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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu109.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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27歳男性が20億円超もうけ ジェイコム株で
今の東証ではインサイダー取引がやりたい放題
2005年12月17日 土曜日
◆27歳男性が20億円超もうけ ジェイコム株で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051216-00000283-kyodo-soci
みずほ証券によるジェイコム株の大量発注ミスで、今度は千葉県市川市在住の無職男性(27)が問題の株を7100株売買し、少なくとも20億3500万円を超える利益を得ていたことが16日、関東財務局に提出された大量保有報告書で分かった。
前日には、東京都港区の会社役員が約5億6000万円の利益を得たことが判明しており、今回のトラブルに乗じてデイトレーダーなど個人投資家の一部も“荒稼ぎ”していたことが裏付けられた。
報告書によると、無職男性は発注ミスのあった8日に34億3661万6000円の自己資金を投入して7100株を取得し、同日中に1100株を市場で売却した。
(共同通信) - 12月16日22時31分更新
◆<みずほ誤発注>24歳会社役員、5億6300万円の利益
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051216-00000016-mai-bus_all
みずほ証券によるジェイコム株の誤発注問題で、東京都港区在住の24歳の会社役員が3701株(発行済み株式の25.52%)を取得し、現金決済で約5億6300万円の利益を上げていたことが15日、関東財務局に提出された大量保有報告書で分かった。日本証券業協会は証券会社に利益返上を要請する方針だが、個人は対象外としている。【後藤逸郎】
(毎日新聞) - 12月16日3時13分更新
◆ジェイコム 東証問題 ポイント解説 12月13日 小幡績の行動ファイナンス投資日記
http://blog.livedoor.jp/sobata2005/archives/50473363.html
下に述べたポイントを補足しよう。
まず、システムの問題でない、というのは、少し言いすぎである。システムの重要性をいまだに東証が不十分にしか認識していない、システムは富士通に発注しているから、それは富士通をしっかりさせるという問題、という考え方が誤り、ということはもちろん重要である。
私は、富士通なり、他のところでもよいのだが、そこの担当部門を東証が買収し、そこに外部の(ここでは富士通でない)専門家を多数新たに雇うべきである。間違いなく、東証の人員の半分以上はシステムの専門家で構成されるべきである。たとえば、IYバンク改めセブン銀行はセブンイレブンにATMを展開しているが、ATMやソフトはもちろん外注であるにもかかわらず、本社の人員の半分以上はシステム関連の人材である。東証の半分はシステム機能である。したがって、副社長は、システム出身の人間がふさわしいと思う。もちろん、現状よりは若い必要がある。
しかし、もっと重要なことは、システムの中身を理解していないことではなく、システムの使い方、在り方を理解していないことである。
すなわち、取り消しが出来ない、という事態が発生したときに、発注ミスをしたみずほをしかりつけるのではなく、なぜ、取り消しが出来ないか、考えるべきであり、5秒考えれば、みずほが死に物狂いで取り消そうとしても取り消せないのであれば、システムの側に問題があることは予想できるはずである。
