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出版:調査団が「秋田県における朝鮮人強制連行」出版−−野添憲治さん編著 /秋田
◇「とうほく彩発見」の野添憲治さん編著
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/akita/archive/news/2005/12/20/20051220ddlk05040305000c.html
朝鮮半島から県内の鉱山などに強制連行された人たちの調査記録をまとめた「秋田県における朝鮮人強制連行」(社会評論社)が出版された。96年5月に発足した「秋田県朝鮮人強制連行真相調査団」が10年間にわたって続けた調査と証言の記録で、調査団の代表委員を務め、毎日新聞「とうほく彩発見」も執筆している野添憲治さん編著。
4部から成り、「強制労働した現場」では、調査団が実際に歩いて確かめた連行現場と人数を掲載した。「朝鮮人連行者の証言」は、小坂、尾去沢、花岡、阿仁鉱山などに強制連行された9人から聞き取った内容をまとめた。
小坂鉱山の運輸部に配属された申鉉杰(シンヒョングル)さんは「寒さにも参りましたが、いちばん苦しかったのは腹が減ってどうしようもなくなることでした。(中略)月や星を見るたびに、親や兄弟、妻や子どものことを思って泣きました。その涙を溜(た)めておくと、ドラム缶で一つにはなるだろうと国に帰った時に言いました」と語っている。
野添さんは「強制労働させられた朝鮮人、一緒に働いた日本人、朝鮮人が働いていた現場を見ている日本人を探すのは、非常に難しかった。また、ようやく探しあてて訪ねても、証言を拒否されることもあった」と調査の困難さを記している。98年2月に調査団が入手した「1946年厚生省『朝鮮人労務者に関する調査』(秋田県)」と題する名簿には、人数は少ないものの予想もしていなかった工場や事業所名があったといい、今後は分析作業を進めていくという。
四六判270ページ、税別2400円。問い合わせは電話03・3814・3861社会評論社。
毎日新聞 2005年12月20日