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「為替」 強い米経済指標でドル・円119.84円まで上昇、ユーロ・円年初来高値更新／ニューヨーク外国為替市場概況
「強い米経済指標でドル・円119.84円まで上昇、ユーロ・円年初来高値更新」ニュ
ーヨーク概況 2005年12月1日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善
博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:42JST 「強い米経済指標でドル・円119.84円まで上昇、ユーロ・円年初来高値更新」
【ロンドン市場概況】
30日のロンドン外為市場では、月末に絡む動きなのか背景は不明だが、全般的な
ポンド買いが目立った。ポンド買いは対ユーロで先行し、ユーロ・ポンドが0.6852
レベルから0.6817レベルまで下落、ポンド・ドルが昨日高値1.7242ドルを超えたと
ころからストップロスの買いになり、1.7200ドルから1.7275ドルまで上昇した。ポ
ンド・円も205円50-55銭レベルから206円50-55銭レベルまで上昇。他の通貨はあま
り動かず、ユーロ・ドルは1.1771ドルから1.1800ドルで、ドル・スイスは1.3118フ
ランから1.3155フランで、ドル・円は119円37銭から119円68銭で、ユーロ・円は140
円68銭から140円98銭で取引された。
【経済指標】
仏・11月の消費者信頼感指数：-33（予想-30、10月-30）2003年11月統計開始以来最
低
ユーロ圏・11月の景況感指数：99.9（10月100.2）
ユーロ圏・11月のインフレ率速報値：前年比+2.4％（予想+2.4％、10月+2.5％）
日本・10/28-11/28為替介入額：ゼロ
【要人発言】
ビーニ・スマギECB理事
「日本がデフレから脱却する兆候がみられる」
「第4四半期の欧州の成長率は0.5％程度の見通し」
「欧州の金利は非常に低い水準で推移する見通し」
「ECBの戦略、低インフレを保証するため限定的な形で利上げすること」
「米金利、ユーロ圏より早いペースで上昇する見通し」
「ユーロ圏の金利、明日2.25％に引き上げられる可能性」
「散発的な小幅利上げは成長に響かない」
「ユーロ圏のインフレ率を2％程度と予想」
欧州中央銀行
「2006年のユーロ圏インフレ率を2.1％と予測（従来1.9％）、2007年も2.1％」
ウォルトン英中銀金融政策委員
「金利変更を急ぐべきではない」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：119円58銭、ユーロ・ドル：1.1778ドル、ユーロ・円：140円82銭、ポン
ド・ドル：1.7256ドル、ドル・スイス：1.3151フラン
【ニューヨーク市場概況】
30日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は米7-9月期のGDP改定値、シカゴ購買
部協会景気指数が予想以上に強い数字となったが、指標後に利食いが先行し119円41
銭まで下落した。米債券利回りの上昇に伴うファンド筋や投機筋の買い仕掛けに加
え、米ベージュブックで「引き続き米経済は拡大成長」と見通された事から119円84
銭まで反発し、ほぼ高値で引けた。
ユーロ・ドルは明日のユーロ利上げ観測や下値での中銀筋の買い観測、米系筋のM&A
絡みの買いを受けて1.1755ドルから1.1803ドルまで上昇し、1.1790ドル前後で引け
た。ユーロ・円はユーロ利上げ観測や月末のユーロ買い需要で140円54銭から141円
35銭まで上昇し、年初来高値を更新した。ポンド・ドルは1.7248ドルから1.7348ド
ルまで上昇した。ドル・スイスは1.3178フランから1.3124フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場は4日ぶりに反発。本日発表された先週末時点の原油在庫が前週比50万バレ
ル減少見通しに対して419万バレル減少と、予想を大幅に上回る減少となった事から
買い戻しが強まった。NYMEX原油先物価格（1月限）は指標発表直後に上下したもの
の、結局57.32ドル（前日比1.4％高）まで上昇して引けた。
原油価格が温暖な気候による燃料需要の減少と在庫の増加を受けて今年8月の最高値
から20％近く下落している上に、重要な下値節目56ドルで下げ渋る動きが続いてい
る事から“本日の在庫大幅減少をきっかけに相場は戻りを試す”とみる向きもあ
