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民主主義がもたらす財政赤字 (スピチュアリズム ニューズレターより)
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投稿者 真理を愛する者 日時 2005 年 11 月 25 日 17:12:09: NygxPubK8Q35E
 

>民主主義がもたらす財政赤字
 民主主義のもとにおいては、愚かな国民は「衆愚政治」を現出させることになります。国民は政府に目先の物質的繁栄を優先させ、無い物ねだりを続けることになります。政府に十分な資金があれば、そうした国民の要望を聞き入れることができます。しかし国民の要求は無制限に膨らんでいくのが普通であって、政府がそれに応えようとすれば、必然的に財源が不足し、財政赤字を引き起こすことになります。
 もし政府が国民の要求をはねつけたり抑えたりできるならば、財政赤字を避けることができるのですが、民主主義の世界では、それは非常に困難なことなのです。なぜなら絶えず反対党から足を引っ張られている政府としては、国民の意向を無視して政権を維持することは不可能だからです。国民の人気取りを行なわなければ、政権を維持することはできないのです。
国民の多くが政府に対して、さらなる物質的な豊かさ・物質的利益を要求します。景気が良くなって、今よりもっと収入が増すことを願い、心地よい生活のために福祉の充実を求めます。そこで政府は資金を出して公共事業を起こすことになります。政府主導による公共事業は景気を押し上げ、一時的には、確かに効果的な景気刺激策となります。そうした景気刺激策と同時に税金を下げれば、国民の懐にはお金が残るようになり、多くの物が買えるようになります。国民が望むリッチな生活を楽しむことができるようになります。減税されて怒る国民はいません。しかし、こうした国民の人気取り政策を行えば、財政支出が増加し税収は減少し、財政赤字はどんどん大きくなっていきます。
 日本政府はこうした赤字を埋め合わせるために、毎年毎年国債を発行してきました。国債という借金を増やし続けてきました。それによって  「もっともっと物質的に豊かになりたい、もっと贅沢をしたい」という国民の要求に応えてきたのです。しかし、たとえ国家であっても、他人から借りたお金・借金は返さなければなりません。借金がどんどん増え続けるのが悪いことぐらいは誰でも理解できます。
 自分の家庭なら、できるだけ借金をしないように努力します。まず贅沢をやめ、収入に見合った生活をしようと心がけます。日常の生活費を切り詰め、買いたい物も買わないようにします。たまには遊びに行きたいと思っても我慢します。このように個人の家計であれば、普通は贅沢に対して一定の歯止めが掛けられます。
 もし借金による贅沢を続けるならば、いつかは破綻がきて、大変な苦しみを味わわざるを得なくなります。連日、借金取りに追われ、身を隠すような羽目に陥るかも知れません。職場にも借金取りが押しかけ仕事を続けるのも困難になり、子供を学校に行かせることさえできなくなるかも知れません。つまり個人であれば、借金の積み重ねがいかに悲惨な事態を招くようになるかを、自分の痛みとして直接感じられるようになっているのです。
 しかし国家に借金をさせ、それによって自分達が贅沢ができるとなると、借金の痛みを直接感じるようなことはありません。国の借金で贅沢をし、しかもその借金は自分で返さなくてもいいとなれば、人間の欲望はさらにエスカレートしていくのは当然です。それに対して政府は、自制を促すどころか、人気を失い政権が維持できなくなるのを恐れ、国民の剥き出しの欲望に迎合しようとします。そして政府の赤字はどんどん膨れ上がっていくのです。
いったん生じた財政赤字をなくすためには、政府は支出を減らし、収入を増やす(増税)しか方法はありません。しかし、そのいずれに対しても国民は猛烈に反発することは目に見えています。政府がどれほど困ろうが、国民は自分達の懐が豊かになることだけを要求するのです。国民は政府にさらなる借金を促し、贅沢な生活を続けることができるように仕向けます。
 「肉主霊従」に支配された人間の物欲中心主義は、こうした形で現代の日本の政治を左右することになっています。そしてその結果、今では日本国家は借金で身動きできないようなところにまで追い込まれてしまいました。借金による分不相応な生活に溺れ、そこから抜け出せなくなった破綻者が、取りも直さず、私達日本国民であるということなのです。しかし、それでも自分の力で贅沢をやめることができず、さらなる借金を積み重ねようとしているのです。>

 http://www5a.biglobe.ne.jp/~spk/news-letter-15.htm#15-3

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