また、61万株の誤発注が起きれば、市場がどうなるか、市場の運営者としては予想できるはずであり、直ちに取引を停止すべきである。第三者割り当ての報道があっても、一時取引を停止するのに、誤発注も、立派なインサイダー情報であるから、取引を停止すべきだ、というのは、すぐ分かる。市場の役割、というものを本質的に分かっていない。定型的な事件に対する行動は確立しているのであるが(第三者割り当ての報道など)、頭を使うということは出来ない。まさに官僚的であり、官僚的な組織を改革しなければならないのであるが、これは、霞ヶ関の問題とはやや違う。なぜなら霞ヶ関は、内閣に常に従わなければならないから、権限はない。一方、東証は、日々の業務については、金融庁から独立しており、絶大な権限を持っている。それにもかかわらず、官僚的な行動をとる、というのは、組織の内部の問題であり、大改革が必要である。
更に言えば、市場をウォッチする、市場が開いているときは、常に最大の緊張感を持って市場の運営に臨む、という市場の本質の役割を理解していない。この問題は、第2のポイントと関係するので後で述べる。
◆ジェイコム 東証問題 続き
東証の組織の問題は、さらに根深い。システムの問題とは全く関係ないのが、発表の経緯だ。まず、誤発注の当日、場が開いているときには、9時30分から事態を把握していたにもかかわらず、何の情報も開示しなかった。この事態を察知した、大手証券会社の買いが殺到し、外資系、邦人系にかかわらず、目敏い証券会社は大量に保有することとなった。このときに、何の対応もしなかったのは、みずほのミスであるから自分達は関係ない、みずほちゃんとやれ、という発想からきていると推測される。これは、当初、大引け後の東証の会見で、1円で取り消しを発注しようとして見つからなかったのではないか、などと勝手な想像でコメントしていたことにも現れている。
ところが、システムを作った富士通から、システム側の問題で取り消しが処理できなかったことを知らされ、愕然とする。急遽、責任を認め、(ただし富士通のミスを強調しているが)会見で陳謝したのである。さらに、日本証券クリアリングシステム、という証券会社が出資して作っている会社の判断で、91万2千円で決済することになり、証券会社との関係を最優先する東証は(そもそも、証券会社が株主だから当然かもしれないが)、買い手の過半を占めている外資、国内系証券会社に91万2千円を払うことに異議を唱えなかった。東証の説明によれば、それは東証が決めるべき問題ではない、ということだ。
となると、東証が決めるべき問題とは何があるのであろうか。間違いなく市場を混乱に陥れる発注ミスは、発注側の責任だから、しかりつけ、対応は任せる。自社で提供している社会インフラのシステムの中身は、富士通にやらせているから、自分では当然分からない。富士通に調べさせる。市場を混乱に陥れてしまった事後処理の解決策にはタッチしない。すなわち、東証の役割は何もないのである。
東証は自己の提供しているインフラ、サービスの中身を理解していないばかりでなく、問題が起きているかどうかの判断も出来ないし、自分で調べる気もなく(その気があれば、初日の会見では原因を調査中としたはずだ)、サービスに対する責任感が全くない。東証の存在意義は何なのか。
◆東証の最大の問題点
東証は、何のためにあるのか。東証は誰のものか。
東証は、依然、証券会社のためにあると考えているようだ。出自から行くとそうなってしまうが、東証の本来の役割は、決済機能を証券会社にではなく、投資家に提供することである。売却のexitという観点を含めた決済機能を与えられた投資家が安心して上場された株式に投資をすることとなり、それにより、企業は資金調達や市場評価を得て、活動を拡大する。これが、証券取引所の機能である。ここでは、ブローカー(証券会社)は、投資家の代理人として、事務作業をするだけの存在であり(主幹事として企業を上場させる機能は別であり、それはブローカーではなく投資銀行である)
したがって、東証の顧客は、投資家と上場している(あるいは潜在的な)企業なのである。今回の事件においては、彼らに対する配慮は全く見られない。ジェイコムの混乱により、乱高下に耐え切れず売ってしまった投資家は自己責任で、誤発注のインサイダー情報に投売りが出たところを買いまくった証券会社には、91万2千円が支払われる。しかも、市場の混乱が起きた直後は、メディアでは、証券会社ではなく、このような動きを見張っていたデイトレーダーが非難された。
与謝野金融担当相は、この取引で儲けた証券会社に美学を要求しているが、それも全くのナンセンスで、証券会社も投資家として自己売買をした部分については、最重要顧客なのであり、非難されるべきことではない。非難されるべきは、そのような一部の投資家に対して明らかなインサイダー情報が流出しているにもかかわらず、東証が取引を停止しなかったことになるのであり、取引のある市場で、儲けられるチャンスをみすみす逃せば、株主に非難されるであろう。
