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2006/03/15 23:15
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060316&j=0026&k=200603151890
【シンガポール15日勝木晃之郎】タクシン首相の進退をめぐるタイ政局の混迷が深まっている。高まる退陣要求を受け、タクシン首相は十五日、混乱を回避するため「一時的な辞任」を示唆。一方、タイ選挙管理委員会は同日、四月二日の下院選の候補者の三割以上を「資格なし」とする見解を示した。首相は下院選に勝って批判を封じ込める考えだったが、選挙の正当性を疑問視する声が強まるのは必至だ。
タクシン首相は十五日、遊説先の北東部ブリラムで「政治的危機を回避するため、一時的に辞任する用意もある」と記者団に述べた。前日にはバンコクの首相府の周りを反タクシン派の市民ら約十万人が包囲。この日も数千人が座り込みを続け、こうした動きがエスカレートすれば、いずれ流血の事態に発展することを懸念した発言とみられる。
タイ英字紙ネーション(電子版)は同日、仮にタクシン首相が辞任すれば、後任には十四日に筆頭副首相に昇格したチャチャイ副首相兼法相になるだろうと報じた。
首相は「私の代わりになる人がいるなら、首相の座に固執しない」としており、収まる気配のない退陣要求を前に、プミポン国王の仲裁や一時的休養など何らかの打開策を模索し始めた可能性も強い。