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餌の与え方を工夫するだけで、「ブランド豚」と同じ霜降り肉になる肥育法を、農業・生物系特定産業技術研究機構畜産草地研究所(茨城県つくば市)が開発した。
出荷直前に配合飼料に含まれる必須アミノ酸のリジンを少なくすることで、肉に含まれる脂肪分が倍近くになるという。
豚は通常、約70キロに育った段階から約120キロで出荷するまでの間、効率的に成長させるため、最低0・6%以上のリジンが必要とされている。
研究グループは、この期間に与えるリジンの量を調節することで、脂肪分を増やすことができるのではないかと考え、6頭を対象にリジンを0・4%に下げた飼料を与えた。この結果、ロース肉の脂肪量は、通常量のリジンを含む飼料を食べた場合の2倍近い6・7%に増えたという。
リジンが少ないと、脂肪の原料になるグルコースを脂肪細胞内に取り込むたんぱく質が盛んに働くようになることも突き止めており、同研究所では今後、霜降り肉を作る詳しいメカニズムを解明したいとしている。
成長に必要なリジンの量が減るため、出荷基準の120キロに成長するまで約2週間長くなる課題もあるが、研究所の勝俣昌也室長は「低リジン飼料を与える期間や量を調整することで克服できる」としている。
(2006年1月14日12時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060114i505.htm
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