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http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20051128ddm003040090000c.html
◇アルツハイマー、根本治療に光
アルツハイマー病の原因と考えられているたんぱく質が出来るのを止め、根本的な病気の治療に役立つ可能性のある化学物質を京都薬科大、東京大、理化学研究所の共同研究グループが作り出すことに成功した。マウスでの実験で有効性が確認され、治療薬への実用化が期待出来るという。28日から大阪市で始まる日本薬学会で発表する。
京都薬大の木曽良明教授(薬品化学)が中心になって開発した。同病は、人体の細胞膜にあるアミロイド前駆体たんぱく(APP)という長い鎖状のたんぱく質を、2種類のたんぱく質分解酵素が切断、その結果、出来上がったアミロイドβペプチド(Aβペプチド)という短いたんぱく質が脳内に大量に蓄積して起きるとの説が有力。
木曽教授らは、APPを切れなくする化合物KMI−429を合成。この化合物を、同病になりやすい遺伝子を発現させたマウスの脳の海馬に注射すると、Aβペプチドの産生量が約6割に減った。既に蓄積しているAβペプチドの排出も進み、病気の進行抑止や治療にも有効という。【奥野敦史】
毎日新聞 2005年11月28日 東京朝刊
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