★阿修羅♪ > 国家破産43 > 465.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
「為替」 ECB総裁の利上げ示唆発言でユーロ急伸、ドル・円118.88円まで下落/ニューヨーク外国為替市場概況
「ECB総裁の利上げ示唆発言でユーロ急伸、ドル・円118.88円まで下落」ニューヨー
ク概況 2005年11月19日(土曜日)−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:33JST 「ECB総裁の利上げ示唆発言でユーロ急伸、ドル・円118.88円まで下落」
【ロンドン市場概況】
18日のロンドン外為市場では、G7筋の「ユーロ安はECBにとって不快ではない」と
の発言をきっかけにユーロ売りが優勢になり、ユーロ・ドルが1.1714ドルから
1.1663ドルまで下落し、ユーロ・円も139円70銭から139円07銭まで下落した。ド
ル・円は、119円40銭まで買い戻されたが119円50銭付近の戻り売りが強く伸び悩
み、ユーロ・円の下落に連れて119円08銭まで反落した。ポンド・ドルは、ユーロ・
ドルの下落に連れ、また、キング英中銀総裁が「将来金利がどこに向かうかは分か
らないが、状況が整えば金利を変更する用意がある」と述べたこともあり、1.7147
ドルから1.7098ドルまで下落した。ドル・スイスは欧州通貨でのドル買いを受けて
1.3217フランから1.3275フランまで上昇した。
【経済指標】
独・10月の生産者物価指数:前年比+4.6%(予想+4.0%、9月+4.9%)
仏・9月の経常収支:-22億ユーロ(8月-23億ユーロ)
仏・第3四半期のGDP速報値:前期比+0.7%(予想+0.7%、前期+0.1%)
【要人発言】
G7筋
「ユーロ安はECBにとって不快ではない」
「12月のG7でドル高の持続の可能性について協議」
「ドルの動き、調整が秩序だったものである限り問題ない」
「原油についても協議されるが、金融への影響は今のところ抑えられている」
「中国、長期的には柔軟な為替相場に向け進むべきと誰もが考えている」
「人民元の実効レート、現時点で上昇しているのはドル高のため」
「ユーロ圏の経済ファンダメンタルズは引き続き弱い」
ウェーバー独連銀総裁
「世界経済の流動性は潤沢」
「米経常収支の傾向は持続不可能、問題はいつどのように調整が起きるか」
「アジアの一部地域での為替柔軟性向上、世界経済不均衡の是正に重要」
「世界の金利トレンドは上昇しているが、好ましくないことではない」
バルダサリ伊経済財政次官
「1ユーロ=1ドルに達するまでユーロ圏の利上げ見送るべき」
中川自民政調会長
「政策手段は日銀の独立性認める、政策目標は政府との合致必要」
「日銀、政府との政策調整定めた日銀法4条の趣旨踏まえ政策実行を」
「インフレ・デフレを起こさない物価上昇率の目標設定の是非を党内で議論へ」
「為替の現在の水準は、総合的にみて異常な相場ではない」
キミット米財務副長官
「中国の為替政策を懸念している」
「中国が為替制度を迅速に市場に基づく為替制度に移行するよう望む」
ロトIMF専務理事
「現時点では中国の為替操作を示す証拠はない」
「IMFは、中国の為替について特別の協議を要請されていない」
「中国は明らかに為替の柔軟性を高める必要がある」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円:119円18銭、ユーロ・ドル:1.1688ドル、ユーロ・円:139円29銭、ポン
ド・ドル:1.7150ドル、ドル・スイス:1.3240フラン
【ニューヨーク市場概況】
18日のニューヨーク外為市場では、ドル・円はユーロ圏の利上げ観測を受けたユー
ロ・ドルの上昇に連れて118円88銭まで下落した。ユーロ・円絡みの買いで一旦119
円35銭まで反発したが、本邦機関投資家の売りが上値を抑えて119円10銭前後で取引
を終えた。
ユーロ・ドルはトリシェECB総裁の「ECBは利上げの決断を下す準備ができている」
との利上げ示唆発言を受けて1.1669ドルから1.1796ドルまで急伸した。オプション
絡みと見られるスイス筋の強い売りで一旦下げるが、引けにかけて買い戻されて
1.1770ドル前後で引けた。ユーロ・円は139円17銭から140円24銭まで上昇し、ほぼ
高値で引けた。ユーロ急伸が他の欧州通貨買いを誘い、ポンド・ドルは1.7119ドル
から1.7227ドルまで上昇し、ドル・スイスは1.3256フランから1.3134フランまで下
落した。
【原油市場】
原油相場は続落し、約5ヶ月ぶりの安値で取引を終えた。先週分の米原油在庫が予想
外に減少したものの、「原油在庫水準は依然として高く、冬季の暖房需要を満たす
だけの供給力がある」、「11月からの在庫下落は季節要因」との見方から売り意欲
