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□「ザ・コーポレーション」がウケる理由 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1560159/detail
「ザ・コーポレーション」がウケる理由
どんどん広がるマンション耐震偽造騒動。低金利のまま銀行のボロ儲け業績回復。IT長者のアンチャンたちのマネーゲームとなったM&A騒動……。企業はわれわれ庶民のことなど眼中にないという現実を見事に証明する映画「ザ・コーポレーション」が話題だ。
カナダのマーク・アクバーとジェニファー・アボットの共同監督により、ジョエル・ベイカンの原作をもとにした長編ドキュメンタリー。04年サンダンス映画祭、05年カナダ・アカデミー賞をはじめ全世界の映画祭で25個の賞を総なめにした映画で、10日から日本でも公開されている(UPLINK FACTORY他)。
企業は「法人」という疑似人格を与えられているのだから、人間に対する診断手法も当てはまるはず、として「企業はサイコパス(人格障害)」と診断するショッキングな冒頭からグイグイ画面に引き込まれる。アメリカのグローバリゼーションに異を唱える知識人や著名人総勢40人の証言をもとに、ロイヤル・ダッチ・シェルの公害問題やフォックス・テレビの内部告発問題をはじめとして、世界的な会社やブランド名を名指しでこれでもかと批判し続ける。これが単なる社会派の告発モノにならないところがデキのよさだ。
とりわけ「華氏911」でアメリカの独善を糾弾したマイケル・ムーア監督が「コカ・コーラ社やIBM社といったアメリカ企業とナチス・ドイツは共謀していた」と話すくだりは印象的だ。
「華氏911」に続く話題性たっぷりの社会派映画。欧米ではこうした映画を作りやすい自由な空気があるのだろうか。映画批評家の前田有一氏が言う。
「欧米では社会派映画が企業・団体の圧力でポシャることが多いのも事実です。しかし『華氏911』で世界中の注目を集めたM・ムーアものがヒットして、告発モノでも収益が見込めるということが分かった。映画の中にも出てきた“企業は金儲けのためなら自分の首を絞める縄も売る”という言葉の通り、欧米の金儲け主義がこの映画を生んだということなら皮肉なことかもしれません」 それでもいいから、ニッポン国の人格障害を喝破したドキュメンタリーが見てみたい。
【2005年12月14日掲載】
2005年12月17日10時00分
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