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(回答先: イラク陸自、来年前半の撤収検討…米英豪と協議へ(読売新聞) - 9月29日3時17分更新 投稿者 まさちゃん 日時 2005 年 9 月 29 日 10:06:30)
【解説】イラク支援 継続か撤収か
http://www.yomiuri.co.jp/features/gulf2/200509/gu20050927_01.htm
イラク南部サマワの復興支援に取り組む陸上自衛隊の活動期限が12月に切れるのを前に、英国など主要な支援国の撤収計画が取りざたされ始めている。(解説部 勝股秀通)
「何を、どこまで」 ゴール見えぬ任務
「3月に撤収したオランダ軍は、幹部が地元テレビに出て、イラク警察と英軍に治安維持を引き継ぎ、帰国すると報告していた。仮に英軍が引き揚げることになっても、同じやり方で済む。しかし我々はそうはいかない」
陸自幹部がそう言うのにはわけがある。現在、イラク各地で活動する28か国のうち、日本を除く27か国は、担当する地域の警備や犯罪の取り締まりといったパトロールを続けながら、イラク新国軍や警察の育成に取り組んでいる。要するに、彼らの任務は「治安維持」であり、道路や施設の修復、医療支援など「人道復興支援」を任務としているのは、陸自だけだからだ。
一部の軍隊は復興支援も行っているが、それはあくまで治安維持を円滑に実施するための手段に過ぎない。治安維持が目的であれば、イラク軍や警察の能力が一定の水準にまで達すれば、活動は順次移譲することができる。実際9月には、サマワに近いナジャフで、イラク国内では初めて、英軍からイラク軍に治安維持の権限が移譲された。
防衛庁幹部は「ここにきて英軍などの撤収案が浮上しているのは、権限の移譲にめどが立ってきたということだろう」と推測する。
それに比べて、「ゴールが見えない」(陸自幹部)というのが、復興支援活動だ。
陸自では今後の活動について、〈1〉国際協力機構(JICA)や民間組織が、現地での活動を始めるまで支援を続ける〈2〉活動拠点を隣国のクウェートに移し、部隊を縮小して復興支援を遠隔操作する〈3〉完全撤収する――などを想定している。
だが、現時点で民間支援などがスタートする見通しは全くなく、居残れば抜け出せなくなる。また、活動を縮小、撤収するにしても難題は多い。
仮に、イラク復興支援特別措置法の活動期限である12月14日までに活動を停止し、撤収することが決まったとしても、部隊は日本から通信機器や武器などの装備品を、大小1000個のコンテナに詰めて持ち込んでいる。「持ち帰るのはコンテナ600個分」(陸自幹部)というが、クウェートから20台の大型トレーラーを借り上げることができても、サマワまで片道6時間の距離を、1台が30往復しなければならず、運搬だけでも3か月は必要だろう。
過去、自衛隊が派遣された国連平和維持活動(PKO)などの海外任務の多くは、国連が活動内容や活動期間を決めており、政府は自衛隊を送り出すだけでよかった。
ところが今回は、活動内容から期間まで、政府が一切を決めなければならない。
2年前、政府は国内の反対派を納得させるため、武器の使用を前提とする治安維持活動ではなく、イラクの人々のための人道復興支援という聞こえのいい説明で自衛隊を派遣した。しかし、活動から1年9か月を経てなお、自衛隊に何を、どこまでやらせるのか、聞こえてこない。
小泉首相は26日の所信表明演説で、「イラク国民の要望や国際情勢を踏まえつつ、現地の状況を見極めたうえで判断する」と述べるにとどまった。これでは、「まず派遣ありきだった」と言われても仕方がない。
(2005年9月27日 読売新聞)
*「読売新聞」だけがなぜ詳しい?