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1941年、日本が真珠湾を攻撃した翌日朝、ロサンジェルスタイムズは、カリフォルニアを「危険地域」と警告した。「われわれの周りに数千人の日本人が住んでいる。善い米国市民もいるが、日本の武力の役割を担った裏切り者もいる」というものだった。あるコラムニストは、「日本人を隔離収容した後、100人ずつ選んで、銃殺しよう」と主張した。
翌年、米政府は日本人12万人を砂漠地帯の10か所の収容所に連れて行って3年間監禁した。このうち市民権者、すなわち米国国民が3分の2を占めた。
◆ 日系市民である「二世」たちは、「こういうときこそ、真の米国市民であることを証明する」と自ら戦闘に参加した。
1943年、ニ世だけで442連帯が創設されて、ヨーロッパの最前線に投入された。この兵士たちは、粗末な兵器と補給、日本軍に間違えられて連合軍に攻撃されるなど、悪戦苦闘したものの、収容所の家族を思い浮かべながら奮闘した。二世部隊はもっとも多くの犠牲者を出して、最大の戦果を上げた。韓国人戦争英雄のキム・ヨンオクさんが率いた部隊は、その442連隊100大隊だった。
◆二世の強制収容は、排他的かつ盲目的な愛国心、つまりジンゴイスム(jingoism)の典型だ。米国政府はその40年後、「戦争の中で、私たちが犯した最悪の間違い」とし、謝罪して補償した。
「韓国と米国が戦争をすれば、どちらの肩を持つのか」米国の移民局の面接官たちが、市民権を申請した韓国人とのインタビューで投げかけた質問をめぐって、米国在住の韓国人たちが当惑しているといわれる。二世に対する昔のジンゴイスムが復活したかような気持ちだ。
◆ある米国在住韓国人は、この質問に対して、「韓国に家族がいるので答えられない」と答えたという。
面接官が答えを促すと、彼は「移民局の予想問題集には、そういう質問はなかった。必ず答えなければならないのか」と問い返した。面接官は「必ず答えを聞きたい。さもなければ市民権審査を拒否する」と脅迫した。
こうした事件が繰り返されるや、ロサンジェルスの韓国人タウンの各教育施設では、市民権講座で「米国のために闘う」を正解として教えているという。
◆ 9.11テロは、米国の反移民者感情に火をつけた。すべての社会保障のメリットを市民権者に限って与えることを柱とする法案まで上程された。
それにしても、戦争が勃発した場合、どちらの肩を持つのかという質問は、米国の市民権を希望する人の自尊心に傷をつける虐待にほかならない。逆に面接官に「父と母が喧嘩をする場合、誰の肩を持つのか」と聞きたい。
移民局が「不適切な質問で、韓国人社会に苦痛を与えた」と謝罪しはしたものの、いくらなんでも仮想の質問とはいえ、「韓・米戦争」まで取り上げられる事態に至ったことについて、懸念を抱かざるを得ない。
呉太鎭(オ・テジン)論説委員