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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu108.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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<みずほ証券誤発注>東証に業務改善命令を検討 金融庁
システムの欠陥は富士通の経営体質によって産み出された
2005年12月12日 月曜日
◆<みずほ証券誤発注>東証に業務改善命令を検討 金融庁
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051212-00000019-mai-bus_all
みずほ証券が大量の誤発注を出した問題で、東京証券取引所の鶴島琢夫社長は11日会見し、みずほ証券がすぐに注文を取り消せなかった原因は「東証の売買システムに不具合があったため」と発表した。東証は当初、注文取り消しが出来なかったのはみずほ側の責任だと説明していた。東証は11月1日にもシステム障害が発生し、3時間余りにわたって売買を停止しており、鶴島社長は「大変責任を感じている。進退問題を含め、経営責任について検討していきたい」と語り、来年6月の任期を待たず引責辞任する意向を示した。
誤発注は8日に東証マザーズに新規上場したジェイコム社の株式をめぐって発生。みずほは誤発注直後に、東証とつながったコンピューターシステム上で注文取消しの操作を少なくとも4回試みたが、いずれも失敗した。このため、買い戻しに動いたが、8日現在で10万株前後の取引が成立し、損失は270億円以上にのぼる。東証のシステムが注文取り消しを受け付けていれば、損失は5億円程度にとどまった可能性があるという。
東証によると、9日夕方、東証の売買システムを開発した富士通から欠陥の報告があり、調査した結果、システム欠陥を確認した。今回のように大量の注文があり、同一価格で次々と取引が成立する状況では、注文取消しの指示がはじかれてしまう仕組みだった。みずほの注文価格は1円で、値幅制限の下限を大きく下回っていたが、新規上場で値幅制限を超える価格の注文があった場合、制限価格とみなして受け付ける「みなし処理」が行われ、次々と売買が成立していった。
東証は00年から現行の売買システムに移行しており、富士通と原因究明を急いでいる。鶴島社長は11日、みずほ証券の福田真社長を訪ね陳謝した。
今回の誤発注では、8日に取引が成立したジェイコム株の引渡し期限の13日までに、みずほが株券を用意できない可能性が高く、東証子会社の日本証券クリアリング機構は12日、買い手に株券ではなく現金を支払う「非常措置」を決定する見通し。東証のシステム欠陥が判明したことから、みずほが負担する費用の補償を東証に求める可能性がある。
一方、誤発注されたジェイコム株について、東証は12日、9日に続き終日売買停止すると発表した。【後藤逸郎】
(毎日新聞) - 12月12日12時17分更新
◆弱肉強食の資本市場にもルール整備は必要 12月8日 HIT株式教室
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/family-mn/hit1.htm
頻繁に売買する参加者なら、株式の発注の際に株数と株価の入力を間違えることは決して珍しいことではありません。通常は「60万円の銘柄を1株だけ買う」場合、逆に、「1円で60万株売る」というような入力をすると、個人投資家なら、「値幅制限外」と「預かり残高不足」の2つの点で注文がはねられ、ミスは事前に阻止されます。ところが、本日、みずほFG系列のみずほ証券が起こした入力ミスは誤発注としてそのまま市場に流れてしまい、重大な証券事故につながりました。単純な入力ミスで、小さな証券会社なら即倒産しかねない額の損失になろうとしています。
また、SQ前日という微妙な日に起きた事件に自己ポジションの多い証券会社なら売りが急増する懸念が広がったようで、下げても買い注文が入り難い状況が生じました。特に、先物は、問題が生じてからは、逆鞘気味で推移し、解消売りを誘発し、下げ幅を拡大させる結果になりました。発注ミスで該当する証券会社だけの損失という問題を越えてしまったようです。2時も機械受注が予想以下という結果が更に追い討ちをかけ、一時は最悪の状況に陥った感がありました。
なぜ、このようなミスが起きたのでしょうか。通常では起こり得ないミスですが、みずほ証券のようなホールセールを中心とする証券会社では大口注文が頻繁にあり、売買単位にチェックをかけることが難しかったと思われることや、裁定取引のビッグ・プレーヤーとしてコンマ以下の秒を争う執行スピードが必要とされることからも、チェックが効き難いシステムになっていたかもしれません。それに加えて、上場初日で値幅制限ではねるシステムも働かなかったのでしょう。かなり偶然が重なった事故のように見えます。
しかし、古くはNTTが上場した日に1株を1000株で入力したミスはたくさんありましたし、電通の公開日にも同じ様に大きな発注ミスがありました。今年起きた長谷工の急落も誤発注だったかもしれませんし、こうしたミスは意外なほど繰り返し起きています。今回は、発行株数以上の売り注文が過誤であることは明らかで、それに他の証券会社がハイエナが群がるごとく買い注文を入れたこともすさまじいばかりでした。引け後には野村がジェイコム株をディーリング目的で6.9%も大量保有していたことが報告されています。
