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(回答先: 「中国脅威」発言は「思慮に欠ける」 / 米紙、麻生外相を批判(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2005 年 12 月 25 日 11:23:42)
2005年12月25日(日)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-25/2005122502_02_1.html
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小泉純一郎首相の靖国神社参拝を擁護してきた麻生太郎外相が、今度は中国への批判を繰り返しています。首相の靖国参拝を批判する中国、韓国側に非があるかのような居直りぶりで、火に油を注いでいます。
■侵略の正当化
靖国問題で問われているのは、過去の侵略戦争を「自存自衛の戦争」「アジア解放の戦争」として正当化する歴史観、戦争観に立つ靖国神社に、日本政府が公認のお墨付きをあたえるような行動をとることが今日の国際社会で許されるのか、ということです。事は、戦後の国際秩序の土台にかかわるだけに、国際的批判がおこるのは当然です。
ところが、麻生外相は、就任直後から首相の靖国参拝を強く支持し、中国や韓国からの批判に、「『大変だ』といって問題にするのは中国、韓国だけ」(十一月二十六日)とのべてきました。こうした外相の発言自体がアジアとの関係をさらに悪化させてきました。そのうえ、“靖国史観”の中心施設「遊就館」の展示まで肯定。この発言もアジア諸国の態度を硬化させました。
二十三日配信の時事通信社のインタビューでも、麻生外相は、中断している日中両国の首脳会談について、「向こうが会わない」「対話が成り立たないと話にならない」と中国側をあらためて批判しています。
こうした発言は、原因と結果をさかさまに描くもの。靖国参拝への国際的批判を受け止めるどころか、国策として固定化しようとする危険な意図さえみえてきます。
さらに麻生外相は、民主党の前原誠司代表が中国を「現実的脅威」とのべたことについて、「前原さんが言っている言い分は確かだ」「かなり脅威になりつつある」(二十二日の記者会見)と同調。外交責任者として中国を「脅威」とのべたことで、「政府見解を踏み越えたのではないか」との指摘を受けましたが、「そんなことはない」と開き直っています(二十三日「時事」インタビュー)。
この発言は、日中関係を悪化させた中心問題をすりかえるものです。別の事案を持ち出して中国批判を繰り返す外相の姿勢からは、日中関係を改善する方向はまったく見えてきません。
■アジアの懸念
麻生外相は「中国、韓国だけがアジアではない」(七日)とものべています。しかし、そのアジアで、靖国問題による日中関係の悪化が共通の懸念となっています。日本・ASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会談(十三日)では、議長国マレーシアのアブドラ首相が関係改善を要求。フィリピンのアロヨ大統領も「懸念を共有する」と発言しています。麻生外相は外交責任者として、こうしたアジア諸国の懸念に正面から答える責務があります。(小林俊哉)