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2005年12月9日(金)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-12-09/2005120907_02_3.html
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【クアラルンプール=鈴木勝比古】東南アジア諸国連合(ASEAN)十カ国と日本など六カ国が参加する東アジア首脳会議(EAS)のクアラルンプール宣言案の作成に向け、八日のEAS参加十六カ国高官級準備会談で詰めの論議が行われました。
本紙が入手したASEAN+3(日中韓)とEASそれぞれの共同宣言草案によると、ASEAN+3の共同宣言案は「東アジア共同体はASEAN+3の協力の下で建設される」としているのに対し、EASの宣言案は「首脳会議は、この地域の共同体建設に貢献する」とだけ述べ、東アジア共同体という文言はありません。
議長国マレーシアのサイドハミド外相によると、準備会談では、ASEANがEASの「運転席に座る(主導的役割を果たす)」こと、EASが「外に向けて開かれた」会議であることは全体として確認されています。しかし、「東アジア共同体」の定義や同共同体の構築に「ASEAN+3」とEASがどのようにかかわるかについてはぎりぎりの詰めが行われています。
インドネシア外務省のナタレガワ報道官は記者団に対し「東アジア共同体の機構化にあまりとらわれないで、一体としてとらえるべきだ」と語りました。
従来のASEAN+3の枠を超えて十六カ国に拡大したEASで東アジア共同体をどう位置づけるかについては、ASEAN内部でも、日本、中国、インドの間でも意見の違いがあります。このためASEAN側が十一月に準備した草案のたたき台では固有名詞としての「東アジア共同体」という言葉は含まれていませんでした。
サイドハミド外相は会見で個人的な意見として「東アジアは地理的には十三カ国である」としながら、「EASに参加する十六カ国は差別されることはない」と語りました。