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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051104-00000012-san-int
アメリカバブルより、金融システムに欠点がありまくりの、ロシアバブル崩壊のほうが怖くなってきた。
【モスクワ=内藤泰朗】好景気にわくロシアの大富豪らが世界の美術・芸術品を買いあさっている。一日にはイタリアの天才バイオリニスト、ニコロ・パガニーニ(一七八二−一八四〇年)が所有したバイオリンの名器を、ロシア人弁護士がロンドンのオークションで五十六万八千ポンド(約一億千六百万円)で落札し、話題を呼んだ。オイルマネーを武器に、ロシアは音楽・芸術大国の再興に向けた動きを加速化させているようだ。
バイオリンの名器を落札したのはロシア石油業界にもつながるマクシム・ビクトロフ氏(32)。サザビーズのオークションに出品されたもので、イタリア・クレモナのストラディバリ門下、カルロ・ベルゴンツィが一七二〇年に制作した。世界にわずか二十丁しか現存しないといわれる。
ビクトロフ氏が会長を務める「バイオリン・アート・ファウンデーション」(本部・モスクワ)のレジナ・イマトジノワ代表によると、落札された楽器は、今月二十日からモスクワ音楽院で始まる第三回モスクワ国際パガニーニ記念バイオリンコンクールの入賞者によるガラコンサート(十二月一日)で初披露される。コンクールには日本や米国、中国などから約三十人の演奏家が参加。コンクールの優勝者に一年間、落札した名器を無償貸与する予定だという。
石油好景気の追い風でロシアの大富豪や石油を産出する地方自治体はこのほかにも、世界のオークションで、海外に流出したロシアの美術品を買い戻す動きをみせている。
石油・金属関係のビジネスで財を成したビクトル・ベクセルベルク氏は昨年、ロシア皇帝のために作られた、たまご型の宝飾品ファベルジェを一億ドル(約百十五億円)で買い戻した。同じく資源と深い関係がある大富豪ポターニン氏もロシアの著名な画家マレービッチの代表作「黒い正方形」を百万ドル(約一億一千五百万円)で入手している。
こうした背景には、愛国主義を国家統一の中心的イデオロギーに据えようとするプーチン政権の強い意図がうかがえる。ロシアが世界に誇る作品や名高い美術品を外国から買い取り“帰還”させることで、ロシアの求心力を取り戻そうという思惑も働いており、オイルマネーを武器にした世界の芸術あさりは当面続きそうな気配だ。