資本市場は食うか食われるかの世界かもしれませんが、このような凡ミスは取引所の側でも簡単に防ぐことが可能ではないでしょうか。今回のケースなら、新規公開日にIPO価格から一定の割合以上にかけ離れた注文は受け付けないように工夫するだけで簡単に防ぐことが出来ます。また、手間がかかりそうですが、取引所が浮動株の一定割合を超える注文は受けず、事前報告が必要なシステムを作れば更にミスを減らすことが可能でしょう。証券会社の側でも、オンライン証券なら残高不足で執行されない注文ですから、システムを見習うべき点があります。人為ミスは必ず起きるものですから、取引所も何らかのルール整備を考えるべきでしょう。
(私のコメント)
ジェイコムショックはみずほ証券の入力ミスから起きたことですが、入力ミスは日頃からよく起きており、これほどの大問題になることはないのですが、今回は入力ミスの取り消しが東証のシステムミスで出来なかったことが原因ということがわかった。みずほ証券でも1分ほどで入力ミスに気がついたが発注の取り消し操作を3回もしたのに取り消すことが出来ずに売買がどんどん成立してしまった。
だから東証のシステムに欠陥があったのですが、みずほ証券は仕方なく反対売買で対応した。そのためにジェイコム株は乱高下して、一般投資家も巻き込んで東証の株価指数も300円以上も値下がりしてしまった。だからジェイコム株に関係ない投資家も大変な被害をもたらした。逆にこのような明らかな誤発注に買いついた証券会社がありましたが、業界のモラルはどうなっているのだろうか。
発表では野村證券が6%、モルガンスタンレーが31%も自己売買で買い込んでいる。他人のミスにつけこむのは法律違反ではないのでしょうが、いかにも油断もすきもないハゲタカぶりだ。買った個人投資家もいるのでしょうが、買った人も発注ミスと知って買った人がほとんどだろうが、ほめられた行為ではない。一番悪いのはこのような欠陥だらけのシステムで株式市場を運営している東証にある。
みずほ証券も今回のトラブルで270億円もの被害を受けるようですが、入力ミスの取り消しが出来ていれば数百万円の損失で表ざたになることはなかったのだろう。しかし東証もこのような大事件が起きなければ改善もせずに放置されていたのだろうし、11月1日のシステムダウンに続くのは、システムに疎い東証の管理者が無責任なのだ。
おそらくみずほ証券と東証との被害金額をめぐる責任問題が話し合われると思いますが、おそらく東証が責任の大部分を負うことになるだろう。しかしこのような欠陥システムを作った富士通にも責任が出てくることになりますが、あらゆる事態を想定したテストを行なっていれば防げたことなのですが、システムの導入が急ぎすぎたことによるものだろう。
姉歯ショックにも共通することなのですが、会社のトップがコンピューターのことが分からずに、SEに任せっぱなしにするからコンピューターがらみのトラブルには適切な対応策をとることができない。たとえば姉歯建築士が耐震強度のプログラムデーターを入れ替えることが出来ることすら知らないから欠陥をチェックすることが出来ない。東証の理事たちも実務もコンピューターシステムも分からぬからトラブルが立て続けに起きる。がんばれゲイツ君では次のように指摘している。
◆屑鉄と化すコンピュータ 11月15日 がんばれゲイツ君
http://www.asahi-net.or.jp/~FV6N-TNSK/gates/column257.html
さて今週ですが、ちょっと今月頭にあったシステム障害の話題をさせて頂こうと思います。
最近東証や名証のシステムで立て続けに大規模な障害が発生して大変話題になったことをご存じの方も多いと思います。私自身は株は全く興味が無い人間なのでまぁご苦労なことですねなどと傍観していただけだったのですが、しかし株なんて一分一秒の売り買いで大変な額の金が動くものですから、そのシステムが障害で長時間停止なんてあってはならないのは当然ですね。ハードウェアの障害は二重化やクラスタリングでガードするとして、今回のようなソフトウェアとか人間系の障害となると、テストや運用でカバーするしか無いわけです。
しかし、東証の場合は月次処理のテスト漏れという信じられない話で、これ担当した富士通も富士通だけとそれをチェックできなかった東証も東証ですね。テストデータを作るのが面倒だったのか、それとも当初の見積に入っていなかったのかわかりませんが(笑)、少なくともこれでは素人丸出しです(表題ではプログラムミスと記載されていますが、この場合は完全なテスト漏れと言う方が適切)。また見たところ特に障害時などの異常ケースでの問題でも無いのでかなり単純なミスとしか思えず、これを誰も気が付かなかったというのは担当者も管理者も含めて相当抜けているとしか思えないですね。しかも今までできていたのが新しいソフトでできなくなったのだから、完全なデグレードです。ま、あの悪名高い目標管理制度なる人事査定システムを真っ先に導入した会社ですから、評価されにくい障害対策などは後まわしにされたと言った所なのでしょう。(中略)
しかし、今さら気が付いたのですが、富士通って例の「社員が働かないから業績が悪いんだ」で有名な秋草君がまだ会長やってたのですね。なるほど一向にトラブルが減らないわけです。ちなみに、富士通のプレスリリースだと担当役員の減給は審議されるようですが、秋草君はどうなんでしょうね。やっぱり「担当役員がちゃんと働かないのが悪いんだ」とか言っているのでしょうか(笑)。いずれにしても今度の日経コンピュータは大変楽しみです(:-P。
実際問題障害というものを完全に根絶することはできるわけはありませんが、無くす努力に対して成果を認めないようではいつまでたっても同じ事の繰り返しになるでしょう。この会社も楽天もそうですが、他社の方ももちろん(私も含めて)、貴重な他山の石とすべきでしょうね。まぁ、今回は石が大きすぎた嫌いはありますが(^^;。
(私のコメント)
問題の根本原因を突き詰めていくと富士通の社内体質に問題があるようですが、アメリカ式の人事査定方式で、富士通の社内システムもガタガタになってしまったようだ。単純なテスト漏れが起きるのは実務に強いベテランのSEをリストラして、有能なエンジニアの育成に手を抜いているからだ。業績に反映しにくい分野は真っ先にリストラするからこんなことが続出するのだ。