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「為替」 予想上回る米Q3GDP＆政局不安の後退でドル・円115.70円まで上昇／ニューヨーク外国為替市場概況
「予想上回る米Q3GDP＆政局不安の後退でドル・円115.70円まで上昇」ニューヨーク
概況 2005年10月29日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:30JST 「予想上回る米Q3GDP＆政局不安の後退でドル・円115.70円まで上昇」
【ロンドン市場概況】
28日のロンドン外為市場では、米7-9月期のGDP速報値の発表待ちで模様眺めムー
ドが強く、全体的に小動きの状態になった。ユーロ・ドルは、ユーロの買い戻しが
先行し1.2171ドルまで上昇したが、オプション絡みの売りに抑えられたとみられ、
その後伸び悩んで1.2144ドルに下落した。ポンド・ドルは、ポジション調整のポン
ド売りが優勢になり1.7848ドルから1.7800ドルまで弱含み、ドル・スイスは、ユー
ロ・ドルの高下に連れて1.2695フランに下落後1.2731フランに反発、ドル・円も115
円08銭まで下落後115円36銭に反発した。ユーロ・円は139円91銭から140円16銭で取
引された。
【経済指標】
ユーロ圏・9月のマネーサプライM3伸び率：前年比+8.5％（2003年7月以来最高の伸
び、予想+8.2％、8月+8.2％）
ユーロ圏・10月のEU基準消費者物価：前年比+2.5％（予想+2.4％、9月+2.6％）
ユーロ圏・10月の景況感指数：100.5（9月98.6）。業況感指数：+0.15（9月+0.07）
【要人発言】
イッシングECB理事
「M3統計は金融政策と切り離すことは出来ないのでコメントしない（来週ECB理事
会）」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：115円35銭、ユーロ・ドル：1.2143ドル、ユーロ・円：140円07銭、ポン
ド・ドル：1.7835ドル、ドル・スイス：1.2733フラン
【ニューヨーク市場概況】
28日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は7-9月期のGDP速報値や雇用コストの
発表後に上下するものの、米企業のレパトリ絡みのドル買いや債券利回りの上昇を
受けて115円14銭から115円65銭前後まで上昇した。米中央情報局（CIA）工作員名の
漏えい事件に関する連邦大陪審の結果が概ね事前予想通りの内容であった事から米
政局不安が後退し、115円70銭まで一段高となり、ほぼ高値で引けた。
ユーロ・ドルは1.2145ドルからストップロスをヒットし1.2048ドルまで下落。IMMク
ローズにかけた短期投機筋のショートカバーを受けて1.2065ドル前後に若干戻して
引けた。ユーロ・円は米投資銀行主導の売りに押されて140円08銭から139円37銭ま
で下落した。ポンド・ドルは1.7841ドルから1.7729ドルまで下落した。ドル・スイ
スは1.2730フランから1.2828フランまで上昇した。
【原油市場】
NY原油相場は揉み合い。原油在庫が3週間にわたって大幅増加している事から売り意
欲が強く、週央にかけて急ピッチな戻り相場が続いていた事から調整売りが上値を
抑えた。しかしながら、米製油所の稼働率の改善ペースが予想以上に鈍い上、米北
東部の気候が低下するに連れてヒーティングオイルを含む蒸留油の需要が増加する
など冬季向け燃料の需給懸念が強まっている事から下値は限定的となった。NYMEX原
油先物価格（12月限）は小動きを続け、前日比ほぼ変わらず水準61.22ドルで取引を
終えた。今週の原油価格の騰落率は0.9％。
【オプション動向】
ドル・円スポット相場は強弱入り混じる米国経済指標を受けて狭いレンジ内での取
引に終始している。この結果オプション市場では変動率が低下しており1ヶ月物は
7.800％から7.700％、3ヶ月物は8.125％から7.975％、6ヶ月物は8.225％から
8.175％へそれぞれ低下している。
リスクリバーサルでも動意が乏しく25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は
+0.325％から+0.300％へ縮小、3ヶ月物は+0.450％から+0.500％へ拡大、6ヶ月物は
+0.625％と昨日と同水準での推移と調整色が濃い。
【株式市場】
NY株式相場は大幅上昇。7−9月期のGDP（速報値）が、年率換算3.8%上昇となったこ
とが好感され、終日堅調な展開となった。セクター別では、自動車・自動車部品を
除いて全面高となっており、特に不動産や小売セクターの上昇が目立った。破綻し
たデルタ航空が格安航空便から撤退するとの報道で、ジェットブルー(JBLU)が上
昇。またモルガンスタンレーが投資判断を引き上げた食品大手ディーンフーズ(DF)
も買われた。PCメーカーのゲートウェイ(GTW)や、ピザチェーンのカリフォルニア・
ピザ・キッチン(CPKI)なども好決算を発表して上昇した。一方で冴えない決算を発
表した半導体製造装置のKLAテンコール(KLAC)が下落。ダウ構成銘柄では、「バイオ
ックス」のリコール問題は十分に織り込まれているとしてモルガン・スタンレーが
メルク(MRK)投資判断を引き上げ上昇。またマイクロソフト(MSFT)の今期見通しは予
想を下回ったものの引けにかけて値を回復、小幅高となった。結局ダウは172.82ド
ル高の10402.77、ナスダックは26.07ポイント高の2089.88で取引を終了した。CIA工
作員の身元漏洩に関して、リビー副大統領主席補佐官が偽証や司法妨害など5つの罪
で起訴された。株式市場では取り敢えずの政治的悪材料が出尽くしたとの見方が広
がっている。
【経済指標】
米・7-9月期のGDP速報値：前期比+3.8％（予想+3.6％、前期+3.3％）
米・7-9月期のGDPデフレーター：前期比3.1％（予想+2.8％、前期+2.6％）
米・7-9月期の雇用コスト指数：前期比+0.8％（予想+0.8％、前期+0.7％）
米・7-9月期の個人消費：前期比3.9％（予想+3.3％、前期+3.4％）
米・10月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値：74.2（予想75.7、前回75.4）
【要人発言】
パパデモスECB副総裁
「インフレリスクが上昇しており、ECBは強い警戒が必要」
「最近の経済指標は元気付けられる」
「2006年度は緩やかな成長加速を見込む」
メルシュ・ルクセンブルグ中銀総裁
「インフレは引き続き警戒が必要」
「ECB予測によると景気は強まる方向にある」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 115.18 115.70 115.08 115.69
ユーロ・ドル 1.2166 1.2171 1.2048 1.2068
ユーロ・円 140.12 140.16 139.37 139.61
ドル・スイス 1.2702 1.2828 1.2696 1.2803
ポンド・ドル 1.7845 1.7849 1.7729 1.7735
株式市場：
NYダウ 10231.15 10404.70 10231.15 10402.77
ナスダック 2072.26 2089.88 2064.92 2089.88
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.766 4.773
米国債10年物 4.547 4.573
先物市場：
NY金先物 474.5 475.4 471.2 474.8
NY原油先物 61.09 61.40 60.55 61.22
シカゴ日経平均先物 13340 13450 13315 13435
（フィスコ） - 10月29日6時33分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051029-00000001-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。