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イラク拘置施設突入 怒るバスラ荒れる治安
市民が大規模デモ 英軍協力拒否決議
サマワの陸自に影響も
【カイロ=萩文明】イラク南部バスラで英軍が拘置施設に突入し、英兵2人を奪還した事件で、現地の反英感情が急速に高まっている。地元行政当局は、英軍への協力拒否を決議した。「比較的安全」とされたバスラの治安が崩れれば、同じ南部で活動する日本の陸上自衛隊にも影響を与えかねない。
バスラでは21日、警官が先導して、事件に対する大規模な抗議デモが繰り広げられた。武装した市民らが英軍の「侵略」を非難。奪還された英兵を「テロリスト」として、イラクの法廷で裁くよう求めた。24日にも抗議行動が予定されており、英軍と衝突する懸念もある。
さらにバスラ州評議会は緊急会合で、英政府の公的謝罪と、計5人となったイラク人犠牲者の遺族への補償を要求。今後、英軍への協力を拒否することを全会一致で決めた。ワイリ知事は、AP通信に対し「英軍は野蛮な違法行為を中止すべきだ。要求が受け入れられるまで協力を拒む」と言明した。
南部バスラは、旧フセイン政権に抑圧されたシーア派が多く、英軍は米軍と違い、住民や行政当局と比較的良好な関係を築いてきた。それだけに協力拒否は、活動に大きな支障を与えかねない。陸自が展開するサマワはバスラの北西約250キロにあり、英軍が治安維持を担当している。
また、英軍は突入正当化の理由として「拘束された兵士が民兵に引き渡された」と指摘。しかし、ジャビル内相は「2人は施設内にいた」と話し、突入は不確実な「うわさ」に惑わされた結果と批判した。ワイリ知事は「突入の情報を得たため、民兵を兼ねた警官が2人を移送した」と説明。英軍側に非があると強調した。
イラク移行政府は英軍との関係を重視し、事態悪化を避けたい意向だ。英国内では、民兵が支配するイラク治安当局への今後の権限移譲を不安視する声も強まっている。
http://www.chunichi.co.jp/iraq/050923T1015001.html