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(回答先: Re: 現在の貨幣は使い方を誤っているだけです。訂正します。 投稿者 縄文ビト 日時 2005 年 12 月 03 日 10:52:36)
縄文ビトさん、レス有難うございます。稚拙な議論への有意義なご批判を感謝します。私なりに思うところを述べさせていただきます。
「縄文ビト 日本人の食生活が外国による食料依存と天然資源の外国からの輸入(金属。原油等)に頼っているのが現状ではないでしょうか。そのことから輸入する外貨を獲得するには日本自体が工業製品を輸出し、食料を買うための外貨を得なくてはならないはずです。もしこの国の置かれている状態を抜きにして内需中心に走れば食料自給率の悪い日本では食糧高騰が起こり、より貧困層が飢え死にしかねない状況に陥ると考えますが。」
外貨獲得と内需中心とが対立するものとは思いません。其のバランスが大切なのだろうと思います。外貨獲得の代わりに挙げた価値創造とは、新たな有用物の発明・開発というほどの意味でして、輸出にも役立つことです。また、外貨とはドルを意味すると思いますが、石油などの戦略物資の場合、二国間取り引きによってドルを不要とする枠組みを追求すべきだと思います。食料自給率については、これを引き上げる政策をとる必要があります。その場合、ベーシックインカムによって基礎的生活が保障されていることが役立つものと思います。
「そこからグローバル化とは一国では生きられないところから、世界的規模で人間社会を考えるということではないかと私は考えますが」
全く同意見です。日本社会が行っている資源や食料の無駄遣いは地球環境を破壊するだけでなく地球人社会の連帯を損なうものです。獲得した外貨や自国の通貨を他国に投資して利益を貪ることが、南北問題を引き起こしていると思います。そうしたことの代わりに、先進国が途上国の通貨と引き換えに自国の製品を輸出し、其の通貨で相手国に投資すべきと思います。
「縄文ビト 日本においては明治時代以前藩札という通貨が各藩によって発行されその藩の中で流通していました。それは商品的価値を持った金貨・銀貨・銅貨ではなく、紙幣でした。」
実はまだ勉強不足で藩札のことは良く知らないのですが、ご紹介のサイトを見た限りでは、一種の約束手形のようなものかと思われます。銀や米の量で表示が為されているからです。建前としては、銀や米といった貨幣に裏打ちされたものでしょう。今日の通貨は銀行券の形式を取っていますので、国家信用を背景にした銀行信用と言えば良いのでしょうか。しかし、貨幣との兌換は行われませんので、建前としても実質に於いても、裏打ちとなるものはありません。
「ただ現在段階で不可能に近い一番理想的なやり方は740兆円の国債発行金額(国民からの借り入れ)をチャラにして(預金もチャラになる)その金額を全体的に平等に分ける、そこから滞納されている税金分をまず取り立てる。
そこから不況知らずの経済が活性化されます。そして社会的負担分としての税金を頂き福祉に回します。ただお金の余った人はまた貯蓄をするでしょうからまた国債で借り入れ、数年に一度同じ事を繰り返すのです。」
国債はそれを購入した人に利子をもたらします。不況で投資先がなく困っている銀行や保険会社にとって国債ほど有り難いものはありません。国の借金というより、金融機関救済策です。また、日本政府は、借金に匹敵する財産を持っていることが数日前に報道されていました。国有財産の売却というニュースです。民間の企業であれば、どれほどの借金があろうと、それに匹敵する資産があれば何の問題にもならないはずです。何故、日本政府の借金がそれほど問題なのでしょうか。問題にすることで利益を狙う人々がいるのでしょう。売却される国有財産を購入するのは誰なのでしょう。其の代金は、一体いくらなのでしょう。いや、そもそも借金を作ったのは誰なのか、何故借金が膨れ上がったのか、それらを検証し、明らかになった原因・理由を解決することなく借金返済だけを急いでも解決には程遠いのではないでしょうか。
「貨幣は使い方を誤った時、蓄蔵してしまうという欠点を持ちます。蓄蔵を無くしたとき市場経済下の中で有効な働きをするはずです。」
蓄蔵は、貨幣の正当な機能だと思います。ただ、縄文ビトさんの指摘される欠点とは、通貨が供給の為の投資に向わない状態のことかなと思われます。貨幣ではなく通貨が、です。そして、そうした通貨の向う行先は蓄蔵ではなく、金融取引だと思います。金を寝かせておく訳には行かないから、何らかの運用を考える訳です。運用とは金融取引のことです。金融取引とは、結局のところ金利の獲得に他なりません。金が金を生むというフィクションのなかで、誰が一番得をするかの争いです。もちろん、損をする者も居ない筈がありません。賢い者が大きく儲け、馬鹿ではない者がそこそこ儲け、愚かな者がカモになるのです。こうして、貨幣ではない通貨は、蓄蔵しておく訳に行かないからこそ、金融という博打の世界に殺到することになります。博打の胴元は、皆さんご存知の連邦準備銀行です。彼らの詐欺行為を止めさせる手立てが必要です。其の手立てが行われたとき初めて、縄文ビトさんの仰る“有効な働きをする”通貨が私たちの手に入るのだと思います。