は強く、軟調な展開が続いた。本日の一段安で下値節目を割り込んだ事から、市場
では「短期筋の見切売りが強まっている」との観測が広がっていた。NYMEX原油先物
価格(12月限)は一時55.40ドルまで下落し、56.14ドル(前日比0.3%安)で引け
た。今週の原油価格の騰落率は-2.4%。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は、トリシェECB総裁の利上げを示唆する発言を受けた、ユー
ロ買い・ドル売りの動きに連れてドル・円も上値の重い展開となっている。オプシ
ョン市場での変動率は、米中首脳会談が週末に予定されているにもかかわらず、短
期物が低下し1ヶ月物は7.800%から7.75%、2ヶ月物は7.850%から7.750%へ低下し
ている。3ヶ月物は8.025%で変わらず、6ヶ月物は8.075%から8.125%へ上昇してい
る。本日は1年超えの買い意欲が目立ってる。
リスクリバーサルでは引き続き様子見気配強く、25デルタ円コール・ドルプット1ヶ
月物は+0.25%、3ヶ月物は+0.40%、6ヶ月物は+0.525%でそれぞれ昨日と同水準と
なっている。
【株式市場】
NY株式相場は上昇。大型買収の発表が好感され朝方から上昇して始まった。原油価
格が一時55ドル台へ下落したことも好感され、上昇幅は限られたものの、昨日のナ
スダックに続いてS&P500指数も4年半ぶりの高値を付けた。セクター別では、自動
車・自動車部品や運輸が上昇する一方で、ソフトウェア・サービスが軟調。シスコ
(CSCO)がケーブルテレビ機器のサイエンティフィック・アトランタ(SFA)を69億ド
ルで買収すると発表して小幅下落。GE(GE)は、再保険部門を85億ドルでスイス・リ
ーに売却すると発表して買われた。アパレルのリズクレイボーン(LIZ)はジェイ・ジ
ル・グループ(JILL)の買収を発表して両社とも買われた。一方でギャップ(GPS)は、
業績下方修正を発表して7.6%安。ダウ構成銘柄では、昨日SECに提出された書類の中
で、現時点では破産法を申請する考えがない事を明らかにしたゼネラルモータース
(GM)が上昇。一方でディズニー(DIS)は冴えない決算を発表して売られた。結局ダ
ウは46.11ドル高の10766.33、ナスダックは6.61ポイント高の2227.07で取引を終了
した。アマゾン(AMZN)はAT&T(T)に替わってS&P500銘柄に採用される事となり、株価
は引けにかけて一段高となっている。
【経済指標】
特になし
【要人発言】
小泉首相
「量的緩和の時期は日銀が判断」
トリシェ欧州連銀(ECB)総裁
「ECBは金融緩和のスタンスを一部解除する方向」
「ECBは利上げの準備ができている」
「ECBの利上げはインフレ期待の抑制につながる」
「欧州、日本は共に構造改革が必要である」
「世界不均衡は下方リスクとなる」
「中国の人民元改革は歓迎する」
パパデモス欧州中銀副総裁
「インフレに対しては前もっての行動が重要」
「ECBは必要とあればインフレに対して行動する準備が整っている」
「低い水準の金利は経済成長を助ける」
「更なる警戒がこの先必要となる」
「経済成長は緩やかだが、ここ最近は上昇傾向にある」
「インフレには強い警戒が必要」
「ECBはインフレ予想を抑制しなければいけない」
「短期のインフレ予想は上昇しているが、長期のインフレ予想は安定している」
「ユーロ圏のインフレ上昇リスクは高い」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場: (始値) (高値) (安値) (終値)
ドル・円 119.25 119.40 118.88 119.1
ユーロ・ドル 1.1713 1.1796 1.1663 1.1774
ユーロ・円 139.32 140.24 139.07 140.22
ドル・スイス 1.3246 1.3275 1.3134 1.3141
ポンド・ドル 1.7117 1.7227 1.7099 1.7179
株式市場:
NYダウ 10719.34 10796.26 10697.25 10766.33
ナスダック 2236.92 2234.30 2218.81 2227.07
債券市場: (始値) (終値)
米国債30年物 4.647 4.684
米国債10年物 4.463 4.490
先物市場:
NY金先物 488.5 489.5 484.3 486.2
NY原油先物 56.00 56.80 55.40 56.14
シカゴ日経平均先物 14640 14655 14610 14670
(フィスコ) - 11月19日7時36分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051119-00000001-fis-brf