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「為替」 FOMC声明変更で“利上げ終了近い”との思惑、ドル・円119.64円まで急落/ニューヨーク外国為替市場概況
「FOMC声明変更で“利上げ終了近い”との思惑、ドル・円119.64円まで急落」ニュ
ーヨーク概況 2005年12月14日(水曜日)−株式会社フィスコ 平松 京子 片山
善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:33JST 「FOMC声明変更で“利上げ終了近い”との思惑、ドル・円119.64円まで急落」
【ロンドン市場概況】
13日のロンドン外為市場では、欧州勢からのポジション調整のユーロ売りが強ま
り、ユーロ・ドルは1.1973ドルから1.1926ドルまで下落し、ユーロ・円は143円40銭
から143円13銭まで下落した。ドイツ12月のZEW景気期待指数が大幅上昇したこと受
けて、ユーロ・ドルは1.1944ドルまで反発したが、戻り売りが強く反転、一時
1.1906ドルまで一段安となった。ユーロ・円は、ドル・円の上昇とクロス円の買い
戻しで143円53銭まで上昇した。
ドル・円は、ユーロ・ドルの下落をきっかけにショートカバーのドル買いが強ま
り、119円81銭から120円25銭まで上昇、クロス円の買いに連れて120円47銭まで上昇
が進んだ。ポンド・ドルは、1.7773ドルから軟調に推移、イギリスの11月消費者物
価指数が予想を下回ったことをきっかけに1.77割れとなり、1.7665ドルまで下落し
た。ドル・スイスは、1.2893ドルから1.2959ドルまで上昇した。
【経済指標】
英・11月の消費者物価指数:前年比+2.1%(予想+2.2%、10月+2.3%)
独・12月のZEW景気期待指数:61.6(予想:40.5、11月38.7)
仏・10月の貿易収支:-24.63億ユーロ(9月-15.34億ユーロ)
仏・11月のEU基準CPI:前月比-0.3%、前年比+1.8%(予想-0.1%、+1.8%)
【要人発言】
マクファーレン豪準備銀行総裁
「インフレや経済成長の見通しについては、下振れリスクよりも上振れリスクの方
が予想しやすい」
国際エネルギー機関(IEA)月報
「2006年の世界のエネルギー需要伸び予想を、日量179万バレルに上方修正」
「2005年下期にエネルギー消費を減速させた一時的要因(暖かい気候やハリケーン
被害による生産停止など)が払拭され、需要が伸びる見通し」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円:120円31銭、ユーロ・ドル:1.1934ドル、ユーロ・円:143円52銭、ポン
ド・ドル:1.7693ドル、ドル・スイス:1.2943フラン
【ニューヨーク市場概況】
13日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は低調な米11月の小売売上高で120円39
銭から120円05-10銭まで下落するが、本邦機関投資家の大口買いで一旦下げ渋っ
た。FOMCでは予想通り0.25ポイントの利上げが決定されたが、声明の文言変更で
「利上げも最終局面に近付いている」との観測が強まり119円64銭まで一段安となっ
た。しかしながら、声明内容に対する市場の見方は一定ではなく、引けにかけて債
券利回りの低下幅が縮小した事から120円00銭前後まで戻して引けた。
ユーロ・ドルはFOMC結果を控えて1.1918ドル-1.1941ドルの間を方向感なく上下し
た。FOMC声明発表後に一時1.1988ドルまで急伸するが、市場が落ち着きを取り戻す
ことで1.1945ドル前後まで軟化して引けた。ユーロ・円は143円59銭まで上昇後、本
邦輸出や投機筋の売りに押されて143円15銭まで下落した。ポンド・ドルは1.7656ド
ルから1.7740ドルまで上昇した。ドル・スイスは1.2967フランから1.2885フランま
で下落した。
【原油市場】
原油相場は小幅続伸。米北東部で厳しい気候が続いていることや国際エネルギー機
関(IEA)が月報で2006年の世界での原油需要見通しを上方修正したこと、そして、
GSが「今年8月に史上最高値を付けたが、未だ4-5年間続く“超上昇(Super-
Spike)”相場の初期段階にすぎない」と、再び超強気な見通しを示したことなどが
手掛かり材料となった。NYMEX原油先物価格(1月限)は一時1ヵ月半ぶりの高値
61.90ドルまで上昇し、結局61.37ドル(前日比0.1%高)で取引を終えた。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場はFOMC声明が変更された事から、「米利上げ最終局面」との
