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イラクでシーア派が衝突し8人死亡、憲法草案に影響も
読売新聞8月25日
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050825i402.htm
【カイロ=柳沢亨之】イラクからの報道によると、同国中部のイスラム教シーア派聖都ナジャフで24日夜、同派強硬指導者ムクタダ・サドル師支持者と、反サドル師派の地元シーア派住民が衝突、同師支持者ら8人が死亡した。
これを受け同師側は、移行政府の中枢を占めるシーア派政党「イラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)」が事件の黒幕だとして、バグダッドなどイラク各地の街頭に自派の民兵を大量動員し、一部でSCIRI事務所などを攻撃。同師に近い暫定国民議会議員21人とマレキ運輸相ら移行政府の閣僚3人もそれぞれ「職務の無期限停止」を宣言した。今回の衝突には、25日に採決期限を迎える憲法草案を巡る対立も背景にあり、草案策定にも重大な影響を与えかねない。
事件は、ナジャフで昨年夏に起きたサドル師派民兵による反乱後に閉鎖されていた事務所を、同師支持者が24日に再開しようとしたことがきっかけ。これを阻止しようとした地元商人らがデモを決行。同師派事務所が放火された。
これに対し、同師派は24日夜、南部ナシリヤ、アマラ、さらに陸上自衛隊が駐屯するサマワでSCIRI事務所を攻撃。バグダッド東部の自派拠点「サドル・シティー」では、ジャアファリ首相率いる別のシーア派政党「ダアワ党」事務所を武力制圧した。
これを受け首相は24日夜、テレビ演説で、「我が国が直面する危険を認識してほしい」とサドル師派、反サドル師派双方に衝突を避けるよう呼びかけた。
サドル師は、今年1月の暫定国民議会選では、SCIRIなど対立組織が牛耳るシーア派会派「統一イラク同盟」に支持者を送り込むなど、穏健化した。だが最近になって、SCIRIが求める「連邦制」の憲法草案への明示に反対。同様の立場を取るイスラム教スンニ派勢力と合同で「反憲法草案」街頭デモなども組織していた。
一方、AFP通信によると、バグダッド西部ガザリヤ地区の警察車両付近で24日、爆弾を仕掛けた車1台が爆発、その直後に覆面姿の武装勢力約40人と治安部隊の間で激しい銃撃戦となり、警官3人を含む15人が死亡、59人が負傷した。イラク憲法草案策定期限の25日を前に、治安かく乱を狙った武装勢力によるテロと見られる。
(2005年8月25日11時40分 読売新聞)