にはみ出す形で仰向けに倒れていた。午後1時15分ごろ、通行人が見つけ、警察に通報したが、すでに意識はなく、即死の状態だった。兵庫県警生田署の調べによると、飛び降りたビルは、神戸市三宮の南側にある11階建てのビル。屋上西側の高さ1メートル20センチの鉄柵を乗り越えて、さらに、1メートル幅のスペースがあるが、そこから飛び降りたとみて、動機などを調べている。所持品の手帳から関係者に連絡し、「渡辺スカウトらしい」ということが判明。遺体が運ばれた神戸大学病院で、午後6時にタツエ夫人(67)が確認した。死因は頭蓋骨骨折で、遺書はなく、タツエ夫人の話では、自殺するような心当たりはないという。
 この雑居ビルは、高さ39メートル。屋上には浄化水槽と機械室があり、自由に出入りできる状態だった。同ビルの守衛さん(65)は、「外に出たら人が倒れていた。意識はもうなかった。夕方になって、阪神の渡辺元投手と聞いてびっくりした。阪神ファンなら、だれもが知っている、いい投手だったのに・・・」と話した。
 現役スカウトの飛び降り自殺というショッキングなニュースに、阪神球団も慌ただしく対応に追われた。この日、電鉄本社(大阪市福島区)に出向いていた三好一彦社長(67)は、午後4時過ぎに一報を受け、慌てて西宮市の球団事務所へ引き返した。末永スカウト部長、箱崎顧問が、神戸大学病院へ急行し、事実確認を行った。午後8時10分過ぎ、球団事務所で三好社長が会見。「渡辺スカウトが自殺されたという悲しい知らせを受けました。突然のことで、ビックリし、まさかという思いです。業務上の理由というのは考えられません。プライベートなことでよほどのことがあったのでは・・・」と声を詰まらせた。この日、渡辺スカウトは、午前10時過ぎに自宅近くのなじみの喫茶店でコーヒーを飲み、球団事務所に顔を出してから、フラッと出かけたという。8日からは、九州に出張に出かける予定で、航空券の手配も頼んでいた。喫茶店のマスターで、渡辺スカウトと旧知の仲だった元阪神の選手、杣田(そまだ)登さん(66)も、「いつもと様子は一緒。胃の調子が悪いは言っていたが、自殺するような原因は考えられない」と言う。阪神では元選手、監督の村山実さん(享年61歳)が8月22日に亡くなったばかり。わずか、9日後に、なぜ、現役スカウトの渡辺さんが自ら命を断ったのか・・・。球団関係者も、深い悲しみと同時に、何ともいえない重苦しさに包まれた。

 読者の皆さんはこれら新聞記事を読まれて、どう感じたのでしょうか。父、渡辺正三は自殺したのだと結論づけなかったでしょうか。また、どの社も警察発表の域を出ない、横並びの報道だということもお分かりいただけたでしょう。犯罪被害者等基本計画では、「警察を信じるか、マスコミを信じるか」が問われていますが、実はマスコミ自体は「警察を信じている」のです。【了】

パブリック・ジャーナリスト 渡辺 直子【兵庫県】
この記事に関するお問い合わせ先:public-journalism@livedoor.net


2005年12月27日08時27分

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