観測にドルは下落した。しかしながら「声明内容はまだタカ派的」とし債券利回り
が反発した事を受けてドルは下げ止まった。この動きを受けたオプション市場での
短期変動率は、1週間物は8.550%から9.000%へ上昇したものの、1ヶ月物は8.220%
から8.200%へ小幅低下、3ヶ月物は8.225%、6ヶ月物は8.275%とそれぞれ昨日と同
水準で取引されている。
米利上げ最終局面との思惑を受けて、リスクリバーサルでは6ヶ月以降での円コール
買いが目立っている。25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.400%、3ヶ月物
は+0.500%はそれぞれ昨日と同水準、6ヶ月物は+0.575%から+0.625%、1年物は
+0.725%から+0.775%へそれぞれ拡大している。
【株式市場】
NY株式相場は上昇。朝方小幅下落して始まった後は、FOMC(連邦公開市場委員会)の
発表を前に手控えムードとなった。FOMCでは事前予想通り0.25%の利上げが実施され
FFレートは4.25%となった。しかし声明文は「更に多少の引き締めを要する」と利上
げの打ち止めが間近に迫っている事を示唆する内容となったことが好感されて株式
相場も上昇に転じた。セクター別では、家庭用品パーソナル用品や医薬品バイオが
上昇する一方で、商業サービス用品やテクノロジーハード機器が軟調。リーマンブ
ラザーズ(LEH)は事前予想を上回る決算を発表して小幅上昇。ハーシーフーズ(HSY)
も通年予想の達成に自信を示し上昇した。またファーストフードのウェンディーズ
(WEN)や家庭用品のプロクター&ギャンブル(PG)は業績上方修正が好感されて買われ
た。一方、ベストバイ(BBY)は予想を下回る決算を発表して大幅下落となった。ダウ
構成銘柄では、ゴールドマンサックスが強気の見通しを示したアルトリア(MO)が上
昇。また、大幅な増配を発表したファイザー(PFE)も買われた。結局ダウは55.95ド
ル高の10823.72、ナスダックは4.05ポイント高の2265.00で取引を終了した。FOMCの
声明文で緩和的(Accommodation)という表現が始めて削除され、連銀の金融政策が中
立に近づいていることを示唆していると見る向きが多い。
【経済指標】
米・11月の小売売上高
全体:前月比+0.3%(予想+0.5%、10月+0.3%←-0.1%)
自動車除く:前月比-0.3%(予想+0.1%、10月+0.8%←+0.9%)
カナダ・11月の景気先行指数:前月比+0.3%(予想+0.4%、10月+0.5%)
米・10月の企業在庫:前月比+0.3%(予想+0.5%、9月+0.5%)
米FOMC結果:FF金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ年4.25%に
【要人発言】
米FOMC声明の概要
「更に多少の慎重な政策引き締めが必要となりうる」
「長期的インフレは引き続き抑制されている」
「コアインフレはかなり低い水準を維持している」
「エネルギー価格の上昇はインフレを加速させる可能性がある」
「景気、インフレリスクはほぼバランスしている」
「利上げは全会一致で決定した」
「経済活動は堅調」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場: (始値) (高値) (安値) (終値)
ドル・円 120.18 120.47 119.64 119.97
ユーロ・ドル 1.1963 1.1988 1.1906 1.1946
ユーロ・円 143.27 143.59 143.13 143.29
ドル・スイス 1.2930 1.2966 1.2885 1.2930
ポンド・ドル 1.7709 1.7766 1.7656 1.7703
株式市場:
NYダウ 10765.69 10871.51 10751.36 10823.72
ナスダック 2255.90 2271.85 2254.92 2265.00
債券市場: (始値) (終値)
米国債30年物 4.745 4.725
米国債10年物 4.547 4.521
先物市場:
NY金先物 531.0 533.0 522.9 524.1
NY原油先物 61.55 61.90 61.15 61.37
シカゴ日経平均先物 15770 15880 15755 15860
(フィスコ) - 12月14日7時35分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051214-00000002-fis-brf