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トルコ南部の地中海岸の港町アンタルヤは、地中海を航行するクルーザーが多く寄港する観光地である。最近、この町の港の近くの家で火事が発生し、警察が火事の原因を調べてみると、家の中から750キログラムもの爆弾が見つかった。(関連記事)
この事件でトルコ当局は、ルアイ・サクラ(Lu'ai Sakra)というシリア人の男を逮捕し、尋問した。するとサクラは、自分はアルカイダの幹部で、アンタルヤに入港するイスラエル人のクルーザーに爆弾を積んだ小船を突っ込ませて爆破テロを行う計画だったと自白した。そればかりでなく、昨年11月にトルコのイスタンブールでイギリス系銀行やユダヤ教の礼拝所が爆破された同時多発テロ事件に関与したほか、911事件にも実行犯たちにパスポートを用意するなど関与したことも明らかにした。
サクラは「アルカイダで5番目に重要な人物」として報じられたが、彼はトルコの警察当局をもっと驚かせる別の話も明かした。それは、彼がこれまでにアメリカのCIAに2度拘束され、その際、エージェント(情報提供者、攪乱係、敵として働く人など)としてCIAのために働かないかと持ち掛けられて了承し、多額の活動資金ももらっていたという話だった。
この件を報じたトルコの大手紙「ザマン」によると、CIAは2000年にトルコの諜報機関(MIT)に対し、サクラを捕まえてくれと連絡したが、MITも捕まえたサクラに対し、エージェントになるよう要請し、再び自由の身にしてやった。このほかサクラは、母国シリアの諜報機関(ムハバラート)からも、エージェントになれと要請され、アメリカ、トルコ、シリアという3つの国の諜報機関に情報を流す「三重スパイ」として機能していた。(関連記事)
http://tanakanews.com/f0818terror.htm