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http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20051201AT2M3002830112005.html
英政府の諮問機関が年金改革案・支給開始年齢を68歳に
【ロンドン=佐藤大和】英政府の独立諮問機関である年金委員会は30日、基礎年金の受給開始年齢を将来68歳に引き上げる代わりに、給付水準を高めることなどを柱とした年金改革案を公表した。先進主要国で最低水準にある公的年金の給付水準を見直すと同時に人口高齢化もにらんだ措置。公的年金を補完する新貯蓄制度の創設も打ち出した。
年金委は2002年に諮問を受けて検討を開始。ブレア首相は「方向性は間違っていない」として同案をたたき台に来年中に政府案をまとめる方針だ。
英国の基礎年金(日本の国民年金に相当)の支給開始年齢は現在、男性が65歳、女性が60歳。2020年までに女性も65歳に段階的に引き上げることが決まっている。現行の支給額は夫婦で週131ポンド(約2万6000円、44年間の保険料払い込みで満額支給の場合)。
経済協力開発機構(OECD)によると英国の現役世代の収入と比較した公的年金の給付水準は4割台にとどまり、ドイツなどに比べて突出して低い。年金財政は比較的健全だが、高齢者の貧困が深刻で社会問題化している。 (23:00)