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(回答先: 【偽装構造主義の世界的展開】 <ES細胞論文ねつ造の波紋>国民「まさかと思ったのに...騙された」 【中央日報】 投稿者 愚民党 日時 2005 年 12 月 23 日 20:55:41)
韓国、過剰な「愛国」暗転
【ソウル=黒田勝弘】韓国での世界初の研究成果は“偽造”だった−。内外を騒がせていた黄禹錫ソウル大教授の“ES細胞培養成功”をめぐる疑惑に対しソウル大調査委員会はクロと判定した。最終調査にはまだ時間がかかるというが、黄教授が研究成果として公式発表した米科学雑誌掲載の論文は「データ捏造による虚偽」と断定された。
この結果、黄教授はもちろん、国を挙げて彼をもてはやしてきた韓国は「生命工学の最先端国」から一転して「ニセモノ科学の国」になってしまった。今回の捏造疑惑追及が外国からの指摘ではなく、国内の研究者やマスコミによる一種の“内部告発”によるものだったことは救いだが、韓国の国家イメージ失墜は避けられない。
世界まであざむく結果となった“黄教授騒動”の背景については(1)韓国でよく見られる成果や業績を急ぐあまりの拙速(2)国際的な配慮や慎重さを欠いた視野の狭い「やっちゃえ」主義(3)政権の業績にしたい政府の過剰な期待と支援(4)「やった、やった!」あるいは「ウリナラ(わが国)最高!」的な世論の愛国主義−などが複合的に重なった結果といわれる。
韓国ではこれまで、黄教授を世界に誇る最高の科学者として国を挙げて英雄視し「ノーベル賞確実」などともてはやしてきた。とくに問題の「ES細胞」は人間の臓器を自由につくる可能性を開く「夢の万能細胞」といわれる。将来の医療ビジネスの最高の“商品”として米英など先進各国が研究、開発に血眼になってきた分野だ。
このため、韓国では「黄教授の研究成果によって人類が難病から救われる」などとして、早速、国際的な“ES細胞銀行”を目指しソウル大に「世界ES細胞ハブ」が設置された。政府は黄教授に今年度だけで約三百億ウォン(三十五億円)の支援をしている。韓国は今後、生命工学を含む世界の先端医療の中心(ハブ)になるということだった。
この結果、ES細胞の話がマスコミに登場しない日はないほど黄教授は国民的な人気者になった。国民すべてがまるで生命工学の専門家になったようにES細胞や黄教授のことを話題にするといった社会的熱狂が続いた。黄教授の疑惑を最初に提起したMBCテレビは“国家的裏切り者”あるいは“非国民”として世論の非難を浴び、愛国デモに押しかけられたり広告拒否や番組中断に追い込まれた。
国際的に競争が激しい先端科学では、学術論文や研究成果の捏造は先進国を含め各国でままある。しかし韓国ではそれが愛国主義に結びついた。世論が一色となって異論、異見を許さない雰囲気になるのだ。“反日”のような外交、政治問題はもちろんとして、今回は冷静な学問的判断が求められる科学分野にまでそれが広がった。事件の反省点として「過剰な愛国主義」も挙げられている。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/24iti002.htm