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日本を引き合いにイラク派兵弁護 ブッシュ大統領
2005年08月31日10時10分
ブッシュ米大統領は30日、カリフォルニア州の海軍基地で対日戦勝60周年記念の演説をし、敗戦後の日本の民主化を引き合いに出して、イラクの民主化も必ず成功し、米国の国益になると強調した。死傷者数の増加などから、イラクへの米軍派兵を誤りだったと考える米国人が最近の世論調査で過半数となったことに危機感を抱き、何とかイラク派兵の正当化を図りたいようだ。
大統領は、第2次世界大戦で米国を勝利に導いたルーズベルト大統領が(1)自由主義諸国は自国を守る不屈の精神を奮い起こすことができる(2)自由への希求は普遍的だ(3)自由主義諸国は平和的で米国を脅かさない、との三つの信条で第2次世界大戦に臨んだと説明した。
そのうえで「米国と日本の専門家は日本人に民主主義の準備はできていないと断言した。しかし、『神が万人に与えた平等と自由にふさわしくない人がいる』と思ったのは誤りだ。ルーズベルト大統領は地域に平和と安定をもたらす最善の方法は、日本に自由をもたらすことだと知っていた」と語った。
それぞれ戦争中に日本機に撃墜された父のブッシュ元大統領、日本の国会議員だった小泉純也氏の息子が日米両国の指導者となっていることを指摘し「小泉首相は国際社会の中で私の最高の友人の1人だ。日米は最も緊密な同盟の一つだ。日本人が自由だから、米国人はより安全で安心していられる」と述べ、対日戦勝利の成果を強調した。
「民主主義の兵器庫の中で最も強力な武器は自由の精神だ」として、自由が日本やドイツから東欧、中南米、東南アジア、アフリカにも広がったと説明。中東地域でも「自由の精神は有効で、国境を越えて国々を変革し、人々に希望を与えている」と語り、イラク派兵の意義を訴えた。
http://www.asahi.com/international/update/0831/007.html