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□耐震偽装喚問「報道ステーション」VS「ニュース23」 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1566860/detail
たかがテレビじゃないか!! 耐震偽装喚問「報道ステーション」VS「ニュース23」
「耐震データ偽装問題」の証人喚問を14日に行うなんて誰が決めたのか。日本人が大好きな忠臣蔵討ち入りの日を選ぶとはなかなかシャレのわかる国土交通委員会だ。
役者もそろっている。髪の毛の分け目を変えてついに登場した姉歯元建築士。何とか姉歯の引力から逃れたい木村建設の2人。そして、のらくらした答弁がますます大衆の反感と疑念をあおった総研・内河所長。ついつい朝から夕方までずっと中継を見てしまった。
もちろん夜のニュース番組もチェック。まずは「報道ステーション」だ。4人の証言のダイジェストが流れるたびにスタジオで注目ポイントの整理が行われる。
しかも、総研の内部資料に書かれた鉄筋の量を説明する際、古舘は直径25ミリと32ミリの鉄筋の実物を手にとって視聴者に見せた。何でもなさそうだが、テレビではこういう手法が大事だ。古舘の「証人喚問は国民に対するガス抜きではなく徹底的に洗い出すべき」というシメのコメントも効いていた。
続いての「ニュース23」。びっくりしたのは筑紫哲也がこの日もマレーシアにいたことだ。東アジアサミットの取材なのだが、帰ってくるだろ、普通。これだけ世間の注目を集めている問題で最大のヤマ場ともいえる日にメーンキャスター不在という間の悪さ。証人喚問のニュースは留守番の草野満代と佐古アナに丸投げである。
筑紫御大はスタジオに招いたマンションの住人に向かって「どう感じましたか?」のフリだけだ。サミットで大きな動きがあったわけでもなく、筑紫はワシントン・ポストなど海外の記者に感想を聞くばかり。はっきり言ってどーでもいい。
マレーシア中継が居座った分、当然偽装問題の扱いは薄くなる。「報ステ」がCMを含めて53分も使ったのに対し「23」はわずか22分。筑紫のまとめの言葉「司直の手に委ねるしかないのでしょうか」もピントはずれだった。
この手の番組は視聴者がその日最も知りたいニュースをきっちり見せてくれてナンボ。「報ステ」の討ち入り見事成功の夜でした。
◆一本木 剛(いっぽんぎ・つよし) 業界を横断する“放浪のフリーライター”にして、テレビ6台を所有する“伝説のテレビウオッチャー”。
【2005年12月17日掲載】
2005年12月20日10時00分