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「為替」 インフレ懸念後退による金利低下でドル軟調116.41円まで下落／ニューヨーク外国為替市場概況
「インフレ懸念後退による金利低下でドル軟調116.41円まで下落」ニューヨーク概
況 2005年12月23日（金曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:27JST 「インフレ懸念後退による金利低下でドル軟調116.41円まで下落」
【ロンドン市場概況】
22日のロンドン外為市場では、イギリスの第3四半期の経常収支が過去最高の-102
億ポンドとなったことをきっかけにポンド売りが優勢になり、ポンド・ドルは
1.7431ドルから1.7356ドルまで下落した。そのほかの通貨は小動きとなり、ユー
ロ・ドルは1.1816ドルから1.1847ドルで、ドル・スイスは1.3124フランから1.3154
フランで、ドル・円は117円26銭から117円51銭で、ユーロ・円は138円68銭から139
円13銭で取引された。
【経済指標】
英・7-9月期のGDP確報値：前期比+0.4％、前年比+1.7％（予想+0.4％、+1.7％）
英・7-9月期の経常収支：-102.15億ポンド（前期-13.6億ポンド←-30.5億ポンド）
ユーロ圏・10月の製造業受注：前月比-0.5％（予想+0.8％、9月+1.6％←+1.1％）
【要人発言】
小泉首相
「消費税2007年度引き上げはないと思うとの判断している」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：117円46銭、ユーロ・ドル：1.1827ドル、ユーロ・円：138円87銭、ポン
ド・ドル：1.7371ドル、ドル・スイス：1.3154フラン
【ニューヨーク市場概況】
22日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は連銀の注目するコアPCE価格指数が低
水準にとどまり、インフレ抑制期待を受けて債券利回りが低下したことから117円53
銭から116円41銭まで下落した。本邦機関投資家の買いで下げ渋るものの、リッチモ
ンド連銀総裁が「米金利は中立水準に近い」と発言したことで上値も重く116円65銭
前後で引けた。
ユーロ・ドルは米指標発表後に1.1811ドルから1.1898ドルまで上昇したが、ユー
ロ・円絡みの売りに上値を抑えられて1.1870ドル前後で引けた。ユーロ・円は米フ
ァンド筋のキャリートレード（低金利の円を借りて、高金利通貨や商品などに投資
する手法）の手仕舞いが活発化することで138円91銭から138円29銭まで下落した。
ポンド・ドルは1.7339ドルから1.7429ドルまで上昇した。ドル・スイスは1.3170フ
ランから1.3077フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場は下落。ヒーティングオイルやガソリンの供給鈍化観測を受けて買い先行
スタートとなったものの、今週末にクリスマス休暇を控えることでポジション調整
売りが強まり、午後は売りに押される展開となった。NYMEX原油先物価格（2月限）
はじり安を続け、58.28ドル（前日比0.4％安）で取引を終えた。
なお、朝方は米エネルギー省が21日発表した週次統計において米製油所の稼働率が2
週連続で低下し、“今後の精製油の供給量が減少する”との見方が強まることで買
いが優勢となった。また、アフリカ最大の産油国であるナイジェリアで石油パイプ
ラインの爆発事件が起こったことから、同国からの原油輸出量が減少する可能性が
高いと伝えられている。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は、福井日銀総裁の量的緩和解除の可能性を示唆した発言
や、米債券利回り低下を受けて軟調推移している。クリスマス休暇を控えてレンジ
内での取引に終始していることからオプション市場での変動率は低下、1ヶ月物は
8.450％から8.400％、3ヶ月物は8.475％から8.400％へそれぞれ低下、6ヶ月物は
8.325％で昨日と同水準での取引となっている。
相場に大きな変化が見られないことでリスクリバーサルでは動意が乏しい。25デル
タ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.750％、3ヶ月物は+0.850％、6ヶ月物は
+0.875％とそれぞれ昨日と同水準での取引となっている。
【株式市場】
NY株式相場は上昇。大型買収が発表されたことや、個人所得統計がインフレの抑制
を示唆する内容となったことが好感され終日堅調な展開となった。セクター別で
は、素材や医薬品が上昇する一方で、自動車・自動車部品や小売が軟調。予想を上
回る決算を発表した携帯端末のリサーチ・イン・モーション（RIMM）が上昇。同じ
く好決算を発表したゼネラル・ミルズ（GIS）も買われた。一方で今期の業績に慎重
な見方を示したベッド・バス＆ビヨンド（BBBY）が下落。プレーサー・ドーム
（PDG）の買収を発表したバリックゴールド（ABX）も小幅安となった。ダウ構成銘
柄では、CSFBが2006年の推奨銘柄に挙げたキャタピラー（CAT）が上昇。結局ダウは
55.71ドル高の10889.44、ナスダックは14.83ポイント高の2246.49で取引を終了し
た。NYのストライキは三日目でようやく解除される見込みとなった。23日の午前中
には地下鉄やバスは正常運行に戻る予定。
【経済指標】
米・前週分の失業保険新規申請件数：31.8万件（予想32.5万件、前回33.1万件←
32.9万件）
米・11月の個人所得：前月比+0.3％（予想+0.4％、10月+0.5％←+0.4％）
米・11月の個人消費支出（PCE）：前月比+0.3％（予想+0.4％、10月+0.2％）
米・11月のコアPCE価格指数：前年比+1.8％（予想+1.8％、10月+1.9％←+1.8％）
米・11月の景気先行指数：前月比+0.5％（予想+0.4％、10月+1.0％←+0.9％）
【要人発言】
ラッカー・リッチモンド連銀総裁（投票権無）
「毎回の委員会で金利水準を決定し、全ての経済指標を考慮する」
「名目金利を引き続き調整する必要がある」
「一連の利上げが終了しても短期金利が長期にわたって不変と想定すべきでない。
金利はこの先も動く可能性」
「FOMC声明の文言変更は“中立水準は近い”“金利打ち止めが最終局面にある”と
みることは理にかなっている」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.35 117.55 116.41 116.69
ユーロ・ドル 1.1832 1.1898 1.1811 1.1872
ユーロ・円 138.75 139.13 138.29 138.51
ドル・スイス 1.3147 1.3170 1.3077 1.3120
ポンド・ドル 1.7416 1.7431 1.7339 1.7379
株式市場：
NYダウ 10831.56 10891.04 10829.16 10889.44
ナスダック 2233.62 2247.09 2232.57 2246.49
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.675 4.607
米国債10年物 4.488 4.429
先物市場：
NY金先物 499.0 507.3 497.8 505.0
NY原油先物 58.90 59.00 57.72 58.28
シカゴ日経平均先物 15930 15990 15880 15975
（フィスコ） - 12月23日7時37分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051223-00000001-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。