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テレビ朝日が放送している『大改造激的ビフォア・アフター』という人気番組があります。
多くの方には説明は不要でしょうが、念のため簡単に番組内容を説明しておきますと、建築家が予算に合わせて依頼主の家をリフォームするという番組です。毎回、毎回どうしてこんな家に住んでいるのと仰天するようなところに住んでいる幸薄そうな人々が依頼主として登場し、しかしその家が建築家の努力によって劇的なリフォームがなされ、依頼主は涙を流して喜ぶ。ほぼ毎回そういう番組構成です。
私自身は感動の押し売りっぽい番組演出が肌に合わないのでほとんど見ませんが、ただ確かにリフォームの内容は番組タイトルに「劇的」と付くだけあって物凄い。こんなボロ家がここまでなるかというくらい変わります。だからはまってる人は毎週楽しみにみているようです。
しかし私の周りの、建築業界の専門家たちは私とはまた別の理由でこの番組を見ない人が多いのです。その理由はというと、番組で紹介されるリフォーム代金が安すぎるというのです。
「こんな安い金額でリフォームなんかできない」、「お客にテレビ通りやってくれ言われて苦労しとる」、そういう声ばかり聞こえてきます。
建築にかかるコストについてはさほど詳しくない私からしたら番組で紹介されるリフォーム代金はそう安いものとは思えませんし(だいたい900万円くらいが多いです)、またそれに加えて番組でも「設計料金は除く」という表示もされているので、妥当な金額だと思うのですが、しかし建築業界関係者からは「あんな無茶苦茶な金額出す番組なんて視聴しない。むかつく番組だ」という意見が多いのです。
ただし、これが即テレビ朝日が不当表示しているということには繋がらないと私は思います。どこの業界でもそうでが、特にこの建築業界はボッタクリも多い世界です。欠陥住宅・手抜き工事そんな話はごろごろしてます。自分たちが過大に請求していたところを適正価格でテレビでやられ、「俺達のお飯がなくなる」と反発しているだけかもしれませんから。
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