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［社説］経済先進化の足を引っ張る愚かな反ＦＴＡ
APRIL 12, 2006 02:59
全国民主労働組合総連盟（民主労総）、韓国労働組合総連盟（韓国労総）、環境運動連合など２７０団体が１５日、「韓米自由貿易協定（ＦＴＡ）阻止、汎国民運動」を展開する予定だ。民主労総傘下の情報通信（ＩＴ）産業労組は、米ホワイトハウス、議会、国防省に大量の電子メールを送って、ホームページをマヒさせようとしている。元農林部長官の金ソンフン尚志（サンジ）大学総長は、「ＦＴＡが締結されれば、韓国は米国の５１番目の州か経済植民地になる」と無理な主張をしている。グローバル経済に無知な反米扇動だと言わざるをえない。
米国は毎年、韓国・中国・日本に対して数千億ドルの経常収支赤字を出している。韓国・中国・日本は自由貿易の恩恵を享受している国だ。特に、米国の産業と雇用が中国やインドに移っていく中で、米国内では保護貿易の声が高まっている。今、保護貿易で短期的な利益を図るべき国は米国であって、韓国ではない。このような米国のために、自由貿易反対運動を展開する韓国の守旧左派こそ世界の笑い物だ。
韓国も開発初期は誘致産業保護政策を行った。以後、１９８０年代から保護貿易から自由貿易へ移行していく解放政策を実施した。この過程で、競争原理が働き、三星（サムスン）電子、ＰＯＳＣＯのような世界的な超一流企業が誕生した。ＦＴＡ反対論者らは解放を拡大すれば、国内産業が崩壊するかのように騒いでいるが、我々の経験は正反対だ。
韓米ＦＴＡは我々の必要のために進められている。協定が発効されれば、経済成長率を高め、雇用を増大させるだろう。経済産業の制度と慣行を質的に改善する効果も予想される。農業とサービス分野で短期的に被害を被るだろうが、中長期的には消費者に利益をもたらし、国民の暮らしの質も高めるだろう。もちろん、一部分野の短期的な被害を最小限にとどめるための交渉戦略は必要だ。しかし、韓米ＦＴＡそのものに対する反対は愚かなことだ。
ソ・ギョンソク牧師や李ガクボム教授らが共同代表を務めている「正しいＦＴＡ実現国民運動本部」が１６日、立ち上がる。ここに多くの団体が参加する予定だ。同団体は韓米ＦＴＡが我が経済の先進化と韓米同盟強化に貢献するものと見ている。守旧左派勢力があえて反米運動をしなければならないならば、その口実をＦＴＡではなく、別のことに求めてほしい。ＦＴＡを反米運動の口実にするのは「経済を駄目にしても運動は生かせる」という反国民的な行動だ。
盧武鉉（ノ・ムヒョン）大統領は守旧左派の歪曲された主張に動揺せず、韓米ＦＴＡ交渉が予定通り進められるようリーダーシップを発揮してほしい。"
http://japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2006041260228
※民主労総＝民主労働党の支持母体、韓国労総＝緑色社民党の支持母体
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