東証は、加盟ブローカー、証券会社からシステムなどの利用料(かつては会員資格の権利を売って)で収入を得ているから、証券会社をお客さんと思うのも理解は出来る。ただし、それは間違っている。しかも、株式会社化で株主となったのは、かれらブローカーであるから、ますます自己都合の行動が目立ち、上場利益を目指して、とにかく上場しようとしている。
東証が、黄金株を認めないなどの議論で、ガバナンスの議論で主役であるのも、外部の投資家を保護するために、ガバナンスの役割を果たす義務があるからであり、そこでの顧客は個人投資家をはじめとする、外部の投資家なのである。このことを理解せずに、上場だけを目指したり、ガバナンスで力を発揮しようとするのは間違っている。
東証の役割は、相対的に情報などの面で不利な立場にある外部の投資家を守り、すべての投資家が公平に扱われ、安心して(出資先の企業にだまされないように)投資を行うことができるために存在しているのであり、投資家も満足度を高めることにより、資金調達などの機能を期待する企業に健全な投資家を提供することによって、企業にも貢献する、ということである。
最優先となるのは、弱い投資家の保護であり、そのために、インサイダー取引や小場操縦などを防ぎ、新規上場企業と既存の企業に対して、有価証券報告書などの情報開示の義務を課して、投資家を保護することが最大の役割なのである。この一環として、投資した投資家に売却というEXIT(投資の回収手段)を確保するというサービスを提供するために、決済システムを同時に維持する必要があるのである。決済機能は重要で、その中心となるシステムは重要であり、東証の現在のシステムの重要性の認識は低すぎるのであるが、それ以上に、その根本にある、証券取引所が何のためにあるのか、ということを理解していない現状では、どんなに素晴しいシステムが今後、構築されようが東証問題は解決しないのである。
(私のコメント)
私は株式投資にはほとんどリタイヤ状態なのですが、20代の若者がジェイコム株で20億とか5億の利益を上げた。素人でもネットトレードでプロのトレーダーと互角に相場をやりあう時代が来て、みずほ証券からの誤発注ににすかさず数十億円もの書いを入れる素人のネットトレーダーがいることが明らかになった。
私もデイトレードなどの本を買い込んだり、デイトレード用のパソコン分析ソフトを買い込んだりしてみましたが、試験的運用結果は思わしくなくて指をくわえて見ているしかない。もし株式投資を再開するにしても完璧なパソコンソフトが出来るのを待つか、株式投資は諦めるしかないのだろうか。
結局のところはインサイダー情報が得られないと、株と言うものは儲からないのかもしれない。ジェイコムショックも新規上場株だから注目していた人も多かったのでしょうが、1円で売りに出た株に対して買い付けられた人はわずかだろう。それに対して外資系証券会社は果敢に買いついて発行株数以上の株を買ってしまった。
常識的に考えれば東証は誤発注である事が認識できた段階で売買停止にする事が普通ではないかと思うのですが、どうしてそうしなかったのだろう。結果的にみずほ証券が誤発注分を買い戻す形になったが、原因を探ると売り注文を取り消す事ができなかったプログラムミスがあった。
これも常識的に考えれば売買システムに不備があったのだから、みずほ証券の誤発注分は売買無効にすべきではないかと思うのですが、91万2000円で現金決済される事になった。さらに情報の公開が遅れたから300円以上もの急落で混乱に巻き込まれて関係ない株を売ってしまった投資家も多い事だろう。
もしこのような売買と決済が認められるようならば、よからぬ証券会社の一トレーダーが意図的に誤発注して外部の者と共謀してインサイダーで巨万の富を手にするものが出てくるかもしれない。みずほ証券の誤発注をしたオペレーターと大儲けをした外資系証券会社や個人と共謀関係はなかったか東証は調べるのだろうか。
ジェイコムショックにしても姉歯ショックにしても共通しているのは天下り役人が無責任な事だ。高い給料や退職金をもらう事はあっても、仕事でミスしても引責辞任するだけだから気楽なのだ。外部から人材を入れるのは必要ですが天下りではなく、現場を知る者を管理者として東証も建築確認機関もすべきだったのだ。