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http://blog.goo.ne.jp/yojiro5/e/48604500245e661a770c358c2ead5c9c から転載。
「自爆テロ」と「カミカゼ」について考えることで、「特攻死」をわれわれはどう受け止めるべきなのかということを考えています。
一番最初のLe Kamikazeのエントリーで、フランス語には「自爆テロ」という表現はない、というO・助教授の話を紹介。
ところで、新年早々の5日、イラクのカルバラとラマディで連続的に自爆攻撃があり、これは約80人が死亡するという惨事となった。翌日の事件も合わせて、100人以上が亡くなった。この事件について、日本の新聞は相変わらず「自爆テロ」というおかしな日本語を使って報道していたんだけど、僕が読める英語とドイツ語でこの事件の報道を見てみると、英語とドイツ語ではやっぱり「自爆テロ」という表現は使っていなかった。たしかに、爆弾攻撃は「テロ」であるという立場ではあるんだけど、肝心なのは自爆攻撃それ自体を指して「テロ」とはいっていないということだ。この点が日本語の「自爆テロ」という表現とは違うということに注意するべきだう。
ドイツ語の記事ではSelbstmordanschlag、つまりSelbstmort(自殺)+Anschlag(陰謀、暗殺・襲撃計画)という言葉を使っている。また、日本語で俗に言う「自爆テロ」を行う実行犯(“カミカゼ”)のことを、 Selbstmordattent醇Bter(自殺的暗殺者、ないし自殺的刺客)という表現を使って呼称していた。これは、最近のイラクで政府や議会の要人を狙った「テロ」が続発していることからこのような表現が用いられるようになったと考えられる。だけど、僕が読んだ記事では「自爆攻撃」全般を指して「Selbstmordanschlag」、自爆した人を一般的に「Selbstmordattent醇Bter」と呼んでいた。
英語による記事でも、「自爆テロ」等という表現は、実は存在しない。しかも、英語でイラク情勢を読むと、このような「テロ」攻撃はスンニ派によるシーア派に対する「Insurgency」(反乱・暴動)だというような表現もされていて、このような行為を「テロ」などというよりも「戦闘行為」としてとらえている。もちろん、自爆攻撃のことはsuicide attackとかsuicide bombingsとかいうのであって、Suicide Terrorなどとはいわない。
なんか、英語でSuicide Terrorとかいうと、テロリストが自分たちのテロ行為によって自滅していくように感じちゃうのは、、、、オレだけ?
しかも、文脈によっては「自殺することの恐怖」みたいにも聞こえそう(笑)。
日本語による報道では、「イラクの新政権の要人に対する自爆テロ」なんて言葉が平然と使われちゃってるけど、ヨコモジの世界では事態はもっと細かく伝えられているし、「自爆」行為そのものについても奥深く表現されているってわけだ。
日本語による記事でもロイターとかAPのような、元記事が英語などの場合には「自爆攻撃」という表現が使われていることに注意しよう。
「讀賣」「産経」「朝日」「毎日」等の特派員が書いた記事では必ずと言っていいほど、「自爆テロ」という表現が出てくる。ちなみに、「赤旗」でも「自爆テロ」だ。
なぜ、日本語では「自爆テロ」なのだろうか?
やはり、このようなおかしな表現が出てきてしまう背景には、日本人自身がかつて行っていた「自爆攻撃」に対するわだかまりがあるからだろう。
日本語の世界で「自殺攻撃」とか「自爆攻撃」というと、やはりわれわれは「神風特別攻撃隊」に思いを致さざるを得ないからだ。
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「自爆テロ」のことをフランス語で(男性)人称形で “Le Kamikaze” と表現するらしい。(三四郎日記)
投稿者 gataro 日時 2005 年 12 月 29 日 13:32:41
http://www.asyura2.com/0510/bd42/msg/521.html
Le KamikazeA【「自爆テロ」のことをフランス語で “Le Kamikaze” と表現するらしい―の続き】
投稿者 gataro 日時 2006 年 1 月 05 日 10:23:57
http://www.asyura2.com/0510/bd42/msg/583.html
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