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(回答先: 【偽装構造=最終資本主義の誘惑】 みずほ証券、大量の誤発注 「1株61万円」→「61万株1円」 【産経】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 12 月 09 日 07:10:17)
単純ミス止められず みずほ証券、誤発注
【朝日新聞】
8日の東京株式市場で株価の大幅下落をもたらした原因は、みずほ証券が売り注文の株数と値段を逆さまに入力した単純ミスだった。発行済み株式数の42倍にものぼる売り注文が、なぜ成立し、食い止められなかったのか。証券会社のシステム管理体制、さらには、それを監視する東京証券取引所のチェック体制も問われそうだ。
●画面の警告を無視
ジェイコム株の公募価格は1株61万円。午前9時27分、みずほ証券の担当者が「61万円で1株」を「1円で61万株」と誤って売り注文を出した。単純な入力ミスで、画面の警告メッセージを無視していた。
ほぼ同時刻に67万2000円の初値がつき、直後に、10万円安のストップ安まで下落。この過程でみずほの61万株の売り注文が成立した。
誤入力に気付いた担当者は、慌てて取り消し注文を数回出したが、成立しなかった。みずほは反対売買で株を買い戻すことを決定。9時37分、ストップ安の価格で47万株の買い注文を入れ、成立した。その後、株価は20万円上昇し、今度はストップ高をつけた。
みずほ証券は「(61万株の)大部分は買い戻した」というが、さらに何株を買い戻さなければいけないのかについて明らかにしていない。売却価格と、買い戻した価格の差額などで損失が発生しており、「現在、含み損を含めて270億円」(福田真社長)で、300億円を超す可能性もあるという。
この影響で市場は混乱した。みずほ証券は大株主のみずほコーポレート銀行などには日中に報告していたが、市場に「誤発注だった」と公表したのは取引終了後の午後4時過ぎ。詳細は午後11時半過ぎまで明らかにしなかった。福田社長は「反省している。原因究明を優先した」と述べた。
ジェイコム株はマザーズ上場だが、「損失を出した証券会社が、損失穴埋めのために保有する上場株を売りに出すのではないか」との思惑から東証1部も大混乱。午前の取引開始直後に上昇していた日経平均は、誤発注の情報が広がると、すぐに下落に転じ、今年3番目の下げ幅で引けた。証券株は業種別で2番目の下げ幅となった。
大手証券会社によると、発行ずみ株式数を大幅に超えるような異常な注文はシステム上、チェックがかかる仕組みになっている。大和証券の場合、一定の範囲を超える株式数や値段で顧客から注文があった場合、支店の端末からは東証に対して直接注文できず、本社を通して注文する仕組みになっている。日興コーディアル証券も同様だ。
ただ現状では、注文を受け付けた東証側でチェックできる仕組みもない。いったん証券会社で出された注文は自動的に受け付けるだけだ。
東証は「注文を出す側はプロであり、その仕組みは考査でも重点項目になっている。なぜ、こうした事態になったのか現状では把握できていない」としている。
●過去にも同様の事故
東証での売買注文をめぐっては、過去にも事故が起きている。
01年11月に、電通が東証1部に新規上場した際に、主幹事会社の旧UBSウォーバーグ証券(現UBS証券)が誤って大量の売り注文を出した。「61万円で16株の売り」とするところを、「16円で61万株の売り」と取り違えて発注。同社は注文を慌てて取り消したものの、一部はすでに売買が成立しており、同社は後日、機関投資家などから買い戻して対応した。損失額は公表していないが、数十億円程度にのぼると見られている。
8日の誤発注は投資家に大きな混乱をもたらしたものの、今のところジェイコムに実害は出ておらず、同社はみずほ証券に対する法的措置は検討していないという。
東証によると、4営業日目に決済できない場合、決済日は1日ずつずれていくことになり、遅延に伴う損害金はみずほが負担することになる。みずほは、実在する数以上に売った株については、自ら市場で買い入れる方法などで消去することになるという。
みずほ証券は企業向け取引に強く、みずほコーポレート銀行などと組んで投資銀行的な業務も手がけている。今回の件でみずほ証券が、財務面で弱体化したり、ブランド力を失墜したりすれば、みずほグループ全体にとっても大きな痛手だ。
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◆キーワード
<みずほ証券> みずほフィナンシャルグループの大口取引専門の証券会社。00年10月、旧興銀証券、富士証券、第一勧業証券が合併してできた。証券の発行引き受け、企業合併・買収(M&A)の仲介など投資銀行業務に強みを持つ。05年度中間期の営業収益は1991億円で、野村、大和、日興に次ぐ業界4位。本社は東京都千代田区、福田真社長。
<ジェイコム> 93年設立。当初はPHSや携帯電話端末の販売などを手がけていたが、現在は家電量販店などに携帯電話の販売員を派遣する人材サービスが主力。本社は大阪市中央区で、名古屋、広島、東京に支社を置く。岡本泰彦社長。昨年度売上高は46億8千万円。
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