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□中国政府の情報の使い方 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1633678/detail
中国政府の情報の使い方
ソ連のKGB少佐スタニスラフ・レフチェンコは、70年代後半の4年8カ月間、雑誌記者を装って日本で活動し、社会党幹部12人をエージェントつまりソ連の手先に仕立て、ジャーナリストに日本政府の機密文書や日米交渉のペーパーなどを提供させた。その後彼はアメリカに亡命し、82年に下院の秘密会で日本での工作の全貌を証言した。
当時ある人物のシロ・クロについて、警察首脳に質したことがある。彼はクロと断言して、写真の束を見せた。
夜の公園のベンチに疑惑の人物が座っている。立ち去った後に忘れ物のように茶封筒が残る。レフが現れて持ち帰る。2人が別々にビル地下のレストランに入る。そして隅のテーブルで落ち合う。疑惑の人物の家のベランダの写真が何枚もある。2つの植木鉢の位置が微妙に違う。会う日時と場所のサインだという。
これには唸った。対スパイ法制が不備な日本だが、レフが暗躍した時代でもきちんと尾行し監視していたのだ。政治・軍事スパイ以外に産業スパイもある。マネーロンダリングも密輸もある。麻薬やテロの脅威もある。外事警察による監視は必要だし、外交官の中にも本職はスパイなのがいるのは世界の常識だから、彼らも監視対象にすることまではお互い様だ。
問題はそこから後だ。監視で得た情報はスパイ防止と犯罪摘発のために使う。外交官の身分にあるものの不法行為がわかれば、国外退去を求める。それが国際ルールだ。
ところが中国は、監視で得た情報をネタに日本の上海領事館職員に中国のスパイになれと強要し、自殺に追い込んだ。さらに事実を否定し経緯を捏造して、中国の国際的イメージを傷つける陰謀だと居直っている。そんな国にイメージなどという資格はない。
【2006年1月12日掲載】
2006年01月15日10時00分