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http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060406/mng_____kok_____002.shtml
【バンコク=大場司】タイのタクシン首相は五日、前夜の退陣表明を受け、閣議でチャチャイ副首相兼法相を首相代行に任命。新首相の任命まで休暇をとり、閣議にも原則として出席しないことを明らかにした。
一方、主要三野党は同日、定数割れで二十三日に実施される下院(定数五〇〇)の再選挙にも不参加を決め、次期下院で三党の議員がゼロになることが確定した。
首相の退陣表明で混乱する政局の収拾の機運が開けたが、次期下院は与党・タイ愛国党の事実上の「翼賛国会」で、「首相不信任」の白票を投じた多くの有権者の意思が反映されない異常事態が続くことになる。
下院選挙では、与党が小選挙区で三百六十、比例代表で九十九の計四百五十九議席を確保。候補者が規定票に届かなかった三十八選挙区と、候補者が失格になった一選挙区の計三十九選挙区で再選挙が実施される。
下院の異常事態を解消するには、全体の選挙のやり直しが必要で、野党の参加も求められるが、首相の意向が反映される後継首相のもとで、どこまで収拾が図られるかは不透明だ。
野党としても議員ゼロの状態で、巨大与党にどう対抗していくのか。特に最大野党・民主党の地盤である南部では、支持者の意思が事実上何も国政に反映されないことになり、野党の責任も問われている。
民主党は「議席の獲得よりも民主主義を守る」(アビシット党首)として選挙への不参加を決めた。首相の退陣表明で体面は保てたものの、与党に返り咲く政略は見えないままだ。