り、下値の底堅い値動きが続きそうだ。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は、強い米国経済指標や月末要因を受けて底堅い動きとなっ
ている。月末の調整相場を受けたオプション市場での変動率は、120円が視界に入っ
ている短期物を除き、期日物は低下した。1ヶ月物は7.800％で変わらずだが、3ヶ月
物は7.925％から7.875％、6ヶ月物は8.125％から8.075％へそれぞれ低下した。
リスクリバーサルでは引き続き様子見気配が強く、25デルタ円コール・ドルプット1
ヶ月物は+0.400％、3ヶ月物は+0.500％、6ヶ月物は+0.575％とそれぞれ昨日と同水
準での取引が継続している。
【株式市場】
NY株式相場はまちまち。朝方は7-9月期GDPが大幅に上方修正されたことで上昇して
始まった。しかしながら、FOMC（連邦公開市場委員会）での基礎資料となる地区連
銀報告（ベージュブック）でインフレ懸念が示されたことからダウ平均は引けにか
けて下落に転じた。また、前日の新築住宅販売が予想を大きく上回った事も引き続
き利上げ圧力として嫌気された。セクター別では、半導体・同製造装置やエネルギ
ーが上昇する一方で、自動車・同部品や銀行が軟調。携帯端末のリサーチインモー
ション（RIMM）は、特許を巡る訴訟で不利な判定が下ったことから5.9％安。宝飾品
小売のティファニー（TIF）は、決算が事前予想を下回ったことで下落した。一方、
保険のジェンワース・フィナンシャル（GNW）はエネルギーのカルパイン（CPN）に
替わってS&P500銘柄に採用される事が発表されて上昇した。ダウ構成銘柄では、明
日に11月の自動車販売の発表を控えてGM（GM）が下落。結局ダウは82.29ドル安の
10805.87、ナスダックは0.11ポイント高の2232.82で取引を終了した。足元の米国経
済は予想以上に堅調との見方が強まる一方で、再び12月13日のFOMCを前に利上げに
対する警戒感が高まっており、金利敏感セクターの値動きに注意したい。
【経済指標】
カナダ・9月のGDP：前月比±0％（予想+0.4％、8月+0.5％）
カナダ・7-9月期のGDP：前期比+3.6％（予想+3.6％、前四半期+3.4％）
米・7-9月期のGDP改定値：前期比+4.3％（予想+4.0％、速報値+3.8％）
米・11月のシカゴ購買部協会景気指数（PMI）：61.7（予想60.0、10月62.9）
【要人発言】
米地区連銀経済報告書（ベージュブック）
「米国経済は10月半ばから11月半ばまでの間、成長拡大している」
「雇用は拡大しており、雇用市場には逼迫の兆候がみられる」
「高いエネルギー価格によって投入価格圧力が存続しており、高エネルギー価格に
懸念」
「消費者物価は緩やかな上昇のまま安定している」
「ほとんどの地区でホリデーシーズンの小売売り上げを期待」
「多くの地区で住宅市場は減速」
「ほとんどの地区で生産性が上昇している」
「小売は全体的に堅調」
「賃金の上昇圧力は緩やかである」
プール米セントルイス連銀総裁（投票権無）
「金融政策は経済データの状況次第」
「もし情報が変化したら、金融政策も変わる必要がある」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 119.64 119.84 119.37 119.81
ユーロ・ドル 1.1789 1.1803 1.1755 1.1790
ユーロ・円 140.86 141.34 140.54 141.25
ドル・スイス 1.3150 1.3178 1.3117 1.3150
ポンド・ドル 1.7203 1.7348 1.7200 1.7299
株式市場：
NYダウ 10883.91 10924.82 10803.87 10805.87
ナスダック 2231.51 2243.41 2230.19 2232.82
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.691 4.694
米国債10年物 4.474 4.488
先物市場：
NY金先物 499.4 500.7 497.3 498.7
NY原油先物 56.40 57.55 56.00 57.32
シカゴ日経平均先物 14865 14880 14815 14855
（フィスコ） - 12月1日7時44分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051201-00000002-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。