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今まで出来ない風潮があったわけで、改めて現代日本人は。
負け戦争になった理由を探さなくてはいけない。
戦争を否定しているわけでなく、なぜ戦争に負けたのかその点が重要なのだ。
そもそも勝てると思っている人は少数だったのである。
それをしなくてはいけない、その当時の組織とはなんだったのか?
いまちょうどその時期にある。
あいまいな戦略目標
いかなる軍事上の作戦においても、そこには明確な戦略ないし作戦目的が存在しなければならない。
目的のあいまいな作戦は、必ず失敗する。
それは、軍隊という大規模組織を明確な方向性を欠いたまま指揮し、行動させることになるからである。
本来、明確な統一目的なくして作戦はないはずである。
ところが日本軍では、こうしたありうべからざることがしばしば起こった。
p277
短期決戦の戦略志向
日本軍の戦略志向は短期的性格が強かった。
日米戦自体、緒戦において勝利し、南方の資源地帯を確保して長期戦に持ち込めば
米国は、戦意を喪失し、その結果として講和が獲得できるというような路線を
「漠然」と考えていたのである。
p276
日本軍の戦略には当初から米本土を攻撃し、日本兵を上陸させて決着をつけるという本土直撃作戦の構想は立てられなかった。
1941年11月15日
日本軍の戦争終結の理論はこのようなものであった。
「対米英蘭戦争終末促進に関する腹案」
すみやかに極東における米英蘭の根拠を覆滅して、自存自衛を確率するとともに、さらに積極的措置により蒋政権の屈伏を促進し、独伊と提携してまず英の屈伏をはかり
米の継戦意思を喪失せしむるに勉む。
このように、日本の中枢部の戦争終結論は、漠然たるものであり、極めてあいまいである。
そこから導き出される個々の作戦目的も常にあいまい性が存在していた。